とね日記

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量子テレポーテーションや超弦理論の理解を目指して勉強を続けています!

テレポーテーション 瞬間移動の夢: デヴィッド・ダーリング

2019年02月03日 22時15分10秒 | 物理学、数学
テレポーテーション 瞬間移動の夢: デヴィッド・ダーリング

内容紹介:
原子のテレポートは、すでに成功した!ドラえもんの「どこでもドア」が現実化する日。量子力学と量子コンピュータの最先端を追求する傑作サイエンス・ノンフィクション。
2006年8月24日刊行、294ページ。

著者について:
デヴィッド・ダーリング
1953年イギリス生まれ。天文学者、サイエンス・ライター。大学で物理学、天文学を修める。米国のスーパーコンピュータメーカー、クレイ・リサーチ社で働くかたわら、「アストロノミー」での執筆を始める。その後フリーランスとして独立、「ニュー・サイエンティスト」「ニューヨーク・タイムズ」「ガーディアン」などの新聞・雑誌に寄稿している。

訳者について:
林 大
翻訳家。1967年千葉県生まれ。東京大学経済学部卒業。
林さんの訳書: Amazonで検索


理数系書籍のレビュー記事は本書で390冊目。

日常生活を書き留めておく日記として始めたこのブログが理系化したひとつの理由がテレポーテーションの実験に成功したことを紹介するニュースだった。理系ニュースのアンテナはまったく立てていなかったから、10年ほど遅れてこのニュースを知って驚いてしまったわけなのだ。SFさながらのことが現実になっていたとは。。。物理学ってすごいと思い「今からでも遅くないかも。」と初歩の力学から読み始め、読んだ本の数はもうすぐ400冊になろうとしている。

本書も2007年頃に読んでいたのだが紹介記事は書いておらず、今さらながら再読して記事を書いておくことにした。翻訳のもとになった英語版は2005年に刊行されている。14年も前に書かれた本なのだ。


テレポーテーションは日本語で「瞬間移動」と訳されるが、良い訳語とは思えない。量子テレポーテーションは実際のところ秒速30万Kmの光速で移動するのであって瞬間的、つまり0秒で移動するわけではないからだ。光速を超える運動は物理法則では禁じられている。ただし転送される物体(あるいは人間)は、移動時間を0秒だと感じることになる。

さらに誤解を生みそうなのが、この本につけられた帯である。『ドラえもんの「どこでもドア」が現実化する日』というキャッチフレーズはインパクトがあり過ぎる。





「どこでもドア」のしくみはマンガでは明らかにされていないが、イメージ的には移動前の場所と移動後の場所がドアでつながったものだ。これはどちらかというとワームホールを使った移動で、本書で紹介されているテレポーテーションではない。「どこでもドア」は日本語版の帯に勝手につけられたもので、英語版にはつけられていない。

本書で紹介されているテレポーテーションは「量子テレポーテーション」と呼ばれているもので、粒子の「量子状態」を転送する技術である。粒子とは光子や電子、イオン、原子などのことを総称している。

章立ては次のとおりだ。

プロローグ:移動から転送へ
序:ビーミング・アップ小史―事実か、神話か、それともSFか
第1章:光とはいったい何なのか―テレポーテーションの端緒を開く
第2章:物質世界の中の幽霊―量子の奇妙な振る舞い
第3章:謎のリンク―宇宙全体が量子でつながっている
第4章:データ宇宙―物質世界も情報もデジタル処理できる
第5章:秘密通信―量子暗号は解読できない
第6章:モントリオールの奇蹟―現実化したテレポーテーション
第7章:小さな前進と量子の飛躍―熾烈なテレポーテーション競争
第8章:限界なきコンピュータ―量子コンピュータの時代へ
第9章:原子、分子、微生物…
第10章:遠い未来の遠い世界―人間存在とは何か
エピローグ:時間も距離も問わない生活


前提知識を読者に要求しない科学教養書には避けて通れないジレンマがある。メインテーマの話をするスタート地点に読者を立たせるために、必要な物理学の知識を順序立てて説明しなければならないからだ。章立てを見ておわかりのように、本書では17世紀から19世紀までの光学を中心とした理論、電磁気学、熱力学・統計力学、20世紀初頭の量子論発展史を第3章までかけて大急ぎで解説する。そして第4章と第5章でシャノンの情報理論、量子コンピュータと量子暗号に進む。

