東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

ミヤマとりに行こう 7

2024年07月30日 | クワガタ
羽化の撮影を終えた後は曇り空だったはずが、山へ向かうと晴れてしまい気温上昇、暑さ100倍...
前回の記載通り採れなくなる時期を知っておきたいと思い、暑さにヘコタレながらキックで落とす。
その成果は...

コクワガタ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
都心部の公園でも見られる事があり、クワガタの中では一番、環境に順応性がある。

ノコギリクワガタ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
バトルで負った傷が逞しさの象徴。オス同士やカブトムシとの樹液場争奪戦。
いつかそんな場面に遭遇できる事を願っている。

ミヤマクワガタ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
一応、タイトル通りのミヤマクワガタは採れたけれどメスのみ。ただ、前回よりも採れ高はUP!
やはり雨後は不調ということか?

カブトムシ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
マイフィールドでは小学生が夏休みに入る頃からカブトムシが見られるようになるイメージ。
里山の代表種としていつの子供たちにも大人気だけれど、年々減少傾向にあり観察する機会が減っている。産卵、幼虫が育成する堆肥場を利用する農家の減少。また、堆肥場を荒らすアライグマ、イノシシ等、雑食性動物による幼虫の捕食が減少の原因として考えられる。今やカブトムシ、クワガタの飼育グッズが充実し飼育繁殖が楽しめるけれど、野生で逞しく生きるカブトムシを忘れちゃいけない。

ナナフシ(ナナフシモドキ)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
なんか動いてる!と言いSさんが見事に発見された。流石!Sさんもいい虫の眼を持ってますね。
いつ見ても素晴らしい擬態感。まさに枝。ナナフシは鳥に食べられて子孫を拡散させている!?という神戸大学の研究グループによる興味深い記事。幼虫時は林縁の日影にあるサクラの胴吹きでよく見つかるけれど、成長するに従い樹上生活になるので、なかなか成虫の発見は困難。カマキリよりも見つけにくい事から珍しい昆虫として子供達にも大人気。

ミヤマクワガタとノコギリクワガタは8月の二次発生にも期待して引き続き訪れよう。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
山林では早くもツクツクボウシの音が聞こえていた。暑いので再び水辺に行きましょう...

撮影日:7月27日

ミヤマとりに行こう 6

2024年07月26日 | クワガタ
公立の小学校が夏休みになると東京都産のミヤマクワガタが取れなくなるのは例年のパターン。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
でも、それを敢えて確かめたいと思い、今シーズンは引き続きお気に入りの山林へ訪れているところ。今回の収穫は...

ノコギリクワガタ 雄(ギバノコ)

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

スジクワガタ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
前回よりも採れ高は下がり、残念ながらミヤマクワガタの姿は見られなかった。前夜まで降った雨と猛暑日が続いている影響なのだろうか。雨を嫌うノコギリクワガタが採れているので雨の影響はそれほど無さそうだ。次回はボーズなんて事もありえそうだけれど、採れなくなる時期を知っておくのも大事。夏休みがスタートしてこれからミヤマクワガタの樹液採集を計画している方は、北関東から東北地方の涼しい山林へ行く事をおすすめする。

撮影日:7月21日

道端のオオクワガタ

2024年07月23日 | クワガタ
タブの樹液場

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED+LEDライト
ホシベニカミキリの食害により、通年、樹液が出ていてハナムグリの集まりが良いタブノキ。撮影していると、虫採り少年とお母さんが見に来てカナブン...この手の甲虫を見ると何でもカナブンにされてしまうあるある。緑色のはリュウキュウツヤハナムグリと教え昆虫談話をする中、少年が持っていたプラケースの中を見るとオオクワガタが!家から持って来たんですかと尋ねると、向こうにいたんですって普通におっしゃる。え、嘘でしょう?マジですか!さっき希少種のネアカヨシヤンマはいたけれど、流石にオオクワガタは無理がありすぎる。いた場所を教えていただくと道端のアキニレ!ネアカヨシヤンマも道端だったけれどオオクワガタも道端とは恐れ入りました。撮影とブログ掲載許可をいただいた。

