日々のメモ帳

日常生活での、ちょっと気になった事や、面白かった事などメモしていきます。

政府/『統計不適切調査』/データーは活かされているのか

2019-01-24 14:35:35 | 日記
昨年度は企業の『品質不正』問題が大きな話題となったが、年末には、政府でも統計調査で不適切な手順を踏んでいた問題が発覚した。
発覚の経緯についてはNHKの報道で、
・「毎月勤労統計調査」をめぐる問題が発覚したのは去年12月。
・国の統計について審議する総務省の統計委員会の西村清彦委員長が、
 データに不自然な点があることに気付き、指摘したことがきっかけ
と報道されているが、
『品質不正』も『統計不適切調査』も、流れを読み取る『データー』と言うものを軽視した結果と思える。

一方、ここで気になるのが、本当にこの手間暇をかけて取る『データー』が活かされているか。
逆に、重要視していないのであれば、データーを集める必要があるかという疑問も出て来る。

何のための『データー』なのか判っての作業でないと、この問題は起こるべくして起こってしまう。
何も考えないで、過去からの流れで『ボ~ット』惰性で採っているのであれば、やめたほうが良いかもしれない。

『品質不正』ではデーター改ざんや未採取データー、さらには検査装置変更での逸脱測定など色々な事態が発覚し、この原因も、顧客との取引での必要性から人的に検査要員が不足している事での未検査まであったが、
品質保証の本来の目的。『次工程に迷惑をかけないための良否判定』という事が忘れ去られた事が大きいと感じている。
さらには得られたデーターから『品質管理』『工程管理』。さらには合理化に向けた『カイゼン』という生産を維持するための本質も消え去っている。

では今回の『統計不適切調査』はどうであったのだろうか。
統計対象を減らすという不適切な調査となった要因が何で行われたかが明確になっていない。
おそらく、推測であるが、人的な面での手抜きが必要となったのか、東京都だけと言う点で、担当省庁と都との力関係で逆忖度で押し込まれたような気がする。
しかし、この『毎月勤労統計調査』で得られたデーターが、どこで最終的に使われるかを考えれば、安易な判断はできなかったかと思われる。これも前項の、次工程はお客様に繋がる。

さらには、通常の統計作業でデーター採取の設計を行う場合、全体のどのくらいをサンプリングすれば統計値として正しいかを検証し、サンプリング手順を変更する場合は、過去との整合性、連続性を十分に検証して行う必要があるかと思われるが、この点どのように検証されたのであろうか。

一時期政権が逆転時、事業仕分けなどで各省庁内も混乱したことがあったが、このような中で安易な動きを取って無ければいいのであるが。

話しは少しここから離れるが、昨年の国会でも『調査データー』の数値疑義が起こっている。
政府内では、統計局として取るデーターから各省庁が独自に採取している各種のデーターがあり、これを年度毎の統計や公表値として出されているが、本当にこの得られた『数値』をしっかり見ているのかが心配である。

これまでのMEMO-BLOGでも『データー数値』について記してきたが、昨今のコンピューターの進歩で、『品質管理』データーであれば、あっという間に統計表と共に、各種グラフ、3σ解析までの結果が得られる。
こうなると、得られた結果だけを見て『OK』を出してしまう事が危惧され、品質が振れている事が見逃される可能性も否めない。
同じような事が今回の『統計不適切調査』で起こった可能性がある。
過去担当者からの引継ぎで、簡便手法での統計で、結果だけを見ていれば、どこか大きな変曲点が見えない限り、何も疑問を感じないであろう。『ボ~ット』ではなく『開眼の盲目』である。

昔、統計学者の方とお話しした事があるが、『データーは自分でまとめ、解析しないと答えは出ない』。
この先生は法医学のテレビ番組がお好きなようで『死者の声を聴く』例えをされていたが、まさしくそれが基本なのであろう。

今回の問題提起は、政府や各企業での『データー』の重要性を今一度考えて頂くいいきっかけになったかと思われる。
この中で、必要でないデーターは、『採る事の意義』を十分検証し、採取の方法を変えるとか、範囲を変えるなどで費用対効果を見極めてほしい。

今回の政府などが公表している統計などで、もう一点重要な事がある
これら得られたデーターがほんとうに活用されているかどうかである。

先のMEMO『日本の農水産業/輸入超過8.6兆円/食料自給率39%の現実』 でも調べた結果を載せているが、政府や関係機関、各都道府県、市町村などが時間とお金をかけて採った貴重なデーターをしっかり活かしているかどうか。

テレビの報道番組や新聞記事では時々抜粋したデーターが載せられているが、少し記事に歪曲されている事もあり、真の姿を見るためにはORIGINALのデーターを見つける必要がある。

政府統計局や各省庁のHPには、データーを検索できるサイトがあるが、国民の方々が存在を知り、必要な時に活用されることがあるのであろうか。
逆に、政府や都府県庁内の役人の方々は活用されているのか。これも疑問である。
唯一、今の現状を知りえるデーターであり。活用をしてほしい。
関係団体なども含め、もっと数値に基づいた正確な議論をお願いしたい所である。

** まとめ
今世の中では人工知能(AI)が増殖してきている。
AIはデーターが無いと動けない。
これらで良否を正確に判断し、運用させるため、
正しいデーターが必要となる。
偽証したデータが入るととんでもないことになる。
さらに高度の判断のためには、
過去からのデーターを基にした傾向管理も重要となる。

今回発生の政府の統計データーも正確に運用されている事を信じたい。

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