<前回から続く>
さて盛岡駅からバスで約35分ほど。9時40分頃に小岩井農場に到着です。
小岩井農場自体は子供の頃や大学生ぐらいの頃にもお父さんの小岩井会の定例会参加について来たことはありましたが、まきば園を普通に見学するのは今回がはじめてです。
まきば園の入場口。
入場料金は大人800円ですが、お父さんの小岩井会会員の会員特典で同伴者は入場料金無料なので窓口でチケットをもらいます。
チケットは後述する上丸牛舎を見学する際など再入場の際に必要になるなので紛失に要注意ですね。
ここからは小岩井会の定例会に参加するお父さんとは別行動で一人でまきば園を見学します。
ちなみに小岩井農場まきば園の営業は4月中旬~11月中旬のグリーンシーズンと11月中旬~1月上旬のイルミネーション期間に分かれていて、イルミネーション期間の昼は入場無料(夜は有料)なものの縮小営業になるようです。
冬に来たことはないですが、冬は積雪が数十センチぐらいになるらしく・・
入場ゲート付近に出ているアトラクションのスケジュール。
ガイドツアーや体験教室などもあるので事前にWebで開催時間・内容を確認して予定を考えておくのがお勧めです。
昔の馬車鉄道を再現したトロ馬車があるものの軌道整備中とか残念ながら運休中。また園内無料バスも運休中のようでこれまた残念な。
やはり色々案内してもらえるガイドツアーには参加したいところ。ファームトラクターガイドは外せないですね。
直近では11時30分の回があるものの、11時からの羊のショーを見たいので12時30分の回を予約します
入場口を入ってすぐのインフォメーションセンター。ガイドツアーはここで申し込みます。クレジットカードで支払えました。
近くで関係者のような背広姿の男性がスタッフの女性に「いま一日何人ぐらいお客さん来るの??」とか聞いていて答えずらそうな感じで「今日はお客さん多いな~という日で3000人ぐらい」とか・・。
入って右手側(天文館方面)に進んだところにある、重要文化財ギャラリーとサイロ喫茶室。サイロ喫茶室のチーズケーキのセットが気になるものの先に見学を・・なんですが先に入っておけばよかった。
重要文化財ギャラリーでは特別展として「近代農業が見た夢~日本におかえる農業の近代化」として官営の札幌農学校第2農場と民営の小岩井農場を比較しながらそれぞれの重要文化財指定されている施設を紹介する展示が行われています。
小岩井農場の施設群は2017年に重要文化財指定されて上丸牛舎など一部は自由見学で見学できます。
宮沢賢治のみた小岩井農場として、春と修羅に掲載された長編詩「小岩井農場」の一部を紹介
小岩井農場は大きく分けて上丸(まきば園周辺)中丸・下丸(本部事務所など)の3地区に分かれていて下丸が一番小岩井駅に近い側。
小岩井農場と札幌農学校それぞれの種牡牛の牛舎の比較の展示
シアターコーナーでは小岩井農場の歴史や重要文化財となっている牛舎や四階倉庫を紹介する短編ムービーを流していました。
日本の鉄道の父の井上勝が鉄道建設で田畑を潰した償いとして不毛の大地であったこの地にヨーロッパの農法を取り入れた一大農場を築き農業を始めるものの行き詰まり、牧畜業に転換し軌道に乗るようになる・・といった創世期のスートーリーを紹介。
四階倉庫など文化財の紹介はリスのような小動物の視点でのムービーになっていました。
重要文化財ギャラリーからアーチェリー場の横を通って先に進むと羊ショー会場の方にあるまきばの天文館。
横では小岩井会メンバーが先生を囲み太極拳教室をやっていますね。
ニコン製の天体望遠鏡があって本来ならこの時間、太陽観察会のイベントがあるはずですが、あいにくの曇り空で太陽が出ていないので観測は無理・・。
17世紀にポーランドの天文学者ヘベリウスが製作した空気望遠鏡を復元したものが展示されていましたが、これで天体望遠鏡になる理屈がよくわからんですね・・。
11時からの小岩井ひつじタイムという羊のショーを見学
内容はその日によって違うらしく、この日はトライアルチャレンジで牧羊犬が羊の群れを動かしたり群れを分ける実演など。
羊たちは牧羊犬が怖いので群れになったり動いたりするようで・・
トレーナーの合図で牧羊犬が羊の群れの周りを大きく回ると、だんだんと群れに固まったり・・。今日の羊たちは群れわけをしたばかりなので固まった際の動き方がぎこちないんだそうで・・羊たちにも群れでのポジションや対羊関係があるようで。
ショーの間ウエスタン的なBGMがずっと流れていたのですが、トレーナーの合図がBGMに消されてよく聞こえなかったのがちと残念かも。
