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東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

羽化するダビドサナエ

2025年04月14日 | トンボ
この土曜日もサナエトンボの羽化に期待して桜舞い散る河川に訪れた。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED

すると...

ダビドサナエ 雌(羽化)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
到着早々、幸先良く発見して撮影しながら経過観察を楽しむ。

ダビドサナエ 雌(羽化)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED

ダビドサナエ 雌(羽化水)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
朝から晴れて気温が上昇。この様子ならこれからそこかしこで羽化が見られるに違いない。そう思っていたが、期待にも虚しく残念ながらいまひとつ盛り上がらなかった。毎年、同じではないと言う事を思い知らされた。羽化殻すらないホンサナエ、大丈夫か...

PS:突然ヘッダーにgooブログのサービス終了のお知らせが出ていてビックリ。勝手に終了されて勝手にお知らせをヘッダーに出すし。赤オビ勘弁...ブログだって景観は大事。さて何処に引っ越そうか...

撮影日:4月12日

羽化シーズン到来

2025年04月07日 | トンボ
この週末は毎年欠かさずに観察しているサナエトンボの羽化に期待して河川へ訪れた。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED+C-PLフィルター
土曜日は最低気温が一桁台、日中の最高気温が16度で朝から晴れのコンディション。
その条件だと経験上、羽化も越冬トンボの活動も微妙なところ。ただ、4月上旬なので例年通り羽化のシーズンがスタートしなくてはならない時期。そう思いながら羽化ポイントをチェック。すると...

ダビドサナエ 雌(羽化)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
鬼の居ぬ間に...上陸からの発見は叶わず10ショットも切らない内に飛んで行った。現地でお会いしたトンボ仲間のIさんが前日に訪れ、羽化殻も皆無だったと言う事なので、おそらくここでの今シーズン最初の一頭だろう。

ダビドサナエの羽化殻

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
トンボは羽化殻を残すので、フィールドで羽化の観察をしたいと考えている方は、羽化殻を探す事から始めよう。ただ、護岸で羽化したサナエトンボの羽化殻は、乾くと護岸の色に擬態するので、よく探さないと見つからない。

日曜日は羽化観察初のSさんをお誘い。最低気温が二桁台、最高気温は17℃、午後から雨予報のコンディション。前日の様子から見て雨が早まらなければ羽化するはず。高速道路は料金所でETCの不具合と言う事で、信号機が少ない多摩川沿線道路でポイントを目指した。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
空は見る見るうち内に花曇りに...到着して間もなく先行されていたIさんが上陸幼虫を発見。
他には無く皆でその個体に注目。

ダビドサナエ 雌(羽化)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
撮影条件として羽化殻とトンボが平行して同じ位置にあるのが理想的だけれど、何時もそうとは限らず、風の影響や撮影者のプレッシャー等で羽化殻から離れてしまう場合も多い。この時は手前に羽化殻、数センチ先にトンボと言う状態。深度合成機能が搭載されていない型落ち機種の場合、デジタル一眼レフの基本的操作を利用。手前の羽化殻にピントを合わせて絞れば、被写界深度を稼げるのでトンボにもピントが届く。この時の絞りはf13。Sさんにもバッチリ羽化の場面を見せてあげる事ができて何より。池ではアジアイトトンボが羽化していた。2025年の羽化シーズンスタートだ。

撮影日:4月5日、6日

オツネントンボ日和

2025年03月25日 | トンボ
この週末はトンボシーズンの開幕を飾るのに相応しい、暖かく穏やかな天気になったので、
成虫の姿で何処かに越冬していたオツネントンボの活動に期待して生息地に訪れた。

オツネントンボの生息環境

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED+C-PLフィルター
オツネントンボは明るく開けた草ボウボウの大草原と、産卵場所となる水生植物の繁茂が見られる水辺が隣接して在る環境をより好む。余談だけれど80年代にアメリカザリガニ、ギンブナ、ブラックバスを釣りに通っていた、今の品川区八潮団地、JR貨物地区、大田市場周辺が当時こんな環境だった。もしも願いが叶うのなら今の知識でその頃のその場所にタイムスリップしてじっくりと昆虫を探したい。

朝は全く水辺に姿を見せていないのを承知で活動時間よりも早くポイントに入るのが自分のスタイル。その理由は何処からオツネントンボが水辺に飛来するのかを知りたく、それが越冬場所の手掛かりになるかも知れないからだ。到着して湿地を歩くと獣(イノシシ)の異臭がした。稀に昼間も見かけるので撮影中に突進される危険もある。ここは柵がされた公園とは違う大自然の中。観察スタイルが自由な分、イノシシは勿論、マダニ、毒ヘビ等、野生生物からの攻撃には心得が必要。気温が上昇して来るとテングチョウやキタテハの飛翔が見られた。そろそろオツネントンボの出現タイムだ。すると...