全体を通して図版や写真は一切ない。量子力学を知らない人にはシュレディンガー方程式やハイゼンベルクの行列力学を言葉で説明しただけではイメージできるはずがない。また量子力学を学んだ人には退屈なページが続いてしまう。かといって量子力学をまるっきり省くわけにはいかないから、対象読者がはっきりしない中途半端な記述に仕上がってしまうのだ。

EPRパラドクスやベルの不等式についても同じこと。知っている人には「おさらい」であり、初めて読む人には「そんなものかなぁ。」と漠然とした知識を与えるものの、理解させるにはほど遠い解説である。書かれていることはすべて正しいが、学ぼうとする者には疑問符だらけになる教養書なのだ。図版や数式抜きの文章だけで非理数系の読者に伝えるには、相当な工夫が要求される。残念ながら本書はこの点で成功しているとはいえない。

このような「科学教養書がもつジレンマ」を我慢して受け入れ、あきらめないで読み進めると、本書の価値が見えてくる。第6章から始まるテレポーテーションの歴史だ。量子テレポーテーションのしくみを説明しているページの中で、いちばんわかりやすいのはこちらだろう。送信者アリス(Alice)と受信者ボブ(Bob)が登場する一般向けの解説ページである。

量子テレポーテーションのしくみの解説
http://www.s-graphics.co.jp/nanoelectronics/kaitai/qteleportation/index.htm

Amazonから「テレポーテーション」というキーワードで検索すると、和書ではほんの数冊しか刊行されていないことがわかる。特に物体の移動のテレポーテーションに踏み込んだ理論や技術をSFと切り離して紹介した和書は、本書だけなのだ。(Amazonで検索する

量子コンピュータに関する和書は、理論だけでなく実践のための本も含め、近年たくさん刊行されているが、テレポーテーションにフォーカスした本は少ない。本書は量子テレポーテーション実験がこれまでどのように行われてきたのかを、詳しく紹介しているという意味で貴重なのである。説明不足や図版がないという欠点に目をつぶればよいのである。詳しいことを知りたければ、紹介されている実験の名前や関わった科学者の名前を手がかりに、ネット検索、論文検索をすればよいだけのこと。


原子のテレポーテーション実験が2004年に成功したことは、第9章に書かれている。量子力学や量子コンピュータのことをすでに学んでいる方は、この章からお読みになってもよいだろう。

原子の量子テレポーテーションに成功(米国)
http://wiredvision.jp/lite/u/archives/200406/2004061801.html
http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000056022,20069323,00.htm

また本書には書かれていないことだが、2014年には次の実験も成功している。

原子を100%の精度で3メートル移動させることに成功。(オランダ)
http://karapaia.com/archives/52165230.html


先日ツイッターから「原子のテレポーテーション(瞬間移動)の実験が成功していることをあなたは知っていますか?」というアンケートをさせていただいた。ちょうど200人の方から回答いただき、結果は「知っている。」が51パーセント、「知らなかった。」が49パーセントだった。僕からのアンケートだと理系バイアスがかかっているはずなのだが、この実験についてはあまり衆知されていないことがわかった。(アンケートのツイートはこちら。)



本書は科学教養書としてのわかりやすさ、親切さでは劣っているが、原子のテレポーテーションが実現していることを衆知する点についてだけ言えば、いちばん成功しているのである。


原子でうまくいったら次は分子である。その次は小さな物体、さらに大きな物体。最終的には(人間も含めて)生物のテレポーテーションを目指すのだ。

2014年6月末には国立情報学研究所(所長:喜連川 優)から次の発表がされている。実験が成功したわけではなく「方法を開発」しただけなのだが、だとしてもインパクトが大きいニュースだ。

巨視的物体の新たなテレポート方法の開発に成功
https://www.nii.ac.jp/news/release/2014/0630.html

新たな「もつれ状態」を発見-NII、巨視的物体をテレポートさせる方法を開発
https://news.mynavi.jp/article/20140701-a043/

次のステップに進むためには、解決しなければならない難題が山積みで、本書においても楽観的な記述は見当たらない。マクロな物体や生物のテレポーテーションの商用化ははるか未来のことで、技術的には量子コンピュータやAIのほうが先に実現しそうだ。


