恋、ときどき晴れ

主に『吉祥寺恋色デイズ』の茶倉譲二の妄想小説

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茶倉譲二 続編第六話~その4

2015-10-22 07:46:30 | 吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二

吉祥寺恋色デイズ 茶倉譲二の妄想小説。譲二ルート続編のお話を彼氏目線で眺めてみました。
ネタバレありです。
 

☆☆☆☆☆

茶倉譲二 続編第六話~その4

〈譲二〉

百花ちゃんの靴箱のところに戻ってきた。

何か…靴箱の中に入ってる…。

もしかして……いやいや。


譲二「…百花ちゃん、それ何?」

百花「え?」


百花ちゃんが取り出してみたのは手紙だ。


(やっぱり…)

百花「隣のクラスの男子からみたいです。なんだろう?」

譲二「それ…ラブレターじゃないの?」

百花「ええっ? まさか」


今ここで開けて、見せて欲しいところだけど…そんな大人げないことはだめだよな。

いくら恋人だからって、それはルール違反だし…。

だけど…気になる。

やっぱり…お父さんに見えるようなオジサンより、若い高校生の方がいいよね…。

俺は恐る恐る聞いてみた。


譲二「百花ちゃん…それ、どうするの?」

百花「どうするって…」

譲二「その…返事とか」

百花「ちゃんと読んでから、お断りします」


よかった。

真剣にほっとしてる。

俺は、百花ちゃんの同級生たちから『お父さん』って言われたことをぼやいた。


百花「だけど、若くてすごくかっこいいって言われてましたよ」

譲二「そりゃ、百花ちゃんたちのお父さんからみれば若いけど」


高校生たちからみたらオジサンだしね…。


百花「私の方が心配です。まだ子供だし…」


百花ちゃんは心配そうにつぶやく。

そんなの…。

譲二「それは時間が解決してくれるでしょ」

譲二「それに俺は、そういうところも全部好きになったんだから」


今はね、百花ちゃんは未成年で高校生だけど、あと3年経ったらもう大人だからね。

だから、百花ちゃんは焦らずに百花ちゃんのペースで大人になってくれていいんだよ。

俺はずっと待ってるから…。


☆☆☆☆☆

その日の夜。

夕食時に、俺が楽しみにしてる歴史ミステリーの番組を見てた。


譲二「やっぱり晩ごはんを食べながらこれをゆっくり見るのは最高だよね」

百花「この番組、見てるだけで勉強になりますよね」

百花「クイズ形式だから、面白いし」

譲二「ほとんど雑学みたいなものだけど、知識ってのはいくらあってもいいしね」


その時、画面に「ニュース速報」が出た。


『…業界最大手の武藤グループが、茶堂院グループの吸収合併を示唆…』


読んだ瞬間、悟った。

兄貴が俺に帰って欲しがってたのはこれだったんだ…。


心配そうに百花ちゃんが俺の顔をみた。


百花「譲二さん…」

譲二「…ごめん百花ちゃん」

譲二「ちょっと兄貴に電話してくるね」

百花「はい…」


兄貴の携帯のコールを鳴らす。

なかなか出なくて、イライラした。



『茶倉譲二 続編第六話』おわり