折立教室だより   子育てのちょっとしたヒントになればうれしいです

公文式の教室を初めて23年になります。たくさんの小さな「できた!」と大きな「ワクワク」に囲まれて私も日々成長しています。

なりたいものがない子どもたち

2024-02-29 08:04:23 | 日常の生活から

教室で頑張っている子供たちを見ていると、ふっと思い出すドラマのセリフがあります。

「なりたいものも、夢もないんです。」
と、できそこないで何のとりえもない(ように見える)主人公が、恩師である女学校の家庭科の先生にこぼした時に、傍らで庖丁を研ぎながら先生が答えたセリフがこれです。
「庖丁というのは、実はただの鉄の板なんですよ。研(と)がなければ庖丁にはなりません。
『夢』というのも、そういうものじゃないですかね。
ただの鉄の板を研いで使って、研いで使って・・・・
そんなことを繰り返すうちに、やっと自分が望む刃の角度が見えてくるんです。
それは、自分の手を動かして、何度も何度も砥石で研がなければ、永遠にわからないものです。」

豊かで満たされている現代の子どもたち。なりたいものがない、夢がない、という話をよく聞きます。でも、はっきりとしたゴールが見えていなくても、実際に何かの努力をしてみると、少し見えてくるものがあるはずです。出来ないことができるようになった先に、次のゴールが見えてくる。数学が大好きな高校生が、「3学年先位をやっていた時はそんなに数学は好きでなかった。」と言っていました。どこで変わったのでしょうか?壁を何度も乗り越えていくうちに、その奥深さ、楽しさに気が付いたのだろうと思います。
教室の子どもたちがやがて切れ味の鋭い庖丁になれるよう、精いっぱい応援していきたいといつも思います。公文の教材の中には、子どもの「砥石」がたくさん隠されています。








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