奇乃堂

タイミングで、対話した感覚ですっきり

 先日、図書館開館前に本を返しに行った。
 返却口の中に職員さんが入ったようだったのは気づいた。
 返却口に本を入れる際、
「入れますねー」
 となんとなく言う。
 すると「はい」という声と共に、本を回収するキャスター付袋が差しだされるのが隙間から見えた。
 本は滑ってその中へ。
 なんとなく気持ち良かった。
 ひょっとしたら、職員さん、何もいっていないかも知れない。キャスターの音がちょうどそのような声に聞こえただけで。
 でも、なんとなく、対話した感覚があり、すっきりしたのだった。
 職員さんも落ちた本を拾わないで戻れるし、一冊でも早く回せるし。
 対話した、職員さんにも良かった、と勝手に思っているだけでもいいと考える。
 ええ、それだけ。
   ×   ×   ×
 そういえば、「良かった探し」てなんかなぁと思っていたのだけど、最近はそれで良いんじゃないかなと思う。
 年取ったのか、世間の流れか……はてさて?

今後ともよろしくでございます。

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