東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

運河のバチ抜け

2025年03月06日 | 東京湾
この土日は昼間だけでなく夜の部もあり。昼間に撮影した画像をSSDに転送しながら、タイドグラフをチェック。すると大潮!バチ抜けのベストタイミング。準備を済ませて、日没後、運河へ向かった。
既にシーバスアングラーの方々が先行されていたので、バチ抜けの撮影をしたいので水面をライトで照らす等、ダメ元でワガママを説明。すると嬉しくもご理解とご協力いただき時合いを待った。すると...

ヤマトカワゴカイの生殖群泳

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED+LEDライト+SB-700
土曜日は予想よりも少量。直ぐ横でキャストしていた方がクロダイを2ゲットしていた。ベストな潮回りは週明けにも続くが、再び寒の戻りで雪マーク。チャンスは翌日しかない。その翌日…昼間にカエルのチェックを楽しんだ後、日没後、娘と一緒に再びバチ抜けポイントに訪れた。すると...

ヤマトカワゴカイの生殖群泳

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED+SB-700
何年ぶりだろうか、前日よりも多く小規模ながらも久しぶりに観察、撮影を堪能した。

ヤマトカワゴカイの生殖群泳

Nikon D810+Sigma15mm F2.8EX DG Diagonal Fisheye+LEDライト+SB-700
娘にライティングを手伝ってもらい撮影した一枚。夜に群泳するゴカイを魚眼レンズでイメージ通りに撮影する難しさを久しぶりに味わった。バチ抜け撮影専用のライティングシステムが必要だと感じた。
この日は一人のフライフィッシャーマンが入っていたので状況を伺うと、運河の様子に変化が見られ、
シーバス(スズキ)よりもクロダイの魚影が濃くなり、バチ抜けも減少している様子にあるとの事。

Nikon D810+Sigma15mm F2.8EX DG Diagonal Fisheye+三脚使用
報道にも取り上げられているが、東京湾を含めた日本近海の海水温の上昇により、生息する魚介類等の種類に変化が見られ、南方種の北上が確認されている。隅田川河口でタチウオやイナダ等、信じられない魚種が釣れている。バチ抜けって何?詳細を知りたい方は2013年の記事"バチ抜け“をチェック。

撮影日:3月1日、2日

ざわめく夜の運河

2014年03月06日 | 東京湾

毎年2月になると当ブログ記事ランキングの上位に入るのが‘‘バチ抜け’’(ゴカイの生殖群遊)の記事である。
おそらくシーバスアングラーの方々がバチ抜け情報を求め、検索、訪問してくださっているのであろう。

今年もその時期がやって来た。

最高気温が18℃あたりまで上昇し、新月の大潮と重なった28日、夜の満潮時刻を過ぎた頃、間違いないであろうと夜食もとらずに運河へと急行。
しかし、残念ながら運河にざわめきは見られず、静まり返った水面を眺めに行っただけとなった。
この先の気象情報を見ても いきものの目覚めをうながすような散発的な暖かい春の陽気に期待できそうになく、職場から自転車に乗り帰宅する時に受ける冷たい風がより一層不安にさせられ、今年はタイミングを合わすことができないかもと諦めかけていたところ、釣り仲間のyoshiから少ないながらも抜けているという良い知らせをもらったことに動かされ、日を改めた4日、19時半の満潮時刻を迎えた頃から ざわめきを観ようと運河に浸かりこんだ。

ヤマトカワゴカイ

D700+Sigma 15mm F2.8 EX DG Diagonal Fisheye+内蔵フラッシュ+SB-600+SB-700(コマンダーモードにてワイヤレス増灯撮影)

まだ冬の寒さを引きずる気象の影響であろうか、昨年よりも少ない群遊であったものの、今年も運河にて春の訪れを実感することができた。

詳しく知りたい方はこちらか‘‘バチ抜け’’

協力者:yoshi

撮影日:3月4日

撮影地:品川区京浜運河

運河に棲む大物

2013年11月25日 | 東京湾
この週末も小春日和のポカポカ陽気であった。久しぶりに運河沿いを散策。

D80+Sigma 15mm F2.8 EX DG Diagonal Fisheye
ここはシャロー帯が広がるワンド。透き通る水中を観察していると座布団のような物体がこちらに寄って来た。

アカエイ

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED
1Mクラスの大物。東京湾には数多く生息している種類。釣りをしている時に掛ってしまい凄まじいパワーとファイトを見せ、取り込むのに苦労した思い出がある。尾の付け根付近にある毒針には要注意。エサでも探しに来たのであろうか。

撮影日:11月23日(勤労感謝の日)

