◇6月13日(火曜日)くもり
大学選手権/神宮球場
九州共立大2-0広島経済大
九州共立大の左腕エース、川満寛弥(4年・左投左打)がドラフト1位候補らしいピッチングをした。こちらの気が早いのだが、ひょっとしたらパーフェクトゲームをするのでは、と3回が終わった時点で思った。それほどよかった。
3回まで打者9人に対し、奪三振が7。結果球は1人を除いてすべてストレートである。それも追い込んで遊ぶ(ボール球を投げる)ことなく3球勝負で三振を取る姿が目立った。右肩の早い開きがなく、腕の振りは真上。見ていて「きれいなフォーム」だなと溜息が出るような見栄えのよさ。スピードは最速143キロでほとんどは137、8キロだから、スピードガン的な速さはない。しかし打者はストライクコースをしばしば見送る。
プロでタイプを探せば杉内俊哉(巨人)と言いたいが、186センチあるのでちょっと違う。今の姿を想像してもらうと困るが、高校時代の小嶋達也(阪神)が最も近い。体に密着させてバックスイングに入り、腕は背中のほうに入らず、それでもしっかりヒジが立っている。こういうフォームの左腕はいそうでいない。
変化球はカーブ、スライダー、フォークボールがあり、最もいいのはカーブだろうか。まずコントロールがいい。観戦ノートには「(カーブは)ほとんどストライク」と書いた。
この川満の好投のおかげで試合時間は1時間55分で済んだ。打線も俊足揃いで、投手陣には右腕の大瀬良大地(3年・右投右打)という来年のドラフト1位候補も控えている。準々決勝ではこの大瀬良が、強豪で昨年秋の明治神宮大会で敗れた創価大を3安打完封で退け、順調な仕上がりを見せた。準決勝で対戦する優勝候補の早大とって、厄介な敵になりそうだ。
※6/13の亜細亜大対八戸大、6/14の奈良産業大対大阪体育大。6/15の奈良産業大対早稲田大の観戦記は<ホームページ http://kosekijunjihomepage.com/ >に掲載します。