折立教室だより   子育てのちょっとしたヒントになればうれしいです

公文式の教室を初めて23年になります。たくさんの小さな「できた!」と大きな「ワクワク」に囲まれて私も日々成長しています。

集中力をつけるには②

2022-05-01 10:20:54 | 日常の生活から
連休中、いかがお過ごしですか?
楽しい企画が満載、という方もあると思います。子どもと楽しめる時期は短いです。一緒にたくさんの経験をしてくださいね。

さて、先月の続きです。
3歳までに神経細胞は完成し、その後は緩やかに減っていきます。
4歳からは不要な脳の神経細胞を間引いて、「脳の伝達回路」のベースを作っていく重要な時期です。不要なものがあるとネットワークは十分に広げられません。そしてこの時期は集中力の素質を磨くという面でも重要なスタートの時期です。
この時期から素質を磨いていった子ほど、集中力をはじめとする才能発揮が出来る人になりやすいのです。実際スポーツをはじめ特定の分野で天才的な才能を発揮している人たちは、ほとんどが4歳前後から始めています。その分野に関する細胞が間引かれずに残り、発達し続けていったからだと思われます。
 ただし気を付けなくてはいけないのは、子どもが「楽しく」「面白い」と思うように仕向けるということです。楽しくなくては上手になれませんし、集中力も生まれません。
でも、この時期自分一人でやりたい事、(もしくはやっておいたほうが良い、と親が思うような事)は見つけられません。親がある程度環境を整えてあげる必要があります。そして、興味を持てる導き方が大切になってきます。

公文でも、取り掛かる前はちょっと億劫でも、始めてしまうと、おもしろい!出来る!わかった!といった感情がわいてきて結局最後までやり切ってしまう、というケースが多いです。始めたら、進歩したところを見つけ、プラスの言葉がけをするだけで、気持ちよくやってくれる事が増えると思います。毎回は無理でも、あ~おもしろかった、と思えるような時間にしたいですね。それにはまず、お母さまも面白がることだと思うのです。子どもが伸びていっていることは楽しいことです。

細胞が間引かれていく7歳までは子供の興味を出発点に親が前に立ってリードしてやることが大切ですが、7歳を過ぎるとそのやり方は効かなくなってきます。「自分でやり遂げたい」思いが強くなってきます。子どもの前に立って指導する子育てから、子どもの後ろに立って後押しする子育てにシフトする必要が出てきます。「親は一切手出ししない方が良いんですね?」「自分で考えなさいと言えばいいですか?」という質問が出そうですが、そうではありません。後ろに立つ、と突き放す、は違います。子どもの自主性を大切にしつつ、いざとなったら手を差し伸べてやる。親も一緒に考えたり悩んだりしていくことが子どもの力を伸ばしていきます。
次回は「集中力を育む良い習慣」について。

参考文献 ちゃんと集中できる子の脳は10歳までに決まる PHP研究所  林成之 著


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