撮影地:京浜運河

バチ抜け

2013年03月02日 | 東京湾
毎年、二月中旬になると東京湾奥運河筋に春を告げるバチ抜けシーズンが到来。潮位変動が大きい日、潮の満ち引きの差が大きい大潮や後中潮と言った潮周りと、昼間の最高気温が16℃を上回り春を思わせるような暖かさが重なった日、日没後の満潮時刻を迎えたタイミングで運河へと車を走らせた。先ずは毎年撮影しているゴロタ場のポイントに入るもバチの群泳は少なく、しばらく様子を伺っていたものの一向に数が増えない...見切りをつけて場所を移動。次に訪れたのは砂泥底にゴロタ石が混在するポイント。水面にライトを照らしてバチの有無を確認すると大量の群泳を確認。撮影に取り掛かった。

ヤマトカワゴカイの生殖群泳

D700+Sigma 15mm F2.8 EX DG Diagonal Fisheye+内蔵フラッシュ+SB-600+SB-700
体長10cmほどのゴカイの大群がニョロニョロと水面直下を泳いでいる何とも奇妙な光景だ。釣りエサとして販売されているゴカイの体色は赤色であるが、産卵期を迎えたゴカイは写真のように青緑色や黄色に変色。シーバスフィッシングをこよなく愛する者にとって、このバチ抜けシーズン到来との情報を耳にすれば、いても立ってもいられず、腕次第では小一時間で二桁釣るのも夢ではない。このバチ抜けを察知したフッコやスズキは東京湾奥にある各運河内を回遊してバチを捕食する。その習性を利用した釣り方、バチ抜けパターンを攻略しようと、ここ京浜運河にも数多くのシーバスアングラーが夜な夜な足を運び賑わいを見せる。この日も少し離れた場所でフライフィッシングをされていた方がセイゴからフッコクラスを連発していた。

“バチ”とは海釣りのエサとして使用されているゴカイやイソメのこと。“バチ抜け” とは、そのゴカイやイソメなどの多毛類が海底、川底の巣穴から抜け出して水面直下を浮遊しながら放卵放精を行う生殖群泳のことを言う。東京湾奥に位置する、江戸川から多摩川あたりまでの汽水域では、新月や満月の潮位変動が大きい日、特に大潮や大潮後の中潮の日没後の満潮時から下げ潮が効き始めた数時間、この生殖群泳‘‘バチ抜け’’が起る。時期は2月から6月、最盛期は2月から4月下旬頃までで、場所によっては7月頃まで見られる。

十数年に一度、隅田川河口から羽田沖、そしてアクアラインまでの海面を覆いつくすほど大規模なバチ抜けが起こると言う。いつかそんな光景を撮影したい。

協力者:Yoshi

撮影日:2月28日

撮影地:京浜運河

夜の運河筋で

2012年02月25日 | 東京湾
昨年は見事に外してしまった “バチ抜け” 今年もその時期がやって来た。
多摩川や荒川では既に抜けているとの情報が入り、そろそろ区内を走る運河筋でも抜けるのではと期待を胸に、天気、気温、潮回りと全ての条件が一致した日に狙いを定め日没直後の運河へと足を運んだ。

D700+Sigma 15mm F2.8 EX DG Diagonal Fisheye
その狙いは見事に的中。満潮時刻を回った辺りからチラホラと姿を現したので早速ウェーダーを着込んで夜の運河に浸かりながら撮影開始。

ヤマトカワゴカイ

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED+SB+600

下げ潮が効き始めると共に見事な群遊を魅せてくれた。

D300s+AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G+内蔵フラッシュ


D700+Sigma 15mm F2.8 EX DG Diagonal Fisheye+SB+600
毎年同じロケーションになってしまうがこの時期はバチ抜けを嗅ぎつけスズキ(シーバス)が運河の奥へと回遊する時期でもあり、それを狙うシーバスアングラーも運河に訪れる。アングラーとのトラブルを避ける為、なるべくシーバスアングラーの少ない場所を選択している。来年はお台場海浜公園にでも訪れて背景にレインボーブリッジを入れての撮影に試みたい。

“バチ抜け” とは、ゴカイ、イソメなどの多毛類が海底、川底の巣穴から抜け出して水面直下を浮遊しながら放卵放精を行う生殖群遊のこと。毎年、東京湾奥に位置する江戸川から多摩川辺りまでの汽水域では潮の干満の差が大きい大潮回りで、夜間の満潮時から下げ潮が効き始めた頃に群遊が見られる。湾奥での時期は2月から6月頃まで。

夜の東京湾奥運河筋にて神秘的な世界を堪能する事ができた。


そして本日は雨にてニコンプラザ銀座へと足を運び、今までフル活用したマクロレンズ AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-EDを入院させた。
以前から気になっていたフォーカスリングの回転ムラの修理のついでにオーバーホールを頼んだ。今年もやってくるトンボシーズンに整え万全な準備で挑みたい。


撮影協力者:Yoshi

撮影日:2月24日

撮影地:東京湾奥運河筋