暮れからずっと観たいと思っていた、映画「マエストロ!」をとうとう観た。
若きヴァイオリニスト香坂のもとに、解散した名門オーケストラ再結成の話が舞い込む。
けれど、練習場は廃屋となった工場。
集まったメンバーは再就職先も決まらない負け組楽団員やアマチュアのフルート奏者の橘あまね。
久しぶりの音合わせは悲惨なもので、とてもプロだったとは思えない
その練習場にハンマー片手に、大工仕事をしている男がいた
その男こそが楽団再結成を計画し、橘あまねを楽団へ勧誘した張本人だった
名前を天道と言う謎の指揮者。
才能とカリスマ性をもった彼の口から発せられる言葉が、楽団員の一人ひとりに反発心を起こさせる。
だが、言っていることは正しい。
良いものを作っていきたいという気持ちがだんだん、楽団員たちに伝わっていく。
楽団員達も、コンマス(香坂)を中心にまとまっていった
スポンサー解約などコンサートにこぎつけるまでには色々あったが、
とにかく当日は超満員の観客となった
初日の曲目「交響曲第5番 運命 ベートーベン」
演奏が始まる。
どのあたりからだろうか、涙が後から後から・・・
コンサートホールでのいつもの感覚とは違う。
そんな自分に驚き、何故?どうして? 自問しながら・・・
この重厚感はなんだ!
あの バラバラだった心が一つになっている!
天道を演じる西田敏行の指揮が音と一体になっていたから!
生の音を聞きたくなった。
二日目、「交響曲8番 未完成 シューベルト」
観客は天道の妻のみ。
この日の為に、天道はコンサートを開いたのだ。
エンディングテーマは辻井伸行さんの書き下ろし
とっても優しい、心安らぐメロディー。
いつまでも聴いていたいと思った