寒さが戻った冬枯れの生駒山。
わたしは愛車を操り、十三峠を越えた。
600ccの非力なエンジンにとっては、この急勾配は正直つらい。
しかし回転数を間違えなければ、登坂は可能だ。
生駒山の大阪側からの登りは、どのルートをとっても勾配がきつい。
峠直下の展望台までたどり着いたときには、思わずボディをさすってあげたくらいだから。
今年で42歳になる愛車とは、もう長い付き合いだからね!
奈良側に差し掛かると、竜田川までののどかな下り坂。
至る所で懐かしい風景に出会える。
待ち遠しく春を待ちわびる畑のモノトーン。
焚き火の煙の、変わらぬ営みの心地よさ。
遥かな矢田丘陵の、柔らかな歴史の香り。
いや、下りだってのんびりしていられないんだ。
こいつのドラム・ブレーキは、乱暴に踏みつけた日には、焼き付いちゃうんだから。
自動遠心クラッチが組み込まれたマニュアル・シフトは、エンジンブレーキを使うにもちょっとしたコツがいる。
だったら今の車に乗り換えろって?
バカな事を…
愛車は、もはや愛人なんだから!
(シトロエン・アミ6ブレーク・1969年式)
わたしは愛車を操り、十三峠を越えた。
600ccの非力なエンジンにとっては、この急勾配は正直つらい。
しかし回転数を間違えなければ、登坂は可能だ。
生駒山の大阪側からの登りは、どのルートをとっても勾配がきつい。
峠直下の展望台までたどり着いたときには、思わずボディをさすってあげたくらいだから。
今年で42歳になる愛車とは、もう長い付き合いだからね!
奈良側に差し掛かると、竜田川までののどかな下り坂。
至る所で懐かしい風景に出会える。
待ち遠しく春を待ちわびる畑のモノトーン。
焚き火の煙の、変わらぬ営みの心地よさ。
遥かな矢田丘陵の、柔らかな歴史の香り。
いや、下りだってのんびりしていられないんだ。
こいつのドラム・ブレーキは、乱暴に踏みつけた日には、焼き付いちゃうんだから。
自動遠心クラッチが組み込まれたマニュアル・シフトは、エンジンブレーキを使うにもちょっとしたコツがいる。
だったら今の車に乗り換えろって?
バカな事を…
愛車は、もはや愛人なんだから!
(シトロエン・アミ6ブレーク・1969年式)