動画で雰囲気を紹介。
それにしても羊は身体が大きくて、しかも群れでいるのに犬一匹が怖いというのが驚くような・・。水族館でいわしを群れで泳ぐところを見せるために同じ水槽にサメを入れる話を思い出すような気も・・
牧羊犬が羊の群れを誘導するのは話に聞いていても見るのははじめて、実演するところが見れたのはよかったです。
ショーの後は牧羊犬とのふれあいの時間。
グレア君はボーダーコリーで6歳。人によく慣れているそうで、柵越しに軽くなでたり写真を撮れます。
牧羊犬はもう1頭いたものの亡くなってしまい今はグレア君1頭が頑張っているそうです。
11時25分頃にいったん終了ですが、この後は11時45分から羊のおやつタイム。こちらも見学します
観覧客の中から選ばれた?立候補した??2人がカウベルのようなベルを鳴らすと羊舎から一気に羊たちが出てきます。中には出遅れてのんびり来る羊も・・
私のお父さんもおやつに反応したのか「来賓の到着が遅れていて急遽自由時間になった」と言ってやってきました。
羊たちが横一列に並んで食べ始めます。中には場所の取り合いをしている羊たちも。羊たちに譲り合いの精神はなくて強いもの早いものが勝ちの世界だそうで・・ただ長い餌場ところどころ空きスペースになっているところもあるのですが。
羊は餌として草を食べるものの、こうやっておやつもあげているらしく・・
おやつは飼料会社から買っているトウモロコシなどの配合飼料など。牛にあげる餌と似ているものの種類は違うそうで、牛用の餌を羊にあげると中毒死してしまうそうです。
この写真の他に茶色の土ぽい餌も上げていました。
毛刈りをしていない羊も・・
羊は本来毛刈りは春先におこなうものの、一人で100頭ぐらいの毛刈りをするので間に合わなずできなかった羊も・・ただこの夏の猛暑は暑がっていたようだったとか・・
写真中央、尻尾が付いている羊とついていない羊
羊は生まれた時は尻尾が付いているが、排せつ物などで汚れたり不衛生なので生まれてすぐの頃に断尾といって尻尾を取る。尻尾の根元にゴムリングを付けておくと勝手にポロっ取れるそうです。
尻尾が付いている羊は説明用に敢えて残しているそうで
お父さんは「断尾は焼けた鉄ばさみで切る。切り口は火傷するけど止血になる」と怖いことを言ってますが、まぁ昔のやり方なんでしょうね💦
終了後に解説をしている係の人に聞いたら、小岩井農場の羊たちは主にショーや景観づくりのために飼育している。
レストランのジンギスカンはオーストラリアからの輸入でここで飼育している羊たちではない。この頭数(100頭ぐらい?)ではとても量を賄えない。
ただ特別なイベントなどで小岩井農場の羊の肉を使った料理なども提供している。(希少なので費用的には1人1万コースになるとか)
毛刈りで刈った毛は主にワークショップやイベントなどで利用している。こちらも量としては希少。
などなど・・肉にする話は「羊の可愛い姿を見てもらった後で話しづらいけど、命はしっかりいただくということで無駄にはしないようにしている」とのことで・・
さて羊のショーの後はまたまた一人で移動してラーメンの売店や馬がいるエリアに。
小岩井農場産の小麦や牛のだしを使ったラーメンやミルクラーメンという変わり種もあって食べようかとも思ったものの、この後トラクターライドのツアーがあるので、ツアー中にお腹に来ても困るのでとりあえず止めておくことに。
というかこの日は暑いぐらいだった昨日とはうって変わって寒くて寒くて・・でも地元の人も「今日は思ったよりも寒くて服装の選択に失敗した」と言ってるぐらいなのでイレギュラーな寒さのようで。
馬と子サメの花ちゃん
乗馬体験やエサやり体験などもあるようですね。
小岩井農場は元々育馬事業として競走馬の生産もしていたものの、戦後にGHQの戦後処理の一環で廃止なったそうです。小岩井農場は三菱系の財閥企業だったので財閥解体の中で色々とあったらしく・・。
私の祖父は若い頃に競馬の騎手(知らなかったぞ)をやっていた縁もあり東京の馬事公苑で競馬絡みの仕事をしていて、戦中期に小岩井農場の育馬部に転職したそうで。
ワークショップコーナーやこの週末に開催されていた手作り品のマルシェを見ながら13時00分からのガイドツアーの集合場所のインフォメーションセンターの方に戻るとします。
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<次回に続く>
2023/10/26 13:19(JST)