言葉のプレゼント☆５５☆

必要なものは
自分の中にあるのです。


二〇〇四年十二月のスマトラ沖の大津波で
三十万人近くの人が亡くなりましたが、
ゾウは鎖を引きちぎって丘の上に逃げて助かりました。
ネズミなど野生動物の多くも高い所に逃げて助かったそうです。
千年に一度くらいの大地震、大津波なのに、
どうしてネズミやゾウが逃げる時期を知っていたのでしょう。


その大津波で、もうひとつの驚きのニュースがありました。

震源の近くの多くの島では、
大津波の直前に潮が急に引いた海岸で魚が
たくさん飛び跳ねているのを見て、
つかみ取りに行った島民のほとんどが死亡しました。

そんな中で、古老が「急に海が引いたら津波が来る！
すぐに高台に逃げろ！」と教えていた島があり、
そこだけは島民の全員が助かったそうです。

ゾウやネズミが助かったのは、ＤＮＡ。
この島民が助かったのは、古老の知恵。
どちらにも共通しているのは、長い歴史の記憶です。


文明人は、都会で、
電気製品、自動車をふんだんに使って生きています。
自然環境を変え、環境破壊しながらでないと暮らしていけません。
先住民族は、アマゾンの森の中や、
アフリカの荒れた大地で何百年も生きています。
周りの自然環境を変えもせず、破壊もせずに暮らしています。

自然界には、学校もありませんし、教育もありません。

教えられなくても、時が来れば、交尾し、産卵し、子育てします。
季節が来たら、大陸を渡り、旅をします。
海を回遊して産卵します。
自然の中で暮らす人々（先住民）も、
先人の知恵と、本能で、生きていくために必要なことをします。
必要なことはすべて自分の中にプログラムされています。

それがＤＮＡです。

必要なものは自分の中にあるのです。


いのちは、どんな状況でも生き抜く力を持っているのです。

自殺する生物はいません。
何があっても生きていくのです。
生きていく力、生きていく知恵、
探している答えは自分の中にあるのです。

答えが見つからないときは、
答えがないのではなく、答えを見失っているだけなのです。
それを隠しているものが囚われ（カバー）です。

dis(打ち消しの意味)+cover(囚われ)=discover!!　発見です！

カバーをはずしてください。
答えを見つけてください。



【『いのち』高木善之　より抜粋　「地球村出版」】



OM,Shanti...Namaste