小関順二公式ブログ

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三嶋一輝(法大)の予想順位は3位?

2012-04-23 12:16:09 | 2012年観戦記・大学野球

◇4月21日(土曜日)くもり
東京六大学リーグ/神宮球場
法政大2-1立教大

 神宮第二球場で行われた10時開始の東亜学園対創価戦が早く終わり、30分遅れでスタートしたこの試合が乱戦(結果は早大13-0東大)ということもあり、この球場に入ったときはまだ6回表の開始前だった。勝敗の興味は既にない。あとは選手の興味だけだが、見たいと思った早大の選手が運よくたくさん見られた。
 投手では横山貴明(3年・右投右打・180/79)、有原航平(2年・右投右打・187/93)、打者では河原右京(1年・三塁手・右投左打・173/76)、吉澤翔吾(2年・遊撃手・右投右打・180/85)、道端俊輔(1年・代打・右投右打・175/82)たちで、抜群によかったのが有原。
 1年春がよく、秋が悪く、というように調子の乱高下が激しい選手で、よく見えたから即いい投手だと言えないところがマスコミ泣かせだが、少なくとも素質の埋蔵量の多さは存分に見せた。投球フォームはスリークォーター。と言ってもありがちな左肩の早い開きがなく、腕の振りが叩き下ろし。ヒジが上がった林昌勇(ヤクルト)を想像してもらいたい。
 ストレートの最速は149キロ。昨年秋くらいから神宮球場のスピードガンは信頼が置けるので、正味の速さと思っていい。変化球は130キロ程度のスライダーがあるが、任されたのが9回の1イニングだけということもあり、ストレート主体で非力な東大打線を楽に抑えた。この調子が続けば、高梨雄平(2年・左投左打・176/74)、吉永健太朗(1年・右投右打・182/80)と3本柱が形成され、他校にとって脅威になることは間違いない。
 第2試合の法大対立大は法大の先発、三嶋一輝(4年・右投両打・176/75)がよかった。4月15日の慶大戦が悪かったので、有原同様、この日よかったから即いい投手と評価できないのが難しいところだが、ストレートの威力、スライダーの威力は大学球界上位と評価してもいい。
 ストレートの最速は147キロ。2回には立大の4番前田隆一(4年・一塁手・右投右打・179/77)の内角にこの147キロをねじ込み、バットを折って遊撃ゴロに打ち取っている。スライダー以外の変化球はフォークボール、チェンジアップがあるが、ほぼスライダー一辺倒と言ってもいいくらい偏る。
 当然、打者はストレートかスライダーに狙いを絞り、立大も中盤、スライダー狙いに切り替えてきたが、捉えきれなかった。変化が早いのでストライク/ボールの見極めは容易そうに見える。ただ、腕の振りが思いのほか鋭いので、右打者は外に逃げるボールゾーンの球でも手が出てしまう。
 今春のドラフト候補で、私は3位くらいの順位なら十分指名があると思った。

[註]4/21の東亜学園対創価の観戦記は<ホームページ>に掲載。http://kosekijunjihomepage.com/


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