就活の話は朝井リョウ君の「何者」を読んだ事がありましたが、本作は就活ミステリー。
なかなか面白かったです。4つ★
人気がある本なのか、回って来るのに凄く時間がかかりました。
いやー 就活ってキツイわーー。
★注意 以下ネタバレです★
2章に話が分かれていて、1章目は波多野祥吾が語りであり、彼の目線でお話が語られています。
2章目は最初の内、誰が中心人物となっているのかが解らない様になっています。その人間が入社できた人のようであり、その人物がかつての面々と久しぶりに会って行くわけなのだけれど
1章では波多野祥吾が罪をかぶって出て行き、彼が犯人か?という風に思われた感じで終わっています。でも彼は犯人ではなく、密かに片思いしていた嶌依織がキーパーソンだったと解って絶望ショックを受けてしまったって感じを私は受けたのでした。
2章で解るのですがイケメンでSFCの九賀蒼太が犯人でした。
犯行の動機は、ちょっと変わっていて、現在久賀と一緒に会社をやっているずば抜けて有能な大学の同期を、その会社は2次試験で落としたからでした。
節穴な会社に復讐?というか、こういったバカげた就活試験システムをはぐらかしてやろうと思ったんですね。(そこまでの労力や時間をかけるのは、どうか?と思うけど 笑)
彼が犯人だと気がつかれてしまった理由は、お酒が飲めない彼が選んだサークル飲み会での波多野の写真でした。スミノフがお酒だと知らなかったからのチョイスだったようで。
そもそも同じ日にアリバイの写真を撮るのは無理でした。それぞれの大学が同じ首都圏内でも意外と遠く全部に回るのは不可能だからです。
みんなの過去の汚点をSNS等で探って見つけて、それを明かす事で失望させるって手法だけど、実はみんなそんな酷い人間じゃなかったってオチになってます。
彼自身も学生時代の恋人を妊娠させ堕胎たのは事実でしたが、相手の女性は久賀の事を憎んでおらず、しょうがなかったと言っていたし、袴田亮の高校野球部時代のいじめにより自殺した部員も、その人間がそもそもしょうもないヤツだったんですよね。
また嶌依織の兄が、例のアーティストだったって事が解ったり、兄と同乗してる時の事故で足腰にダメージが残った為、走ったりできない様になってしまっているのが解ります。
彼女を配慮して、わざと出入口に近い身障者用の駐車場に車を止めたり、彼女が座りやすいようにとシルバーシート席に座ったりと、気配りしていたメンバーが複数いました。
読みながら、お酒が飲めない人がいるのに酷いなあ・・・って実は引っかかっていた部分もちゃんと伏線が回収されていて、予約したお店の飲み放題の金額が凄く高かったのを苦にして凄く落ち込んでいるメンバーの気持ちを軽くしてやろうと、ウェルチのぶどう味をワインに見せる様にぐいぐい飲んでいたりとか、みんな良い人達なんだよなあ。
でもなー波多野君が病気でまだ若くして亡くなっていたというのは、なんだか悲しかった・・・。
終活の頃、人事部の人達がとても偉い人の様に思えたけど、入社後は会社内での人事部の地位?がさほど高くない事に気がついて妙な気持ちになる。かつて選ばれる側だった自分が選ぶ側になってみたら、選ぶ側の人達が安易なイメージで決めてしまっているという事にびっくり・・・っていうのもね・・・。
この小説を書いた浅倉秋成さんって、どんな人なんだろう?と検索してみたら、まだ若くて、漫画の原作なども手掛けていて、大学までは小説とか本の読書は苦手でしてなかったんですねー。
「本の話」で自分の終活がどういう感じだったのか?が書かれていて面白かったです。
就職活動にさほど前のめりになれなかったのは、どうせ小説家になれるはずだから――という今考えてみても冷や汗の出る強烈な自惚れがあったからというのも否定できないのだが、 中略
適当に興味の持てそうな企業を中心に数件エントリーし、川の流れに身を任せるようにして選考のステップを進んでいく。気づいたときには内定。手前味噌な話になるが、人見知りの割に弁の立つ私は致命的な苦戦は強いられなかった。テキトーに取り組んでいた割に、存外いい就活ができてしまったではないか。
得意になっていた私が、入社早々に九泊十日の軍隊式合宿研修が待ち受けていること、基本的に何事も気合いと根性で乗り越えていくのが社風の体育会系企業であること、ブラックとは言えないものの間違ってもホワイトとは呼べないグレー企業であること等を知り、心身ともに限界近いところまで疲弊してしまうのはもう少し先の話である。
六人の嘘つきな大学生 浅倉秋成
この人の他の本も読んでみたいなーと思いました。
「九度目の十八歳を迎えた君と 」 で、、、さっそく浅倉秋成さんの本、読んでみたのですが、これはどうもピンと来ず、乗り切れずに、後半は飛ばし読みしてしまいました。
何故何度も同じ学年をくり返していても問題無いのか?周りも解ってるのに、という処が引っかかってしまって。 でも部分的には良いなーってシーンとかあったので、その謎の現象に違和感感じず読める方なら楽しく読めるはず。
