今年も桜の季節がめぐってきましたね。
東京では、あちこちで桜が満開。
毎年この季節には、
車椅子の父と母を車に乗せて、
近所の、隠れた桜の名所を回ります。
このパターンのお花見は、
父が自分では動けなくなってから、
いつの間にかするようになって、
もうかれこれ6~7年になるでしょうか・・・。
いつも母がおむすびやおやつを持ってくるので、
途中でおやつかランチ。
車が止められて、休めそうな場所で車を降りて、
父の車椅子を押しながら
しばし桜の下を歩きます。
そして、休憩。
お酒もなく、長時間でもなく。
それでも、桜をたっぷり味わえる貴重な時間でした。
母は、
「ああ、今年も桜を見られてよかったね、お父さん」
と、いつも大きく息を吐きながら言っていました。
「あと、何回みられるかねえ」と。
父にとっては、結局、去年の桜が最後の桜となりました。
今年の桜を見ることなく、
父は立春の前に旅立ちました。
春分の日の前に納骨。
父は、あの世で永遠の春を味わっていることでしょう。
今年は、1日に、
上京していた夫の母と、私の母、
二人の母を伴って、
いつものようにお花見をしました。
私の母は、父の写真を持ってきて、
写真の父に、一生懸命桜を見せていました。
何一つ親孝行らしいことができないままの私ですが
父に桜を見せてあげたことだけは、
ちょっぴり親孝行した思い出です。