小関順二公式ブログ

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大瀬良大地(九州共立大)にほしかった細かな技術

2012-06-18 02:29:26 | 2012年観戦記・大学野球

◇6月17日(日曜日)晴れ
大学選手権準決勝/神宮球場
早稲田大3-2九州共立大

 早大が吉永健太朗(1年・右投右打)、九州共立大が大瀬良大地(3年・右投右打)の先発でスタートし、早大が横山貴明(3年・右投右打)、有原航(2年・右投右打)とつないで九共大の反撃を2点に抑えて辛勝した。
 吉永は6回、2死一、二塁の場面で降板したが、110~130キロのスピード差をつけたチェンジアップで九共大打線を翻弄した。厳密に言えば、110キロ台がチェンジアップ、120~130キロ台がシンカーと、異なる球種を投げ分けていたのかもしれない。チェンジアップがカウント球で、勝負にいくのはシンカーと用途も異なっていたようで、この2つの球種が威力を発揮した。
 それに対して大瀬良は、MAX151キロのストレートと130キロ台後半のカットボールを主体にした力のピッチングで早大打線に対抗した。普通カットボールは真横に小さく曲がる球をイメージするが、大瀬良のカットボールは斜めに小さく変化してくる。この角度は新鮮で、7奪三振中、5個がこのボールだった。
 よくなかったのは左肩の早い開きで、これが右打者の内角をストレートで突けない大きな要因になった。5回表、2死二、三塁の場面で1番中村奨吾(2年・右投右打)に先制の2点タイムリーを打たれたとき捕手は内角を構えていたが、ボールは真ん中に入り、これをセンター前に痛打された。
 またフィールディングにも甘さを見せた。2対2で迎えた8回、3番高橋直樹(4年・右投左打)、4番杉山翔大(4年・右投右打)に内野安打を打たれるのだが、普通の投手なら難なく捕っていた打球である。無死一、二塁から5番地引雄貴(4年・右投右打)に決勝打を打たれて、九州共立大の決勝進出の夢は断たれた。

※6/17の亜細亜大対龍谷大の観戦記はホームページに掲載されます。

http://kosekijunjihomepage.com/


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