吉村京花☆歌う門には福来る

Jazz, Bossa Nova, Sambaを愛するシンガー、吉村京花のブログです。

生マリア・ヒタ

2008年11月11日 | 音楽雑記
11月10日、中野サンプラザ。
念願の生マリア・ヒタ見てきました。
初来日公演は、前橋の公演がキャンセルになって、結局この日だけ。
ブラジル音楽関係者が一堂に会したかと思われるほど、有名な方々のお顔も目に入ってきました。

内容は文句なしに楽しかった。
とにかく、すごいエナジー。
ほとんどずっと歌いっぱなし、踊り、歩き回り、会場全体にエナジーを振りまく。

曲順はライブDVD “Samba Meu”と同じだった。
衣装も同じで、前半は。腹出しスタイルに巻きスカートをヒラヒラさせながら、おみ足全開で歌う。後半はスパンコールのミニ・ワンピース。

何しろ驚いたのは、妊娠線の跡がない。
出産後もボディラインを保っていて、エライ!
どういうケアしたんだろう?
って、経験者はそういうとこ気になっちゃうんですよね。

やっぱりとっても魅力的な女性です。
セクシーさとかっこよさ、かわいさを全部持っているな。
お母さんのエリスも表情豊かな人だったけど、かなりとんがっていた印象。
(生エリスは残念ながら見ることはかなわなかったが)
マリア・ヒタはもっと、柔らかくてバランスがとれている感じ。

マリア・ヒタの取り上げる曲は、どれも全部すばらしい。
メロディ 詞のメッセージ リズム アレンジ
どの要素からみても、みごと!
としか言いようがないほど、その曲の魅力を最大限に引き出している。
ミュージシャンも超ゴキゲン。
パーカッションの2人が心の底から楽しそうに、踊りながら演奏しているのが、ほほえましくて、こっちまで笑顔になっちゃいます。

彼女自身が曲を作るわけではないのだけど、今自分が何を歌いたがっているのか。
本当によくわかっているのだと思う。

特に感動した曲は“Cria (乳飲み子)”
これは、涙が出た。

歌詞の意味をまだよく理解していなかったのだが、
今回のコンサートのプログラムを読んで納得。
「母親の息子への想い」がテーマで、人生を自分の力で切り開けるようにドアを開けておくけれど、そのドアは開きすぎず、遠くへ行き過ぎないようにと、母自身の測りあぐねる気持ちを歌っているそうだ。

マリア・ヒタも一人の母親として、素直な感情を歌っていたのだろう。
「意味」ではなく、その「心」がストレートに伝わってきた。

“A Festa”では、観客総立ちになって。手拍子。
興奮は最高潮に達した。

これまで発表した3枚のアルバムを並べてみると、とても面白い。
どれももちろんクオリティという点では申し分ないが、今の自分をしっかり見据えた彼女の姿勢がわかる。
1枚目→2枚目へと、より現代的感覚にあふれたアグレッシブな方向へ向かった。今回のコンサートのほとんどの楽曲を占めていた3枚目の“Samba Meu”では、徹底してサンバの持つ喜怒哀楽を表現している。
原点への回帰。
自分の音楽の根底に流れるものをしっかり踏みしめたいという想いがあふれている。

次に来日するときは、もう少し日程増やしてほしいな。
できれば、ホールじゃなくて、踊れるクラブがいいな。

今週日曜日の私のライブでは、マリア・ヒタのレパートリーも演奏する予定。
私は私なりのやり方で。
お客様と一緒に、その世界を楽しみたいと思ってます。

一人でも多くの方に聴いていただきたいです。
コメント
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