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落ち着く音ーAMラジオ放送が廃止される前に!

民放連(日本民間放送連盟)が、現在のAMラジオ放送を廃止したいらしい。 最近の流行の「ワイドFM」化の周波数を使う案を法制化か。

ラジオのAM放送廃止を要請へ FM一本化、民放連(共同通信) 2019/03/22 18:25 gooニュースより

AM放送は、526.5 kHzから1606.5 kHzまで FM放送は、 76.1 MHz から 89.9 MHzまで となっています。

AMラジオ放送を廃止の背景として。

AM放送を維持するための広告収入が、各ローカルの放送局を賄うだけの地方企業の元気がないのだろう。テレビ放送のように、中央のキー局で番組を放送する広告の収入モデルとは違っているからだとも思える。

広範囲をカバーする利点と音質を決めるノイズの多さ。

確かラジオ放送がまだまだ元気だった頃の90年代当初、AM放送もよりクリアな音質の「AMステレオ放送」もあった。専用のステレオ用ラジオが必要だったが、それを聴くために小型のラジオで楽しんだこともある。 しかしながら、大きな普及には至らなかった。こちらもきっと営業ベースとしての採算面が大きかったのだろうとおもう。

そんな中で、忘れていたAMのラジオ放送。昨年、普段聴くことのなかった「AM放送」が大活躍した。

それは、北海道胆振東部地震の停電の時だ。 何年もの間、インテリアになっていただけの「70年代のラジオ」が単二電池3本を入れるとスイッチひとつで目覚める。 そのラジオのクオリティ以上に放送局の精度である。

音楽を聴くには適さないかも知れないが、あの耳に優しく響く波長はそんな災害時の手助けになった。決してクリアな音質ではなく、チューニングが少しでもズレるとノイズがでるので微妙に合わせていく。

インターネットの時代で「radiko.jp」で電話回線があり充電されていれば、ローカルの局はきくことが可能で、全国の情報なら「有料」会員になれば受信の範囲が広げられる。

もちろんスマホの電話回線が途切れずにアクセスが増大になっていなければだが。あの停電の時の通信回線のパニックは、アクセスが予想以上に集中して情報を取りにいったのが分かる。

事実、今回の震災の時は、docomoの電波が送信されなくなるというデマ(流言飛語)が拡散していっていた。普段は双方向使える環境が必要であるが、緊急時は、「より正確な情報」を一方から出て受信して判断する方が安全である。

今のラジオ放送局は、災害で判断が必要な情報に対してインターネットから出てくる発言などを素早く検証してくれる唯一の機関であると思える。すなわち、民間放送は免許制であり、最近のSNSなどで流れている情報とはまったく違った質を唯一持っている。

一般の人が自由に使っている電波とは品質が違っている。最近は、その自由からつくられている「Youtube」などの動画配信をテレビで取り上げる番組が多いことが、似たような扱いになっているのは残念だ。

広域である利点を生かして拡散を是正するAM放送ラジオ

遠くに飛ぶという特性を生かしてAM放送は、正確な情報を流し続けることが可能。 たとえば「twitter」や「Facebook」の内容が拡散されているとき、デマなのかをAM放送の広域な送信で是正することもできるように思う。

さらに、メディア別でみると年齢が高い人ほど、テレビやラジオを情報源にしている傾向があり、広く流れるSNSの情報がアナログになり口コミ情報になったとき、集団でパニックを起こしやすい。

ラジオ聴取動向」首都圏の調査 ビデオリサーチ 2019年3月11日

今回の震災の時に「これから札幌市は断水になってしまう」という話が小さなコミュニティから始まり、口伝いで伝わっていく。そんなとき、制御がきかなくなって、公園の水道の前などに行列を作っていく。

そんな時、つながりにくいいままのスマホからのネット検索で、水道局のHPを見ると間違いであると分かる。その話を、近所の人に教えるのも一苦労する。スマホのページを見せてエビデンスを示しても、すでに暴走が始まっているから止められない。

こんな時、情報の確実性を考えると、停電時は「AMのラジオ」放送に手が伸びる。ラジオであってもFM局でもradikoでもなかった。習慣で身体が条件反射してしまっている。少し落ち着いてきてはじめて「iPad」にインストールしているAbemaTVアプリから最新のニュースをみて映像を見たくらいだ。

こんな場合でも知識がないとスマホの「地デジを見ればいい思ってしまうが、残された唯一の通信手段手段であるスマホのバッテリーが持たないのは自明の理である。

そして、「AMラジオ放送のパーソナリティ」は、普段から聞いている人にとっては、安心した存在でもある。彼、彼女の言っている事なら信頼するというファンがいる世界でもある。その聴取年齢が年配者層でもあり、災害時にはAM放送で身を守れと若い世代に伝える事の方が必要だと考えてる。ネット拡散よりより正確だからだ。

それでも、FMの周波数に「ワイドFM」としてAM放送用に90.1から94MHz割り当てられています。

きっと廃止になって行く運命で、ほとんどの壊れていない年代物のラジオはAM波の受信機能を失ってしまうだろう。FM波なので、AMラジオよりで聴くよりもクリアな音質になります。

ただ、従来のFM付きラジオでは90MHzまでなので、聴くことはできません。(※アナログテレビ時代の音声が聴けるFMラジオは聴くことができる)AMからFMに転換の制度改正は、2028年までにとされているので時間の問題かもしれません。

こんな使い方も優しい音のなくなる。

山ラジオなる専用のものもあるのだが、登山などでAM放送と言うのは意外に役立っている。

ラジオを聴きながらという場合もあるが、天候が変わるとき「雷」をノイズとしてとらえてくれる。身を守る方法として知られている。

ソニー 山 ラジオ 

※ノイズも多いのもAM波の特徴であるが、いち早く雷をノイズで取られることができたり、天候の悪いときにAMラジオを点けて身を守ることもできる。

それでも、放送局の送信コストが合わないなら仕方がない。でもあのどんな時も落ち着ける音は、他の周波数には真似のできない心地良さが残っている。

デジタル社会の中で、アナログで残すモノを考える時期にきていやしないか。 CDや配信音楽の反動なのか、あの一時は絶滅した「レコード」があえてレコーディングするアーチストがいる。それは、音を間引きしないアナログ技術が確立されていたからだと思う。 枯れた技術の生き場所をそっと考える有識者が出てきてほしい時代だと思う。

から、ラジオを主体に用意するなら、「ワイドFM」対応して持ち歩ける。さらにホームポジションが確保された家でも使えるモデルがイイかも。

ソニー SONY ポータブルラジオICレコーダー 16GB FM/AMラジオ予約録音(ワイドFM対応)


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