HP-97 (1976-1984)、HP-67 (1976-1982)
僕にとっては胸が熱くなるアプリのご紹介。高嶺の花だった高級プログラム電卓をあなたのiPad/iPhoneにもどうぞ。
マイコンやパソコンが一部のマニアのおもちゃでしかなかった1970年代後半、個人で行うプログラミングといえばこのような電卓で行う数値計算のことだった。科学計算で使われるほか、会社の経理、財務部門で使われていた高級電卓である。
当時の販売価格はHP-67: 99,000円、HP-97: 169,000円である。(日本では横河ヒューレット・パッカード社からYHP-67、YHP-97として販売されていた。)
参考:Hewlett-Packard calculator(電卓博物館)
http://www.dentaku-museum.com/calc/calc/51-hp/hp/hp.html
実機の現在のヤフオクでの相場はどちらも3万~4万円。(ヤフオクで: HP-97を検索 HP-67を検索)
これまで何度か実機が欲しい気持が芽生えては消えていた。古い機種なので磁気カードリーダーやプリンタ用紙を送るゴムローラーが硬化しているだろうし、インクやロール紙が買えるかどうかもわからないので購入には至っていなかった。電卓は7セグメントの数字表示だけなのでプログラミングした内容を確認するためにはプリンタが欠かせない。
それがiPadで使えるようになっていたのである。価格はどちらも600円。これは買うしかない。
詳細と使い方は次のページを見てほしい。
ウィキペディア: HP-67/-97
The Museum of HP Calculators: HP-67/97 HP-67/97 Programming
HP-67 Owners Handbook and Programming Guide
http://www.greendyk.nl/hp67/
HP-97 Owners Handbook and Programming Guide
http://www.greendyk.nl/hp97/index.php
HP-67用プログラム
http://www.vaxman.de/my_machines/hp/67/67.html
HP-67 Calculator Programs
http://namirshammas.com/HP67/main67.htm
HP Calculator Software Library (Forum)
http://www.hpmuseum.org/forum/forum-12.html
HP Calculator Software Library
http://www.hpmuseum.org/software/software.htm
Old HP and TI Calculators
http://www.rskey.org/gene/hpgene/
RPN-97 Pro for iPad
RPN-67 Pro for iPad
どちらもプログラム・ライブラリ、プリンタが画面上で使える。もちろん自分でプログラミングを作成、保存することも可能だ。実機のプログラミングでは最大224ステップまでだったが、このアプリでは最大999ステップに拡張されている。
上の画面はどちらもプログラム・ライブラリに用意されていたフィボナッチ数列を計算しているところ。
下はあらかじめ用意されているプログラム・ライブラリの画面である。
iPadをお持ちでない方のためには、iPhone用に次のアプリがでている。(Androidスマホ用はこちらから360円で買える。)
Legendary 67 for iPhone
肝心のプリンタだが、iPhone画面上では使えない。そのかわりにAirPrint対応のプリンタが使えるそうだ。
RPN-67 SD for iPhone
その後、スキンがよりリアルなiPhone用のHP-67アプリがリリースされた。上で紹介したiPad用のアプリと同じ会社の製品だ。プリンタも使えるしプログラム・ライブラリもiPad用アプリと同じ。こちらからダウンロードしていただきたい。
YouTubeにアップされているHP-97、HP-67の動画:自己診断プログラムの実行例
HP-97 Diagnostic Program
HP-67 Diagnostic Program
関連記事:
プログラム電卓ノスタルジア (TI-59, HP-67): Android携帯アプリ
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/0ad3750a80319805913264169939ea93
プログラム電卓ノスタルジア (TI-59, CASIO fx-602P): iPhoneアプリ
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/e462acad2de19fdd92d574078ccff000
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http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/8c31d67db36639471e9bc3209f88b3de
関数電卓ノスタルジア (HP-12C, HP-15C, HP-16C)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/03e84c4fe4608f263779c5f442bf29f9
世界初のポータブル関数電卓 HP-35 のAndroid, iPhoneアプリ
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/13e4fc1e351e97d616fe237ba0663372
HP社の科学電卓、Windows用の無料エミュレータ(HP 35s、HP-15C)
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/d2028e32d4c59d3076af838cf24a4ba4
HP 50g for iPhone、for iPad
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/210a9395c06a150769a1d193512ffb3c
HP Prime Graphing Calculator for Android
http://blog.goo.ne.jp/ktonegaw/e/28672920bba216620bd6aa424010ff99
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これまでカシオの電卓一辺倒だったのですが、最近HPの電卓に少し興味がでてきています。hp59g とか...RPLでプログラミングしたら、どうなるのか?これまで厄介だったものが効率よく記述できたら面白い...などといった素朴な興味でしかなく、具体性はまだ無いのですが...
ところで、hp35 のネーミングは、ボタンが35個あることから来ていると、どこかで読んだ記憶があります。hp67やhp97 の画像でボタン数を数えてみたのですが、そんなに多いわけでもないですね。複数機能のボタンを機能数も入れて勘定すれば多すぎるし...と。hp67、hp97 のネーミングはボタン数でないのかも知れませんね。
HPの電卓は根強い人気があります。RPN(Reverse Polish Notation)方式の入力は慣れると効率的ですし。
個人的にはHP-35sが好きですね。HP-35はAndroid、iPhoneともにアプリがでました。
HP-67、HP-97がなぜそのような番号になったかはわかりませんがHP-65の後継機であるのもひとつの理由かもしれません。例外はありますが奇数の番号がつけられているものが多いです。
HP59GではなくてHP 50Gのことですよね?これでしたら1200円でiPhoneアプリがでていますよ。AndroidのほうはHP 49Gがでています。
このあたり、アプリにしても実機にしても揃えだすときりがありません。(笑)
そうそう、hp50g のタイポでした。スマホ入力が下手くそたもので....
hp35 だとスタックが4つ、4 Level RPN と言うそうで、hp48 以降はメモリが許す範囲でスタック無限で、複素数も行列も入ってしまうのをRPL と言うのだそうで、これでのプログラミングが、怖い物見たさで興味が有るんです。
一つくらいhp の実機を持ちたい、所有欲もあります。高価なので最初はエミュレータで味見ですよね。
RPLとはこれのことですね。(RPNと勘違いしていました。すみません。)
RPN
http://www.hpmuseum.org/rpl.htm
ここにHP 49G/50GのRPLのチュートリアルがあるのを見つけました。Part17まであります。
http://edspi31415.blogspot.jp/2011/10/rpl-programming-tutorial-part-1-hp.html
49G/50GのWindowsエミュレータもこのページにたくさんあるようです。便利ですね~。
http://www.hpcalc.org/hp49/pc/emulators/
チュートリアルの存在は有り難いです。これで学習計画が立てられます。
ついでに英語の速読の練習にもなりそう(^。^;)
貴重な情報をまとめて頂き、ありがとうございます。
HP 50gのチュートリアルですね。こちらもHP 50gの紹介記事のほうに含めておきました。
英語だといろいろ役に立つ情報が見つけられるので便利ですね。