女友達が第二種電気工事士試験のための勉強をしたいというので、週末に電気の基礎から教えることになった。
第二種電気工事士試験は筆記(120分)と技能(40分)の2回に分けて行われる。筆記試験に合格した人だけが技能試験を受けることができる。両方とも合格すれば一般家庭の電気工事をすることができるようになるのだ。
合格率は筆記試験が6~7割、技能試験が5~6割なので、合わせると3割~4割といったところ。ちゃんと勉強しさえすれば合格するので、国家資格としては易しいほうだ。
第二種電気工事士
http://www.shiken.or.jp/examination/e-construction02.html
エアコンの設置や電気系統の故障のときなど、部屋に電気工事士を入れなければならないときがあるが、一人暮らしの女性だと見知らぬ男性の工事士を敬遠する人がいる。だから女性の電気工事士の需要は高いのだ。
試験範囲のうち僕がいま教えられるのは、物理学と共通している電気の基礎のところだけ。あとは自分でも学びながら先生をする予定。
さしあたりオームの法則や合成抵抗値の計算など、電気の基礎から始めることにした。中学2年の理科や高校物理で学ぶことだが、さっぱり忘れているそうだ。
計算方法だけ覚えても実感がわかないので、楽しく学べるようにテスターで測定して計算することにした。僕にしてもテスターは中学のときに使ったことがあるが、理科の授業で使った記憶はないから、おそらく技術・家庭科の授業で使ったのかもしれない。そして、合成抵抗の測定はしたことがない。
Amazonで揃えたのは次のもの。
ワニ口クリップと電子パーツセット
電池と電池ボックス、テスター
持ち運びに便利なようにとダイソーで買ったミッキーマウスのバッグ
1つずつ紹介しよう。
電子パーツは秋月電子通商の通販でいろいろそろえるとかなり高くなってしまう。抵抗器やコンデンサ、LED、ダイオードなど、まとめて入っているのが欲しかった。いちばん安かったのがこれ。こちらのセットだと抵抗器ばかりでつまらない。あと写真には載せていないが、電子パーツを小分けするための小さいビニール袋をダイソーで買った。
「KKmoon Arduino UNO MEGA2560 Raspberry Pi互換 スターターキット 電子部品 LED 精密ポテンショメータ ブザー コンデンサ 抵抗器付き Dセット」
これだけ入っていて999円はお買い得。
パッケージリスト:
10 *白LED
10 *黄LED
10 *青LED
10 *緑LED
10 *赤LED
1 * RGB LED
2 *フォトレジスト
1 *サーミスタ
5 *ダイオード整流器(1N4007)
5 * NPNトランジスタ(PN2222)
1 * IC 4N35
1 * IC 74HC595
10 *ボタン(小)
1 *アクティブブザー
1 *パッシブブザー
1 *精密ポテンショメータ
10 * 22pfセラミックコンデンサ
10 * 104セラミックコンデンサ
5 *電解コンデンサ(10UF 50V)
5 *電解コンデンサ(100UF 50V)
10 *抵抗器(10R)
10 *抵抗器(100R)
10 *抵抗器(220R)
10 *抵抗器(330R)
10 *抵抗器(1K)
10 *抵抗器(2K)
10 *抵抗器(5K1)
10 *抵抗器(10K)
10 *抵抗器(100K)
10 *抵抗(1M)
2 *ピンヘッダー(40ピン)
ワニ口クリップは便利だ。「ブレッドボード」の使用も考えたが、初心者には回路図と配線の対応がわかりやすいほうがよい。結局こちらにした。長さが50cmのものがほとんどだが、こちらは27cmほどで使いやすい。
「SODIAL(R) 10xメーターカラーの絶縁ワニ口クリップ テストリードケーブル10.8インチ」
電池ボックスはリード線付きのもの。
「uxcell 電池ボックス 電池ホルダー 2x1.5V 単3 単3形*2本 3V用 5個入り」
肝心なのがテスターだ。安価なものには電流が測れないものが多い。そして電気工事士用としては測定カテゴリの要件を満たしてなければならない。この製品の測定カテゴリはCAT II 1000V、CAT III 600VなのでOK。電流も測ることができる。
「KKmoon RM101 デジタルマルチメータ LCDマルチメータ DMMマルチメータ True RMS/DC AC電圧/電流/抵抗ダイオード容量/静電容量測定 自動 極性識別電流計電圧計オーム」
ユーザーズ・ガイド(日本語): URL
ユーザーズ・ガイド(英語): URL1 URL2
このテスターの紹介動画を見つけた。
次回の記事では、使う予定の教材を紹介する。
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まあ、第2種電気工事士試験問題を見るとオームの法則、キルヒホッフの法則、交流の力率などと、ちょっと3相交流の知識があれば理論は大丈夫だと思いますが、工事に使う測定器とか部材とを憶える必要があるようですね。
コメントありがとうございます。専門の方にアドバイスいただけるのはありがたいですね。
ご存知のように第2種電気工事士試験は電検2~3種試験よりもずっと易しいです。工事に使う測定器とか部材とかは僕も初めて見るものばかりです。
まだ先のことになりますが、技能試験の勉強に必要な工具セットや配線セットはヤフオクで入手しようと思っています。
次回の記事のネタバレになってしまいますが、勉強用にこのリンク集を作っておきました。
電気の勉強
https://www33.atwiki.jp/ktonegaw/pages/78.html
知った後では、この法則を自分で出せなかった事に愕然としたけど。
この回路のことですね。
http://wakariyasui.sakura.ne.jp/p/elec/kairo/hoi-to.html
hirotaさんがキルヒホッフの法則を知る(学ぶ)前というのは相当お若い頃のことなのだと想像します。そしてその頃に「自分で法則を出す」という発想をしていたことが知的な意味で早熟だったのですねぇ。僕がこの法則を知ったのは(他の人と同じく)高校物理ですが、授業で習った記憶はなく、受験問題を解いていたときのことだったでしょうかね。テスターを使ったのはいつだったか、いつ何を学んだかがぼやけています。
基礎に戻れば自明なのに基礎に戻る事を思い付かなかった事に愕然としました。
その後遺症で、基礎から導けそうな物を見つけると導こうとして無駄な努力をするハメになりました。
ダメだった経験は無駄じゃないとは思うけど。
> 基礎に戻れば自明なのに基礎に戻る事を思い付かなかった事に愕然
そういう意味でしたか。確かにこの法則は基礎的なことから自明だし、直観的にもわかりやすいです。
ウィキペディアの「グスタフ・キルヒホフ」を読んだところ電気回路のキルヒホッフの法則以降に発見した黒体放射におけるキルヒホフの放射法則を発見するなど、後の業績が素晴らしいですね。
ロベルト・ブンゼンとともに、分光学研究に取り組み、セシウムとルビジウムを発見した。フラウンホーファーが発見した太陽光スペクトルの暗線(フラウンホーファー線)がナトリウムのスペクトルと同じ位置に見られることを明らかにし、分光学的方法により太陽の構成元素を同定できることを示した。