小関順二公式ブログ

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亜細亜大に打棒復活の気配

2013-04-10 11:12:35 | 2013年観戦記・大学野球

◇4月9日(火曜日)東都大学リーグ
亜細亜大9-0青山学院大

 昨年秋の亜大の成績は次の通りだ。

 亜大2-1東洋大、 亜大1-0東洋大
 亜大3-2駒大、亜大8-6駒大
 亜大2‐0国学院大、亜大1-0国学院大
 亜大3―1中大、亜大2-0中大
 亜大0-2青山学院大、亜大2-4青山学院大

 駒大2回戦、青山学院大2回戦を除けば、1~3点しか得点していない。10試合で総得点24は、1試合に換算すれば2.4点しか入れていないことになる。東都大学リーグ各校に貧打の傾向はあるが、昨年までの亜大ほどひどくはなかった。大黒柱、東浜巨(ソフトバンク)に頼り切った“甘えの構造”が垣間見える。
 しかし、今春は様子が違う。開幕カードの青山学院大戦は第1回戦が4対6、第2回戦が9対0とよく打っているのだ。牽引者は4番中村篤人(4年・中堅手・左左・178/74)。この試合では1回裏、2死一塁からサイドスロー、東條大樹が投じた内角ストレートを強引に押し込んでライト最前列へ先制の2ランを放っている。
 ややバットが下から出るところや、小刻みに前足を動かすタイミングの取り方など、打率.206に終わった昨年秋と変るところはないが、思い切りがよくなった。第2打席は相手右翼手にエラーがついたが、2番手・福本翼の131キロストレートをライナーでライトへ運んだ。
 それ以降も第3打席は外寄りのストレートを一、二塁間へ、第4打席は3番手・長谷川陽亮のスライダーを強引に引っ張ってライトにヒットを放っている。元々、プルヒッティングに特徴のある選手だが、スイングに迷いがないという点では雲泥の差がある。最終学年になってプロへの色気が出てきたのかもしれない。
 投手では山崎康晃(3年・右右・177/72)がよかった。九里亜蓮(4年・右右・186/82)もそうだが、2人は東浜によく似ている。とくに一塁けん制のときのフォームがあまりにもよく似ているので笑ってしまった。けん制の多さもそっくりで、これは味方守備陣の守りのリズムを壊す恐れがあるので改めてもらいたい。
 この日のストレートの最速は146キロ。投球の基本は縦・斜め2種類のスライダーで、勝負球はチェンジアップとフォークボール。コントロールも安定し、とくに右打者の外角低めへ投じるストレートとスライダーは横の角度がもの凄くバットが遠く感じる。九里との2本柱が盤石なものになれば、4連覇は自ずと現実的なものになってくるだろう。


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