オツネントンボ 雄

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
あれ!いったいどこから来るのか?いつの間にか水辺にいるし。

オツネントンボ 雌

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

オツネントンボの連結産卵

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
産卵は底まで見通せるほど水質がクリアな水辺をより好む。
この事はオツネントンボに限らずホソミオツネントンボ、ホソミイトトンボにも共通する。

オツネントンボの連結産卵

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
爽やかな春風を感じて、水に浸かる枯ガマと新緑のイネ科に産卵するオツネントンボにそっと寄ってカメラを向けた。いよいよ東京のトンボシーズンが開幕。今シーズンも存分に楽しみたい。

撮影日:3月22、23日

雨後の水辺で

2025年03月11日 | トンボ
先週の週明けと土曜の夜にも雨が降った。ヤマアカガエルは雨がきっかけで産卵を行うと、Sさんからご教授いただいていたので、卵塊の増加に期待して、再び里山の水辺に訪れた。すると...

ヤマアカガエルの卵塊

到着して水辺を覗くとそこかしこに卵塊あり。Sさんの言う通りヤマアカガエルの産卵は雨がきっかけと言うのは真実だった。山沿いは前夜に降雪した様子で、まだ消えずに残っていてくれた積雪を卵塊の背景に入れることができた。

ヤマアカガエルの卵塊

べたっと広がった様子にあるのは新しい卵塊。

トウキョウサンショウウオの卵嚢

ヤマアカガエルと同じくトウキョウサンショウウオの産卵も雨がきっかけなのか。
卵嚢(らんのう)は袋状のものに卵が包まれている形を示していて、卵塊(らんかい)は複数の卵がひとつのかたまりとなる形を示している。卵鞘(らんしょう)鞘(さや)は中に卵が納まる形を示している。ややこしいから全部ひっくるめて卵と言った方が単純明解。

ヤマアカガエルの卵塊

里山の景色を背景にした一枚。前回はたったの2つだっのがウソのように、今回は殆どの水辺に卵塊があり、素晴らしい光景を観察できた。ヤマアカは雨の後とSさんからご教授いただかなかったら、たぶん観に来なかったと思う。ヤマアカガエルにとっても雨がものすごく大事だと言う事を改めて知った。

全てNikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED+C-PLフィルター

撮影日:3月9日

2月下旬のオツネントンボとホソミオツネントンボ

2025年02月28日 | トンボ
週末は気温が高くなる予報なので、越冬観察はそろそろラストシーズンになるかと思い、オツネントンボとホソミオツネントンボの越冬地へ訪れた。先ずは前回までホソミオツネントンボが見られていた越冬ポイントを一通りチェックしたが皆無!その様子から水辺に近い場所に移動しているのかも知れないと思い、ポイントを変えて探してみた。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
ここは通称 陽だまりのブッシュ。気温が高ければフチグロトゲエダシャクも現れそうだけれど、この日は低気温。オツネントンボと出会える可能性も高いポイントだ。ゆっくりじっくりと探した。すると...

ホソミオツネントンボ 雄

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
越冬トンボは何処に身を潜めるているのか分からないので、なるべく植物に触れない揺らさないように意識した探し方が鉄則。

ホソミオツネントンボ 雄

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED

ホソミオツネントンボ 雌

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

ホソミオツネントンボ 雌

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED

オツネントンボ 雄

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
あ、これオツネン!何時もひょこりと姿を現すパターン。この日に発見できたのはホソミオツネントンボが2オス5メス。オツネントンボが1オス。例年の知見では3月に入ると暖かい南風の日が増えるとともに、ホソミオツネントンボは目線よりも高い場所で活動する様子にあり発見しづらくなる。オツネントンボは水辺周辺の陽だまりに出て日光浴。また、ホソミオツネントンボは薄い水色に変わる時期。それを確かめに暖かい南風の日に訪れたい。

撮影日:2月24日