児玉時計店 ブログ

時計・メガネ・宝飾・補聴器 取り扱っております。
古い時計の修理もご相談ください。

セイコー 56 グランド 25J     2/3

2022-12-08 | 修理
56グランド 25Jのつづき 2 。

ヒゲゼンマイの外端に変形の確認できたテンプ部分。

受けからテンプを取り外し、

更にテンプからヒゲゼンマイを取り外します。

ヒゲ持ち付近と外端カーブに変形があるので、

修正を行います。

ヒゲ玉と受けの中心が

ピッタリ合うように調整を行い、

テンプにヒゲゼンマイを取り付け

テンプを受けにセットします。


駆動ゼンマイの入った香箱は

蓋を開け、中のゼンマイを取り外し

古いグリスをきれいに洗浄します。

巻き込み器を使いゼンマイを巻き込んで

元通り香箱にセット、

注油し蓋を閉めます。


サビの発生していたアンクルは

出来るだけ赤サビを除去します。


こちらもサビていた

一番仲介車。

サビたカナを一枚一枚、磨いていきます。

カナとカナの間のシャフト部分のサビも

きれいに取り除けました。

つづく。

セイコー 56 グランド 25J     1/3

2022-12-07 | 修理
オーバーホールのご依頼をいただきました、
こちらのグランドセイコー。

セイコーらしいデザインの皮バンドモデルです。

皮バンドを取り外し、裏ブタを開け、
中の様子を確認します。

自動巻きローター上の刻印が、
ベースキャリバーのロードマチックのナンバーになっていたり、

???の個所が見受けられるムーブメントです。

中枠にはサビが発生していました。

ケースから機械を取り出します。

各針を取り外し

文字板と、日・曜板も外します。

日板下の切換レバー類には

グリスが過剰にベッタリと塗り付けられていました。

???のローターを取り外します。

元のローターが使用不可能となり以前の修理で、
ロードマチック用を流用したのかもしれません。

こちらも???の部分。
本来なら付いているであろうと思われる
ヒゲ棒間隔の微調整機構が付いていません。

更にヒゲゼンマイの外端が変形していました。

分解を進めていきます。

つづく。

ロードマチック 23J     2/2

2022-12-06 | 修理
セイコー ロードマチック23石のつづき。

ゼンマイの入った香箱。

蓋を開け

中のゼンマイを取り出し洗浄、

巻き込み器にて

ゼンマイを巻き込み

香箱を組み立てます。

各部品を組み付けて、

ムーブメントを仕上げていきます。

腐食の発生していたローターは

出来るだけ腐食を取り除き、

きれいに仕上げて取り付けます。

カレンダー機構を組み立てて、

文字板、各針を取り付けます。

硬化して役目を終えた、

リューズパッキンは取り外し

専用の新品を入手して、

交換しました。

機械をケースに組み込んで、

新品のパッキンをセットした裏ブタを閉めます。

元通りにメタルバンドを取り付けて、

完成!!

ロードマチック 23J     1/2

2022-12-05 | 修理
オーバーホールのご依頼をいただきました、

セイコー ロードマチック23石。

メタルバンドを取り外し

裏ブタを開けて、

機械を取り出します。

各針、文字板を取り外し、

曜板、日板を外すと現れる

リューズ操作に関するこちらのレバーやバネ。
グリスが必要以上に沢山注油されていました。

多過ぎる油は流れ出し、必要のないところにまで付着して、
悪影響を及ばします。

分解を進めていきます。

自動巻きのローターを外すと、

裏側が腐食していました。

ローター下側の部分には腐食の粉が付着し、

受けを外すと、

内部の切換車や伝えカナにも

腐食粉が入り込んでいました。

つづく。