総括

人間は弱い生き物だ。
つい希望的憶測を考え、現状から目を背けてしまう。
民主党の歴史的大勝利は、民主党の勝利というよりも明らかに自民党の敗北であろう。

焼津市長選→静岡県知事選→総選挙と続いた民主党の３連勝。
自民党支持者達は『有権者は判ってくれない』と嘆き続けた。

しかしながら、自民党支持者達の考えそのものは、果たして正しかったのか？
本当は、有権者に判ってもらおうとした考えそのものが誤っていたのではないか？

常々自分が口にする『建設業界の常識は世間の非常識』＆『自民党の常識は世間の非常識』という言葉は、自分の説得力が足りなかったせいもあり、周囲には全くと言って良いほど受け入れられてこなかった。

『それみたことか』というのは簡単であるが、それでは遠吠えに過ぎないし、何の進歩もない。

奇しくも世界柔道で、日本男子が史上初めて金メダル０に終わった。
周囲の変化に付いていけず、過去の成功体験にすがった手法に固執して一敗地にまみれた状況は、自民党と全く変わらない。

今回の選挙では、多くのことを学ばせていただいた。
特に、静岡７区で当選した城内代議士の『民主党の風に関係ない候補者の魅力』については、本当に考えさせられた。

他にも、『船頭多くして船山に上る状況』や『疑心暗鬼になったとき、組織は機能不全に陥る』といったことなど、選挙運動は会社経営そのものであるといったことも実感できた。

何れにせよ、短い選挙の夏は終了した。
ここまで建設産業を痛めつけた小泉改革以上の試練が、民主党政権では待ちかまえているに違いないが、自分に課せられていることは、政治に左右されない企業の確立だ。

明日から9月。
全てを切り替えて、全力で突っ走ることとしよう