さなぎ

さなぎの状態で掘り出してしまったカブトムシ。
やはり自分で作った土繭と、人間が人工的に作った土繭ではだめのようで、今朝そっと様子をみたら、土繭にへばりつき、動けなくなってもがいていた。
通常頭を上にして脱皮するはずのカブトムシが、横一文字になってはまっているのだ。
これはいけない。
と、すぐ土繭を広げてみたが、もう羽が固まり始めていて、動きもおかしい。
しょうがないので、土繭からだし、せめて羽が伸びるように広いところに置いた。

こいちゃんは出てきた不完全なカブトムシが「雌」とわかるやいなや「死なないで」と涙声に。
「しなないよね、しなないよね」と何度も念を押されたが、こればっかりは曖昧な返事も出来ない。
私が「本当はね、土繭を壊しちゃいけなかったんだよ。」と言うと「おじいちゃんが掘ったんだよね」と、掘るようにせかした事も忘れて宣った。ひどい。
見守ることしか出来ないのだが、せめて生きてくれたら…。