kurogenkokuです。
207冊目は・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/2e/ab3bdcc4f0d925f4e069f2178d01c090.jpg)
ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件
楠木 建 著 東洋経済新報社
ここ何日かのエントリーでこの本を紹介してきましたが、かなりの良本です。
500ページの分厚い本ですが、読んでおいて損はありません。
『戦略はストーリーが重要』
http://blue.ap.teacup.com/motokuni/2863.html
『“非効率経営”の時代 「内向き」「ムダ」「遠回り」に商機あり』
http://blue.ap.teacup.com/motokuni/2866.html
【参考】競争優位の階層
レベル4(クリティカル・コア)⇒動機の不在、意図的な模倣の忌避
レベル3(戦略ストーリー) ⇒一貫性、交互効果
レベル2(組織能力) ⇒暗黙性
(ポジショニング) ⇒トレードオフ
レベル1(業界の競争構造) ⇒先行性
レベル0(外部環境の追い風)
競争優位のあり方には五つの異なるレベルがあり、持続性の低いものから高いものへと階層を成しています。
レベル0は「外部環境の追い風」で、利益の源泉が丸ごと外部の一時的な環境要因に依存しています。
レベル1は「業界の競争構造」に利益の源泉を求めると言うスタンスです。よっぽど「先見の明」がなければ、業界の構造だけに依拠して持続的な競争優位を確立するのは難しそうです。このようにレベル0とレベル1は、企業の競争戦略というよりも、その企業を取り巻く外部要因に注目した論理にとどまっています。
レベル2は個別の構成要素に競争優位を求める経営です。競争優位の構成要素にはポジショニング(SP)と組織能力(OC)という二種類があり、それなりに競争優位を持続させる論理を含んでいます。
個別の要素を超えて、ストーリー全体に持続的な競争優位を求めるのがレベル3です。要素を個別にまねすることはできても、それが複雑に絡み合った全体をまねするのはずっと難しくなるという考え方、すなわちストーリーの一貫性が生み出す交互作用効果です。
レベル4の戦略は、「一見して非合理」なキラーパスにそのストーリーの一貫性の基盤を求めます。ここでの持続性の源泉は、そもそも競合がまねしようという意図をそもそも持たないという「動機の不在」と「意識的な模倣の忌避」です。
(注)本書より要約
【目次】
第1章 戦略は「ストーリー」
第2章 競争戦略の基本論理
第3章 静止画から動画へ
第4章 始まりはコンセプト
第5章 「キラーパス」を組み込む
第6章 戦略ストーリーを読解する
第7章 戦略ストーリーの「骨法10カ条」
<SCRIPT charset="utf-8" type="text/javascript" src="http://ws.amazon.co.jp/widgets/q?ServiceVersion=20070822&MarketPlace=JP&ID=V20070822/JP/kurogenkoku-22/8001/5ee66aac-5c03-4c7a-ae13-60c1f52d1218"> </SCRIPT>