「奇蹟」
映画が面白かったので、原作も読んでみようと思って図書館にリクエストしたところ、作者が中村航さんだったことに初めて気がついた次第・・。
中村航さんは「私の好きな人が良く眠れますように」1作だけしか読んだ事がないのですが、たまたまその小説が、自分と合わなかったのですよ・・。なんだか・・恋愛マックスな感じが、読んでいて気恥ずかしいというか・・・、それ以来他の作品に手が伸びずにいたんです。
でも「奇蹟」は、なかなか好きでした。
小説にはあるのに、映画には無かった部分があって、そういう所を読めると、原作読んで儲けもん!な、嬉しい気持ちになります。
でも、ほとんど9割、ノベライズなので当然ですが、原作も映画も同じだったので、意外感とか、凄い発見!というのは無かったかもしれません。
映画見たのが少し前なので、もしかしたら映画にもあったらすいません。気がついたところを幾つかあげておこうと思います。
129頁 じいちゃんは1回だけでも航一と仕事が出来て良かったと思った。
それは何かに繋がる様な事じゃないかもしれないけれど、あの子は自分の仕事を見たのだ。自分はそれを孫に見せることが出来たのだ。
154頁 じいちゃんが航一にもたせる、かるかんが、ピンクの包装紙に包まれていた(包装紙だけピンクにした)
龍一は恵美たちと見たコスモス畑の種を家の庭にまく。
息子達が冒険に出かけた夜、心配した母親と父親は、お互いに相手の家に行ったんじゃないか?と思っていて電話で話すシーンがある。そこにじいちゃんが「心配するな、明日帰ってくるから そっとしておけ」「そっとしておけ」と諭す。
映画では、子供が無断?外泊しても、あんまり親が心配しとらんなぁ~ 普通だったらもっと心配したりしないかな? って思ったのですが、小説では普通に心配している描写が色々ありました。
ラストのページ
自分が願わなかったから大噴火しなかった、と考えたら、なんだか愉快な気分になってくる。桜島は、自分が願わなかったから、大噴火しなかったのだ。
「おれが世界を救ったんや」
航一はつぶやき、少し笑った。
映画「奇蹟」の感想
あ!私、以前中村さんの作品を読んだときには、latifaさんと同じような感想を持ち、それとなく避けていました。
でも、今回のお話はそんなことはなかったですよね!
シュチュエーションがシュチュエーションなだけに、そんな感じには、ならなかったのかな?
あっゆうさんも、同じ様な印象をもたれていたなんてー。
恋愛ものが大好きな私の友達は、中村さんの小説が大好きなんですけれどもね(彼女と私は選ぶ本や、感動する本がズレてるんですよ)
でも、この「奇蹟」は恋愛小説じゃなくて、家族の暖かいお話だったせいか、楽しく読めました。
あ、でも私も、有川浩さんの恋愛話は大丈夫なんですけれどもね。