東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

威嚇のポーズ

2024年11月18日 | カマキリ
この土曜日は午後から沿岸部へ。11月にしては気温が高く曇天のフィールドコンディション。
先ずは久しぶりにカマキリをチェックしてみた。

オオカマキリ


ハラビロカマキリ

11月に入ると成虫よりも卵鞘が目立つようになるけれど、幸いにもまだ成虫が健在でいてくれた。今、命を繋いでいるのは産卵前後のメスのみ。カメラを向けるとカマキリの魅力である素晴らしい威嚇のポーズを見せてくれた。まだまだ元気そうだけれど、この週明けから一気に寒空。カマキリを含めて秋が旬の昆虫はそろそろ日光浴が中心の活動になりそうだ。

全てNikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED

撮影日:11月16日

曇り空の草はらで

2024年10月03日 | カマキリ
ウスバカマキリ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
周辺の環境色に似ているところが素晴らしく、目立つ背面を上にせず、このように逆向きで隠れているパターンが多い。

ウスバカマキリ

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
今回、発見できたのは緑色のメスのみ。残念ながら褐色型とオスが見当たらなかった。9月下旬にもなるとオスが見られ無くなる時期なのかも知れない。ここはウスバカマキリ以外に、もう一種探しておきたいバッタが棲む。それは...

セグロイナゴ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
最夏に訪れたクルマバッタの生息地では見られず、クルマバッタよりも更に局所性の危惧種。低茎と高茎植物の境界付近を好み危険が近づくと高茎側にさっと逃げ込み隠れる。大きさはツチイナゴと同等。縦筋が入った大きな複眼と前胸背面に黒褐色の紋を持つのが特徴。猛暑を過ごしてきた事による日焼けなのか美しいオレンジ色が強く出ていた個体だった。ウスバカマキリもセグロイナゴも健在で何より。

環境写真

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
ここは人為的な刈り払いによる植生遷移の抑制を行っている環境ではなく、カワラサイコ、カワラヨモギ、オオフタバムグラ、シバ等の低茎植物が自然な状態で継続的に繫茂して形成されている草地環境。これらの植生に変化が起きてしまうと、両種はたちまち姿を消してしまう可能性があると感じている。例年、必ずチェックして置きたい。

撮影日:9月29日

世にも奇妙な昆虫体験

2024年02月08日 | カマキリ
林縁を歩行中、何となく視線を感じたのでその方向を見ると、え、なんじゃこりゃ!!?

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
良く拝見すると、蜘蛛の糸にぶら下がったハラビロカマキリのミーラがこっちを見ていた!
もう、びっくりさせないでくれ...

撮影日:2月4日

秋晴れのウスバカマキリ

2023年10月01日 | カマキリ
この時期はウスバカマキリの記事が閲覧の上位に入る。局所生息の希少種として注目され、検索で閲覧されている方が多いようだ。そんなカマキリファンにお応えして、ウスバカマキリの生息地に訪れた。

生息環境

Nikon D810+AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
ここはセイタカアワダチソウ等の丈が高い植生ではなく、草刈りもされない自然のままで、草丈が低い植生環境を持つ場所。以前よりもカワラサイコが減りオオフタバムグラとシナダレスズメガヤが増えた気がする。そんな草地がウスバカマキリの棲家。

ウスバカマキリ ♀(緑色型)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
他のカマキリとは違い居場所は足元。地に蔓延るオオフタバムグラに逆さ向きで隠れている場面。
逆さ向きで植物に紛れ込み擬態しているので簡単には見つからないところが探す楽しみ。

ウスバカマキリ ♀(緑色型)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

ウスバカマキリ ♂(褐色型)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
比較的オスは敏感で飛翔して逃げられてしまう事が多いく緑色型のオスはロスト。。。

ウスバカマキリ ♀(褐色型)

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED

ウスバカマキリ ♀(褐色型)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
緑色のカワラヨモギに褐色型は目立つ。

ホシササキリ ♂(褐色型)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
ウスバカマキリの生息環境下で他に多く見られるのは、シバ、チガヤを食草に好むホシササキリ。
以前にセグロイナゴとクルマバッタの記録があるので、今回はそれらも探してみたけれど残念ながら見つからなかった。またにリベンジ。

撮影日:9月24日

年越しハラビロは...

2023年01月05日 | カマキリ
ハラビロカマキリ ♀

枯葉の褐色が強く写し出された、冬らしい雑木林のクヌギで日光浴のシーン。

ハラビロカマキリ ♀

こちらは環境を見たいと思い、立ち寄った公園で発見したハラビロカマキリ。
寒さを耐え凌ぐ年越しのハラビロカマキリを探してみたけれど残念ながら見つかず。
12月30日でハラビロカマキリは見納めになった。

全てNikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED