折立教室だより   子育てのちょっとしたヒントになればうれしいです

公文式の教室を初めて23年になります。たくさんの小さな「できた!」と大きな「ワクワク」に囲まれて私も日々成長しています。

読解力を疑え!!

2022-10-01 10:54:43 | 日常の生活から


簡単なクイズです。小学校の教科書が読めているでしょうか?お子様は?お母様は?

以下の文を読みなさい。
色やにおいで引き付けられた動物は、おしべの花粉を体につけ、
別の花のめしべへと運び、植物の受粉を助ける。
この文脈において、以下の文中の空欄に当てはまる
最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい。
植物の受粉を助けるのは(   )である。
① 花粉 ②動物 ③おしべ ④めしべ


読解力とは何でしょう?
読んでわかる力。そう、そうなんですが、では、あなたは自分の読解力にどれくらい自信がありますか?
「本を読むのが好きだから、ある方だと思う・・・」
「国語の成績は良かったから、あるんじゃないかなあ・・・」
そうかもしれません。でも、もしかしたらそんな方たちの中で、「取り扱い説明書」を読むと目が滑る、という経験のある方はいらっしゃいませんか?また、自分の知らない分野の言葉の定義(例えば高校数学や化学の教科書)を読んで、意味がよくわからない、という方はおられませんか?
 数学だから、わからない、ということはありません。日本語で書いてあります。わからない語句は調べることもできます。
 実は人は、自分が思っているより読めていない。長い物語を楽しんで読めても、短い契約書が正しく読めない。それは、論理的に読むトレーニングを積んでいないからなのだと思います。

 以前教室だよりでご紹介した「AI vs 教科書が読めない子どもたち」の第2弾を読んで、戦慄しました。中学入学時にすでにその子の入学できる高校がほぼ決まってしまっている、と言うのです。受験勉強なんか何も始めないうちから。
高校の偏差値と読解力テストには高い相関関係が見られる。定期テストは丸暗記で何とかなっても、教科書を読めない子は、内容を理解できない。暗記は忘れたらそれで終わりですが、理解したものはなかなか忘れませんよね。
 
 読みながら、公文の国語教材を思い浮かべていました。それほど難しい文章でなくても、すぐ聞きにくる子、何度も吟味して読もうとする子、キーワードを拾い読みする子。公文の国語教材は、とてもよくできています。先に進めば進むほど、論理的に考えないと解けない物ばかりになります。学年よりも進んだ教材を自力で解いている子は、きちんとした読解力が付いていると思いますが、
一刻も早く仕上げたい、と答えになる言葉だけを探している子は要注意です。
「AIに負けない子どもを育てる」東洋経済社から出ています。教室にもありますので、ご希望の方はお貸しします。



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