なかなか面白かったです。4つ★
人気がある本なのか、回って来るのに凄く時間がかかりました。
いやー 就活ってキツイわーー。
★注意 以下ネタバレです★
2章に話が分かれていて、1章目は波多野祥吾が語りであり、彼の目線でお話が語られています。
2章目は最初の内、誰が中心人物となっているのかが解らない様になっています。その人間が入社できた人のようであり、その人物がかつての面々と久しぶりに会って行くわけなのだけれど
1章では波多野祥吾が罪をかぶって出て行き、彼が犯人か?という風に思われた感じで終わっています。でも彼は犯人ではなく、密かに片思いしていた嶌依織がキーパーソンだったと解って絶望ショックを受けてしまったって感じを私は受けたのでした。
2章で解るのですがイケメンでSFCの九賀蒼太が犯人でした。
犯行の動機は、ちょっと変わっていて、現在久賀と一緒に会社をやっているずば抜けて有能な大学の同期を、その会社は2次試験で落としたからでした。
節穴な会社に復讐?というか、こういったバカげた就活試験システムをはぐらかしてやろうと思ったんですね。(そこまでの労力や時間をかけるのは、どうか?と思うけど 笑)
彼が犯人だと気がつかれてしまった理由は、お酒が飲めない彼が選んだサークル飲み会での波多野の写真でした。スミノフがお酒だと知らなかったからのチョイスだったようで。
そもそも同じ日にアリバイの写真を撮るのは無理でした。それぞれの大学が同じ首都圏内でも意外と遠く全部に回るのは不可能だからです。
みんなの過去の汚点をSNS等で探って見つけて、それを明かす事で失望させるって手法だけど、実はみんなそんな酷い人間じゃなかったってオチになってます。
彼自身も学生時代の恋人を妊娠させ堕胎たのは事実でしたが、相手の女性は久賀の事を憎んでおらず、しょうがなかったと言っていたし、袴田亮の高校野球部時代のいじめにより自殺した部員も、その人間がそもそもしょうもないヤツだったんですよね。
また嶌依織の兄が、例のアーティストだったって事が解ったり、兄と同乗してる時の事故で足腰にダメージが残った為、走ったりできない様になってしまっているのが解ります。
彼女を配慮して、わざと出入口に近い身障者用の駐車場に車を止めたり、彼女が座りやすいようにとシルバーシート席に座ったりと、気配りしていたメンバーが複数いました。
読みながら、お酒が飲めない人がいるのに酷いなあ・・・って実は引っかかっていた部分もちゃんと伏線が回収されていて、予約したお店の飲み放題の金額が凄く高かったのを苦にして凄く落ち込んでいるメンバーの気持ちを軽くしてやろうと、ウェルチのぶどう味をワインに見せる様にぐいぐい飲んでいたりとか、みんな良い人達なんだよなあ。
でもなー波多野君が病気でまだ若くして亡くなっていたというのは、なんだか悲しかった・・・。
終活の頃、人事部の人達がとても偉い人の様に思えたけど、入社後は会社内での人事部の地位?がさほど高くない事に気がついて妙な気持ちになる。かつて選ばれる側だった自分が選ぶ側になってみたら、選ぶ側の人達が安易なイメージで決めてしまっているという事にびっくり・・・っていうのもね・・・。
この小説を書いた浅倉秋成さんって、どんな人なんだろう?と検索してみたら、まだ若くて、漫画の原作なども手掛けていて、大学までは小説とか本の読書は苦手でしてなかったんですねー。
「本の話」で自分の終活がどういう感じだったのか?が書かれていて面白かったです。
就職活動にさほど前のめりになれなかったのは、どうせ小説家になれるはずだから――という今考えてみても冷や汗の出る強烈な自惚れがあったからというのも否定できないのだが、 中略
適当に興味の持てそうな企業を中心に数件エントリーし、川の流れに身を任せるようにして選考のステップを進んでいく。気づいたときには内定。手前味噌な話になるが、人見知りの割に弁の立つ私は致命的な苦戦は強いられなかった。テキトーに取り組んでいた割に、存外いい就活ができてしまったではないか。
得意になっていた私が、入社早々に九泊十日の軍隊式合宿研修が待ち受けていること、基本的に何事も気合いと根性で乗り越えていくのが社風の体育会系企業であること、ブラックとは言えないものの間違ってもホワイトとは呼べないグレー企業であること等を知り、心身ともに限界近いところまで疲弊してしまうのはもう少し先の話である。
六人の嘘つきな大学生 浅倉秋成
この人の他の本も読んでみたいなーと思いました。
「九度目の十八歳を迎えた君と 」 で、、、さっそく浅倉秋成さんの本、読んでみたのですが、これはどうもピンと来ず、乗り切れずに、後半は飛ばし読みしてしまいました。
何故何度も同じ学年をくり返していても問題無いのか?周りも解ってるのに、という処が引っかかってしまって。 でも部分的には良いなーってシーンとかあったので、その謎の現象に違和感感じず読める方なら楽しく読めるはず。
再度コメントありがとう!
