ごきげん練習帳 〜自分トリセツの作り方〜

自分と人生を楽しむための”セルフ・コーチング”ノート

全員がYesと言ったら、Noの理由を考えろ

2013年11月06日 | ●日々雑感

 

 

昨日は、ドリームマップというものの普及に力を入れている

秋田稲美さんという方のお話を伺ってきました。

彼女が、ドリームマップの話をすることが主な目的で

この夏、85日かけて、

ドイツを中心としたヨーロッパを訪問してきた時のお話を

お聞きしました。

 

ご自身やお子さんが海外生活経験者という方や、

文科省で現在、教育改革の委員をされていらっしゃる方、

先生などなど、

さまざまな方がいらしていて、

刺激的なお話を沢山伺うことができました。

 

いくつもご紹介したいことがあるのですが、

私の中で、最も印象に残ったことは、

ドイツと日本の教育の違いを端的に表したエピソードです。

 

 

秋田さんが、10名程度の日本人の方々に

Switch』という映画をお見せして、

感想を聞いていた時のこと。

 

ほとんどの日本人は、

「元気をもらいました」

「遺伝子の可能性を感じました」

といった、肯定的な感想一色だったのだそうです。

すると、そこにいたドイツの大学生が最後に

「ちょっと、ネガティブな感想を言ってもいいですか?」

と前置きして、

「遺伝子の97%が使われていないのは、

 それが使われるべきではないからではないかと思います」

ということを述べたそうです。

 

その感想にも、「なるほど~」と思ったのですが、

そのことに対して、ドイツの教育をよく知る人が

あとから秋田さんに伝えたということに

さらに感銘を受けました。

 

それは、ドイツでは、

全員がYesと言ったら、Noの理由を考えろ

という教育を、徹底して行っている、

ということだったのです。

 

 

こうしたドイツの教育は、

かつて第二次世界大戦の頃にヒットラーのナチズムを生み出した

自国の歴史への痛烈な反省からきているものです。

 

戦争教育に関しては

忘却に抵抗するドイツ」と言われるそうです。

 

秋田さんは「ドイツの覚悟」という言葉をおっしゃっていましたが、

まさに「覚悟」なのだと思います。

(「覚悟」については、かつてこんなことも書きました→ カクゴ )



そして片や日本は、というと、

なかったことにする日本」……

 

 

私は、一人の人間でも、

自身の「いま」

(つまりそれは、それまでの過去のすべてを受けての今)

をありのままに認めることができなければ、

次に向かうことはできないと思っています。

 

それは、きっと国でも同じ。

「いい」「悪い」ということの前に、

事実をありのままに受け止める。

そこがなくては、次にどうするのか、決められない。

 

日本がこうして未来のビジョンを描きにくい状況にある背景には、

そうした教育の違いがあるのかも・・・

と思った次第でした。

 

 

ちなみに、

日本とドイツとでは、教育によってつくろうとしている人間の

完成形が違う、というお話もありました。

このフレーズもとても心に残っているのですが、

これについては、また次回に。

 

 

 


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