
長野県伊那市のJA上伊那が南箕輪村神子柴の野菜選荷場内に整備を進めていた「上伊那アスパラガス集出荷貯蔵施設」がついに完成し、4日に竣工式が行われた。生産者たちがこれまで個別に行っていた収穫後の選別や結束作業を集約する共同選荷施設として機能するだけでなく、全国初となる人工知能(AI)を用いた自動選別装置を導入したことが大きな話題となっている。
式典には生産者や行政関係者、JA関係者ら約70人が出席し、アスパラガスの生産拡大を支える新たな拠点の誕生を祝った。JA上伊那は、2033年度の販売高10億円達成を目標に掲げ、施設の稼働を本格化させる予定だ。
ところで、アスパラガスの選別にAIを活用する時代が来るとは誰が想像しただろうか。かつては「手触り」と「勘」で選別していたものが、今や機械が見極める時代。ひょっとすると、未来の農業は「農家は畑に出ず、ドローンが作業し、AIが出荷を管理する」なんてことも普通になるのかもしれない。
しかし、アスパラガスの未来がAIに支配されつつある一方で、我々人間の選別能力は果たしてどうなのだろうか。たとえば、スーパーで並ぶアスパラガスを前にして「今日はこっちの方が美味しそう」と思う感覚は、まだAIには学習できない領域かもしれない。選別技術の進化とともに、我々の「選ぶ力」もまた試されているのかもしれない。だが、それはさておき、まずはアスパラガスの天ぷらでも食べながら、この新時代の幕開けを祝うのが一番かもしれない。
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