販売職をしていた時に、慢性扁桃炎の酷いやつになってしまい、喋ることの多い接客業等の職種が無理になっちゃったんです。
それでデスクワークに・・って流れだったんですよ。
いやいやとんでもないです。文章も我ながら酷いな・・と常に思っています(でもブログ続けてるけど・・)
昔から覚えが悪くて、すぐ忘れてしまうんです。学校の中間テストとかは、直前やっつけで何とかなっても範囲の広いテストや受験だと全くダメ。
わぐまさんこそ絶対賢い!って解ってますよ。通った学校がたまたま優秀じゃない処に行っただけで、それとこれとは別物だと思います。
私の高校も今やひどい偏差値になり下がってしまいました。(昔からたいしたレベルじゃなかったんですけれど)
制服目当てでそこに行って、気が合う友達にも恵まれて当時は楽しかったのですけど・・
なら納得です。
仕事してみたら、ブラックだったとか、違う・・・ってのは、ありますもの。
販売職から事務職への転職か~~~
慣れないと事務職って大変そうだものね・・・って私、事務職やったことないから判んないや^^;
賢い学校とか関係ないです。latifaさんは、行動力もあるし、頭は良いのだと思います。このブログで、文章を読んでいれば分かります。
あぁ、ちなみに私はバカ学校の出身ですよ。
どんでん返しは、あ!っという驚きがありましたね。
私は予備知識無く読んだので、意外性があって面白かったです。
エントリーシート段階落ちもキツイですが、最終で落ちるとダメージ凄いし・・・。
私の時代は全部履歴書は当然手書きだし、添付写真も写真屋で撮った有料のを焼き回しして(今みたいに自分で安くプリントするとかできなかった)だったんですよ。
求人は今はネットで探せるけど、昔はアルバイトニュースっていうペラペラの雑誌を購入するって段階を踏むので、長く就活続けると、チリも積もれば・・のお金もかかってキツかったー。
80年代札幌の話です。
どんでん返しが凄い作家さんだと聞いていたのでどういう展開になるのだろうと身構えていても引き込まれました。全部そう来たか!でした。
就活は私もエントリーシートで落ちたのも入れたら何十社受けたか分かりません。どの時代もきっとそれぞれ大変なんですよね。
そうそう、前半はイヤーな感じだったけど、最後まで読むと色々伏線が回収されて、スッキリっていうのは確かにありました。
うん・・・その18歳を数回繰り返すってやつは、、私はダメだったわ。
炎上、どうしようかなあ・・・。
そうそう、30社落ちたんですよー。
途中受かって働いたものの怪しい会社だったとかですぐ辞めたりね、当時20代前半で特に問題もなかったと思うんだけど・・。
しいて言えばそれまで販売業をやっていたのに、事務職に鞍替えしようとしたからかなあ・・・。確かに賢い学校は出てないけど。
でもこの本って、最後で展開が変わるのよね。前半は、何だかいや~~~な空気感だったけど、最後まで読むとスッキリした記憶があります。
朝倉さんの「~炎上」は読みました。
でも、他は知らないなぁ~
「18歳を9回??」ん?18歳を無限ループしてるの??それヤダな~(笑)