本書の巻末には次のような年表がある。英語版が刊行された2005年までの年表と未来予測だ。

1900: エネルギーが量子化されていることがわかる。古い量子論の誕生(プランク)
1905: 光が量子化されていることがわかる。光電効果が説明される。(アインシュタイン)
1923: 波と粒子の二重性が物質に拡張される(ド・ブロイ)
1925: 量子力学の、行列による定式化(ハイゼンベルク、ボルン、ヨルダン)
1926: シュレディンガー方程式と波動力学(シュレディンガー)
1927: 不確定性原理(ハイゼンベルク)
1931: テレポーテーションという用語が考え出される(チャールズ・フォートの本『見よ』で)
1935: EPRパラドクス(アインシュタイン-ポドルスキー-ローゼン)。もつれという用語が初めて用いられる(シュレディンガー)
1948: 情報理論(シャノン)
1957: 多世界解釈(エヴェレット)
1964: ベルの定理と不等式
1967: 『スタートレック』でフィクションのテレポーテーションが何百万もの視聴者にお目見えする
1970: 量子暗号の考えが初めて現れる(ウィースナー)。発表されたのは1983年
1978: 量子コンピューティングの基礎(ドイチュ)
1979: ベネットとブラサールがウィースナーの考えを公開鍵暗号と組み合わせる
1980: 量子コンピューティングが結合できる(ベニオフ)
1982: 量子非複製定理(ウーターズとズレク)、局所的な隠された変数が実験で否定される(アスペほか)
1984: 量子鍵配布のための最初のプロトコル、BB84(ベネットとブラサール)
1985: 量子原理に基づいて作動する普遍的コンピュータでどんな物理作用もシミュレートできるという考え(ドイチュ)
1989: BB84の実験用試作品(ベネット、ブラサールほか)
1991: もつれに基づく量子暗号の理論(エッカート)
1992: 「キュービット」の呼び名が考え出される(シューマッハー)
1993: 量子テレポーテーションの理論(ベネット、ブラサール、クレポー、ジョザ、ペレス、ウーターズ)
1994: 大きな数の因数分解のための量子アルゴリズム(ショア)
1996: 2キュービットの量子コンピュータ
1997: 初のテレポーテーション実演(インスブルックのツァイリンガーほか、ローマのデマルティーニ)
1998: 粒子まるごとのテレポーテーション(カルテックのキンブルほか)、NMRテレポーテーション(ラフラム)
1999: 3キュービット量子コンピュータ
2001: NMRを使って7キュービット量子コンピュータがつくりだされる(ロスアラモス)
2002: 量子鍵が野外で23キロの距離を超えて送られる(イギリス国防調査局)、どんな種類の粒子にも量子もつれが起こりうることが証明される(ボースとホーム)
2004: 実験室でデコヒーレンスが観測される(ツァイリンガーほか)
   原子の量子状態のテレポーテーション
   量子暗号を支える最初の商業ハードウェア
   初めて、もつれた光子を使って資金の電子的移転がおこなわれる
   初の量子暗号ネットワーク(Qネット)
   テレポーテーション距離記録が500メートルまで延びる
2015?: 分子のテレポーテーション
2020?: 初の量子コンピュータ
2050?: ウィルスのテレポーテーション
20XX?: 人間のテレポーテーション


私たちが生きている2019年までに、残念ながら分子のテレポーテーションは実現しなかった。2014年以降の年表を現在の視点から書き換えると次のようになるだろう。個人的には分子のテレポーテーションは2020年代に実現すると思っている。

2014: 原子を100%の精度で3メートル移動させることに成功。(オランダ)
   巨視的物体の新たなテレポート方法の開発に成功(国立情報学研究所)
2016: IBMが量子コンピューティングを誰もが実験できるクラウドサービスとして提供(紹介記事
202X?: 分子のテレポーテーション
2050?: ウィルスのテレポーテーション
20XX?: 人間のテレポーテーション


なお、本書によると世界初のテレポーテーション実演は1997年、インスブルックのツァイリンガーほか、ローマのデマルティーニによるとされている。しかし、本書には日本人の業績にはまったく触れられていない。

この分野における研究で、日本での第一人者は東大の古澤明教授である。(古澤先生のホームページ

1998年、量子テレポーテーションの実験が世界で初めて成功(古澤明)
http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=001046

古澤先生の実験は、ツァイリンガーの実演の翌年ということになるが、1997年に世界で初めて量子テレポーテーションを実現した実験は条件付きで計測できるものであったのに対し、1998年の古澤先生の実験では完全な状態の量子テレポーテーションを実現したという違いなのだという。

