小関順二公式ブログ

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中村祐太はピンチになったらストレート一本槍

2012-03-30 09:09:23 | 2012年センバツ

◇3月29日(木曜日)晴れ

センバツ大会/甲子園球場

関東一2-1智弁学園

  関東一の2年生右腕、中村祐太(右投右打・181/75)が1回戦に続いて快投した。変化球は105キロ程度のスローカーブ、117、8キロの縦割れスライダー、110キロ程度のチェンジアップを備え、いずれもいいキレ味を誇っているが、ピンチになるとストレート中心で押す。正確に言えば、ストレートしか投げない。以下、ピンチの場面でどんなピッチングをしたのか見ていこう([ ]内は球目)。

 ◇2回裏1死一、三塁、打者は7番上西良輝

[1]外角137キロ/ストレート(空振り)[2]外角低め135キロ/ストレート(ボール)[3]外角137キロ/ストレート(ボール)[4]外角低め135キロ/ストレート(バントファール)[5]外角138キロ/ストレート(ボール)[6]外角高め139キロ/ストレート⇒空振り三振

◇2回裏2死一、三塁、打者は8番山口悠希

[1]外角高め138キロ/ストレート(ボール)[2]外角高め138キロ/ストレート(ストライク)[3]外角高め138キロ/ストレート(ボール)[4]外角高め135キロ/ストレート(ファール)[5]外角高め138キロ/ストレート⇒空振り三振

◇5回裏1死一、二塁、打者は3番青山大紀

[1]外角高め134キロ/ストレート(ボール)[2]内角ストレート⇒左飛

◇9回裏2死二塁、打者は4番小野耀平

[1]真中高め134キロ/ストレート(ファール)[2]外角高め/ストレート(ファール)[3]外角高め136キロ/ストレート(ボール)[4]真中高め137キロ/ストレート(ボール)[5]内角高め137キロ/ストレート(ファール)[6]外角高め137キロ/ストレート(ファール)[7]外角高め133キロ/ストレート(ファール)[8]内角高め132キロ/ストレート(ファール)[9]外角高め136キロ/ストレート(ファール)[10]外角高め137キロ/ストレート(ボール)[11]外角高め136キロ/ストレート(ファール)[12]内角高め/ストレート⇒捕邪

  まだあるが、これくらいにしておく。とにかく、球種がありながら走者が出ればストレート一本槍、というのが中村の特徴なのである。例外はただ1球だけ。6回2死二、三塁、打者中道勝士の場面で、7球投げたうちの6球目が外角低めに外れる116キロのチェンジアップだった。無走者のときは腕が振れるいい球なのに、このときは腕が縮こまったようになり、低めに外れた。本当に異色・異能で、将来楽しみな惚れ惚れする右腕本格派である。

 

履正社対愛工大名電戦は<小関順二公式ホームページ>で掲載

http://kosekijunjihomepage.com/

 

横浜対聖光学院戦は<高校野球ドットコム>で掲載

http://www.hb-nippon.com/spring2012


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