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「冥土めぐり」鹿島田 真希 感想

2013-05-27 | 小説・漫画他

芥川賞を受賞した時の鹿島田さんのインタビューなどを見て、興味が涌いて図書館にリクエストしてあったのが、忘れた頃に回って来ました。
凄い人気があったみたいで、順番が回って来るのに時間がかかったようです。

想像していたのとは違ったお話でした。車椅子の夫太一と主人公の奈津子の夫婦をじっくり描いてるのかな?と思いきや、奈津子とその母や弟との関係もかなり重要なポイントになっている家族小説だったんですね。
芥川賞に時々ありがちな、グロ・エロ・妙な難解な表現などは無く、読みやすく身近な感じのお話で、さらさらとあっという間に読み終えました。
面白かったけれど、凄い衝撃を受けるほどではなかったかも・・・。3つ★半~4つ★

車椅子の夫の性格が、まっすぐで純真というか、子供の様な人ですね・・・。
ストレートで、あまり裏が無いから、こういう人と暮らすのって、悪くないんじゃないかな~と思いました。
鹿島田さんのご主人も車椅子の様ですが、 こんな感じの人なのかな・・・。

もう一遍短編が含まれています「99の接吻」
4人姉妹のお話・・・。ある一人の男性との関係とか、それぞれの姉の性癖?とかを、綴っています。

冥土めぐり 鹿島田 真希
(内容・あらすじ)
奈津子の母は、スチュワーデス上がりで見栄っぱり。また弟も母に似たタイプで、ソルボンヌ大学やハーバード大学に留学するとか言いつつ、結局何もせず、高級レストランなどで散財
れば自分の思うような自己実現ができるんだとうそぶきながら、現実と理想のギャップをクレジット払いのアルコールによる散財で埋める弟。ここまでが生きている人物たちである。そして、一流会社の社員だったが脳病にかかって死んだ父。会社の社長であり、高級ホテルの会員で母に贅沢をさせることができる経済力を持っていた、母の人生におけるもっとも甘い記憶となる時代を提供した祖父。死んでしまった2人の家族(いずれも男である)がいる。
第147回芥川賞受賞

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