古澤先生はさらに2004年、3者間の量子もつれ制御に成功。さらに2009年には、9者間の量子もつれ制御に成功した。2013年、これまでの100倍以上という61%の高い成功率(超大規模量子もつれ)を達成。2015年心臓部である量子もつれ生成・検出部分を1万分の1の大きさの1個の光チップ化に成功されている。

古澤先生の著書で量子テレポーテーションを学んでみたい方は、次の本をお読みなるとよいだろう。

量子テレポーテーション:古澤明
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/3612f0a3b86c8a8a247fe138f473adb3


テレポーテーション 瞬間移動の夢: デヴィッド・ダーリング」の翻訳のもとにされた英語版は、2005年に刊行されたこの本である。(この著者の本: Amazonで検索

Teleportation: The Impossible Leap: David Darling」(Kindle版



本書刊行後の発展史は、次のリンク集に書いておいた。この2つの記事は何か発見やニュースがあるたびに今後も書き足していく。

テレポーテーションは実現している。(リンク集)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/cc0bc7e88d02231138f8b6a9f5859c93

量子コンピュータの発展史(リンク集)
https://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/91fa592173ea1b2a6e53ae0c84323751

ツイッターから行なった「原子のテレポーテーション(瞬間移動)の実験が成功していることをあなたは知っていますか?」というアンケートに対し、量子情報物理学がご専門の堀田先生(@hottaqu)が、次のことを教えてくださった。

量子テレポーテーションの実験を指しているならば、この"瞬間移動"の描像は送り手のアリスだけに成立している。離れたところにいる受け手のボブにとっては、瞬間移動ではないことも意識したいところ。量子テレポーテーションの送信者にとって、量子情報は送信者自身の測定実験の瞬間に受信者にそれは届いて見える。一方受信者にとっては、その送られる量子情報を全く含まない別な測定結果の連絡を光速度以下のスピードで受けとった時点で、本来もらいたかった量子情報も得るように見える。量子テレポ―テーションでは量子情報の送信者による描像と受信者による描像と、そして外部の第3者による描像とが全て異なる。だが三者が共有する実験データは全て一致し、矛盾は決して起こらない。それを説明する描像は、三者各々で違っていてもだ。

詳細は堀田先生がお書きになった、次の記事をお読みいただきたい。

量子テレポーテーションは、本当はテレポーテーションではないのか。
http://mhotta.hatenablog.com/entry/2014/05/24/060626

量子テレポーテーションでアリスとボブの間のどこを量子情報は飛んでいくのか。
http://mhotta.hatenablog.com/entry/2016/02/08/143133


量子コンピュータ、量子暗号技術の進展は引き続き注視していきたい。そしてその中から、テレポーテーションに役立つ技術が次々と生まれてくることを期待している。


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テレポーテーション 瞬間移動の夢: デヴィッド・ダーリング


プロローグ:移動から転送へ
序:ビーミング・アップ小史―事実か、神話か、それともSFか
- SF世界から現実世界へ

第1章:光とはいったい何なのか―テレポーテーションの端緒を開く
- ニュートンの粒子説かホイヘンスの波動説か
- ヤングの二重スリット実験
- マクスウェルの電磁理論
- 物理学vs.エントロピーの法則
- 幸福な直観―プランクの黒体放射の公式
- 量子力学の誕生
- 光は粒子でもあり、波でもある
- 二重スリット干渉縞が証明する光子の二重性

第2章:物質世界の中の幽霊―量子の奇妙な振る舞い
- 原子モデル
- 気まぐれな振る舞い
- ハイゼンベルクの行列力学
- シュレディンガーの原子の波動モデル
- シュレディンガーの波動関数とボルンの確率解釈
- コペンハーゲン解釈に惑わされて...
- 生きている猫と死んでいる猫

第3章:謎のリンク―宇宙全体が量子でつながっている
- ハイゼンベルクの不確定性原理
- 絡み合う光子
- 気味の悪い遠隔操作
- ジョン・ベルの不等式
- 驚くべき宇宙のつながり

第4章:データ宇宙―物質世界も情報もデジタル処理できる
- 情報の数量化
- アナログからデジタルへ
- 情報とエントロピー
- シャノン・エントロピー
- ランダウアーの原理=情報も物理法則に従う
- 量子コンピュータの可能性
- 量子の世界もデジタルで表される

