東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

雨乞い

2025年02月18日 | その他
沿岸部の水辺を見て回りアズマヒキガエルの有無を確認していると小学生の男子が水辺を覗きに来た。

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

カエルを観に来たの?と尋ねると、そう、その後にボソッと、水が少ないとつぶやいた。

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

何故、水が少ないのか分かる?と問いかけると、雨が降っていないからと答えた。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED

当然の会話のようだけれど相手は小学生。彼はカエルだけを観ている訳ではなく水辺の様子を見て状況を判断してるというところが素晴らしい。自然観察は彼のように自分で観る目を持ち、時には疑問に感じることも大事で、それが経験となり次の楽しみにつながる。

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
このオナガガモと入れ替わりか、まだどの池にもアズマヒキガエルの姿はなかった。今までの知見から実際に雨がアズマヒキガエルの活動のきっかけになっているとは感じられないが、雨が降らないので減水しているのは確か。水辺に棲む生きものの為にも、そろそろまとまった雨が降って欲しい。

撮影日:2月16日

氷結する池で

2025年02月13日 | その他
2月なのでそろそろアズマヒキガエルの活動も気になり、池を覗くと水面が氷結状態。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
アズマヒキガエルは氷結していても水中でガマ合戦している時があるのでじっくりチェック。
すると、まさかの水生昆虫を発見!それは...

コオイムシ

Nikon D300S+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
人為的な放虫か在来なのか分からないが実物を初めて見た。大きさは20mm程度。メスがオスが背中に産卵し、オスが卵を背負って子を守る習性を持つ事から名がつけられた。区部の水辺でも、かいぼり等で散発的に記録があり細々ながらも生息しているようだ。次回は卵を背負った姿を見せてくれる事を願っている。このところ東京は殆ど雨が降っていないので池は減水状態。早春に繁殖期を迎えるヤマアカガエルやアズマヒキガエル等、活動のきっかけにもなる纏まった雨がそろそろ降って欲しい願いだ。

撮影日:2月9日

驚愕の生命力

2025年01月23日 | その他
以前にも何度か記事にした通称キララッチは、マイルームに展示して経過観察をする中、
年を超えて今もなお健在。時々水分を与えているだけで8ヶ月も生き続けている生命力には驚愕。

タカサゴキララマダニ(擬死の姿)


死んじゃいないさ、息を吹きかけると動き出す。その習性が面白い。

良い機会だと思い冬の昆虫調査隊のイベントに参加された皆様に、身近な自然に棲む危険生物として、実際に生体をみていだきながら、虫捕りや自然観察に行く時の服装等の注意点を説明。
自分も撮影に没頭している最中に刺される可能性があるので充分に注意したい。

全てD300S+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

撮影日:1月22日

モズのはやにえ

2025年01月18日 | その他
モズのはやにえ(ニホンカナヘビ)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
ハンノキでコミミズクの幼虫を探している時に、あ!っと見つけたのはモズのはやにえ。
今まではやにえにされていたのを見たことがあるのはコバネイナゴ、クビキリギス、キムネクマバチ。
このニホンカナヘビもはやにえとしてお馴染みのターゲット。肝心なコミミズクの幼虫、いないな~

撮影日:1月13日

昆虫の持ち方について

2024年10月31日 | その他
公園で虫捕りを楽しんでいるご家族の方のゲージ内を見せてもらうと、トンボやチョウの翅が折れている例を見かける。子供だから捕まえる時にミスする事はあるある。そうしたご家族の方とコミュニケーションをとる中で、昆虫の持ち方を含め、取り扱い方を知らないご家族が意外にも多い事に気づいた。

ハラビロカマキリ

子供がトンボを捕まえた時の状態を見せて貰うと、網の上からトンボをしっかりと握ってしまい翅が潰れていた事に驚愕した!年齢は年長児で、そうするとトンボが飛べなくなる事を知らなかったらしく、その子供とご両親にはギンヤンマを網で捕まえた後、網から取り出す時の持ち方について指導した。
しかし、噛みつかれないように指導したものの怖がり...結局、逃げられてしまった。。。仕方がない。

ギンヤンマの持ち方


捕まえたら網の中に手を入れて最初は胸をつかもう。

次は翅にはなるべく手油をつけないように指で翅をはさむようにつかもう。

トンボやチョウはゲージやカゴに入れると翅にダメージを与えやすいので、
つかんで観察したらリリースしてあげると良い。

昆虫は命に危険があれば身を守る為の防御として、噛みついたり挟んだり体液を出したりするのは当然の事。噛まれたり挟まれた時の痛みは昆虫に触るための代償として心得なければならない。

ハラビロカマキリ

嚙まれたり挟まれたりするのがイヤなら掴まない触らない事。手袋をしてカマキリを掴んでいる子供や大人を見かけるけれど、感触が伝わり難いので賛成できない。自分は子供の頃から散々やられているので種類による痛さの違いは経験している。ただ、子供は...泣

ハラビロカマキリ

様々な昆虫を掴んだり触れてみて、硬いのか柔らかいのか?ちょっと痛いのか、それとも凄く痛いのかを体感することは、昆虫(生態)を知るための第一段階として重要。痛さを嫌がり昆虫が嫌いになってしまうケースもあるがそれはそれ。こうした事を経験しながら昆虫をもっともっと知って欲しいと思う。

チョウセンカマキリ

オオカマキリ 雌(褐色型)

カマキリは掴まずに手に乗せて観察しよう。

捕まえて楽しむのは良いけれど、昆虫には人間と同じように命があり、遊び道具ではない。

ショウリョウバッタ

バッタは胴体か後脚をしっかり掴もう。
後脚を掴む場合は片方だけだと取れやすいので両脚を一緒に掴もう。

ツチイナゴ(左が成虫で右が終齢幼虫)

虫捕りを楽しむ子供達と昆虫がいつまでも、より良い関係でいられるように願っている。

合わせてご閲覧ください。虫かごの選び方