オオクワガタ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
昆虫展とカブクワショップのビートロンでしか拝見したことがない、ミヤマクワガタよりも上を行く超憧れのオオクワガタだ。しかもガチなサイズ!手に乗せた感触はズッシリとしたウェイトの70mmオーバー。カッコ良すぎる。放虫か脱走だろうとも見つけた少年が素晴らしい。やはり子供目線には敵わない。まだまだ沿岸部には想像を遥かに超えた昆虫が潜んでいると少年から探す楽しみを教わった。

撮影日:7月20日

ミヤマとりに行こう 5

2024年07月16日 | クワガタ
この日は生きもの大好きボランティア仲間のSさんをお誘いしてミヤマクワガタが棲む山へ訪れた。
前回よりもニイニイゼミの音が増えて樹液場にはカナブンが登場していた。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
またもや遠方からライバルのキック音が聞こえて来たので、実績のある木を中心にテンポ良くルッキングとキックをする作戦。キックの作業は慣れと体力勝負なので、Sさんにはキックで落ちたクワガタを見つけてもらう事に。すると...

ノコギリクワガタ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
最大は62mm 水牛のノコギリクワガタ。ノコギリクワガタの70mm超えもなかなか叶わない。前夜に降った雨の影響か?期待していた大型のミヤマクワガタには逢えず。ノコギリクワガタとコクワガタが増加傾向にある。この先、子供達が夏休みに入る為、ライバルの増加と梅雨明け後の猛暑日の影響により、特大ミヤマクワガタとの遭遇は難しくなってしまうのか?その辺りも確かめに訪れたい。

撮影日:7月13日

ミヤマとりに行こう 4

2024年07月09日 | クワガタ
すっかりクワガタ少年期にフラッシュバックしてミヤマ熱がぶり返してしまい、この土曜日も早朝の山へ急いだ。前回よりも気温が高い事がマイナスの影響と予想していたが果たしてどうだろうか。

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
ここでもニイニイゼミの音がスタート。山地も夏本番を迎えつつある。ルッキングにキックを繰り返して行く中、前回よりノコギリクワガタが良く落ちた。樹液の出が良くなっている証。ここはノコギリとミヤマが混生するものの、何故かアカアシクワガタの姿は無い。ただ、ミヤマよりもノコギリの方が陽当たりの良いエリアを好んでいる様子にある。果たして大型ミヤマのメイトガードと、あわよくば夢の70mm超えに出会えるのか。既に朝から暑く、いつもより体力の消耗が早い。休憩をとっていると遠くからライバルのキック音がしたので、早々と今シーズンの実績ポイントへ入った。すると...

ミヤマクワガタのペア

Nikon D810+Ai AF-S Nikkor ED 300mm F4D+SB-700
高い位置だったけれど期待していた大型のメイトガードを発見。このようにミヤマクワガタはペアでいる事が多い。この山は何故か樹液に集まる他の昆虫が少ない。撮影している最中にこちらの気配を察知して落下...外敵が近づくと落下して逃げるのは甲虫類に良く見られる習性。

ミヤマクワガタ

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED
体型のバランスが素晴らしい63mm。

ミヤマクワガタ

Nikon D810+AF-S Nikkor 20mm f/1.8G ED

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G
この日の最大68mm。胴体に対して大顎が短い個体。同産地でも体型には個体差がある。

ミヤマクワガタ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G
同じミヤマクワガタとは思えないほどチビミヤマ40mm。全て持参したデジタルノギスで計測。

カントウカンアオイ

Nikon D810+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G
休憩している最中、ふと林床に目を向けるとそこかしこに自生していた。危うく踏むところだった。
東京にもギフチョウが戻ってくれる事を願いたい。夢の70mm越えには惜しくも届かなかったけれど、大型のメイトガードの撮影が叶い何より。ミヤマクワガタの樹液採集は息切れしながら山を登る体力作りと、出会えるまでの過程が最高に楽しい。いつまでとれるのかが気になるので再び訪れたい。

撮影日:7月6日