第5章:秘密通信―量子暗号は解読できない
- カエサル暗号からヴァ―ナム暗号へ
- 不確定性原理を用いた量子暗号作成法
- 世界初、量子暗号ハードウェア
- もつれに基づく量子暗号システム

第6章:モントリオールの奇蹟―現実化したテレポーテーション
- 科学界のお墨付き
- 量子テレポーテーション

第7章:小さな前進と量子の飛躍―熾烈なテレポーテーション競争
- ツァイリンガーの挑戦
- 勝者は誰か
- レイモンド・ラフラムの追撃
- カリフォルニア工科大学の参戦
- 塗りかえられる到達距離の記録
- さらなる躍進、電子のテレポーテーション

第8章:限界なきコンピュータ―量子コンピュータの時代へ
- 量子コンピュータの驚異的な威力
- ブルース・ケインの構想
- イオントラップ量子コンピュータ
- デコヒーレンスをどう制御するか
- 量子ソフトウェア、そして量子インターネットへ

第9章:原子、分子、微生物…
- 原子レベルでのもつれを実現
- 原子テレポーテーション成功
- 次は分子、微生物、そして人間...

第10章:遠い未来の遠い世界―人間存在とは何か
- オリジナル破壊の不安
- 魂の転送は可能か
- オリジナルか、完璧なコピーか
- アイデンティティーや意識は複製できるか

エピローグ:時間も距離も問わない生活

年表
訳者あとがき
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8 コメント

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知らなんだ〜 (hirota)
2019-02-04 14:04:29
情報だけでなくエネルギーのテレポーテーションも出来ると聞いた時に、物質自体のテレポーテーションも出来ると思ったけど、実際に複合した原子のテレポーテーションが出来てたとは知らなんだ〜。
ついでに、スタートレックの転送がテレポーテーションだったことも知らなんだ。普通に物質を走査してマクロな構成情報を電送してるだけと思ってたよ。
小説では事故でコピーが増えてしまう話もあったから、量子情報ではありえないもんね。(矛盾は今後どうするんだろ?知らんぷりかな?)
返信する
Re: 知らなんだ〜 (とね)
2019-02-04 19:17:26
hirotaさんへ

原子のテレポーテーションを耳にしたとき、原子を構成する素粒子がもうひとつの原子の素粒子と絡み合うのかと思っていました。けれども、この本によると原子と原子が絡み合うそうです。

古典的なテレポーテーションではコピーが可能という話もこの本の中にありました。同一人物が複数人できてしまったときのアイデンティティの問題が書かれています。
返信する
コピー (hirota)
2019-02-05 13:00:37
同一人物が複数人コピーてのは基本的に一卵性双生児と同じだから、別れた瞬間から別人物ですね。
もともと細胞分裂はコピーですから。
まあ、双生児も別人格と意識するには時間がかかるそうですからコピーが別人格を納得するにも時間が必要と思いますが。
返信する
Re: コピー (とね)
2019-02-05 13:14:31
hirotaさんへ

同一コピー人間ができてしまい、両方が「本物」を名乗ったときどうするか?その人物の銀行口座の所有権を両方が主張したらどうするか?のような議論を本書ではしていました。もめそうですね。
過去の記憶も両方に引き継がれるのかしら?と思いました。
返信する
所有権 (hirota)
2019-02-06 13:06:50
記憶も引き継いでなきゃコピーじゃなく只の一卵性双生児でしょう。
コピーとオリジナルの区別がつかない状況なら所有権は等分するしかないでしょうが、区別がついても何らかの権利は認めるべきなので、どんな法律ができるかの問題ですね。
返信する
Re: 所有権 (とね)
2019-02-06 16:58:47
hirotaさんへ

昔のアニメのサスケのように何十人も同じコピーができたら、少子化問題は解決しますね。モノやカネの所有権の問題は残りますけど。
返信する
分身の術 (hirota)
2019-02-07 12:49:05
マンガを読んだ記憶ではサスケと三つ子の従兄弟(母親が双子)の4人で分身4つ身を使ってたから16人だったと思います。
でもサスケは光学映像を使うオボロ影の術でも分身を出せるから併用すれば何十人も可能ですね。
返信する
Re: 分身の術 (とね)
2019-02-07 14:05:52
hirotaさんへ

細かいところまでよく覚えていらっしゃいますね。
子供のころサスケを見て、分身の術をかなり真剣に練習した記憶があります。
返信する

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