読みやすいし、どれも普通に楽しく読めたのだけれど、やっぱり短編なので、どれもアッサリした感じで・・。3つ☆
6つの短編集「オージー好みの村」、「廃墟に乞う」、「兄の想い」、「消えた娘」、
「博労沢の殺人」、「復帰する朝」で構成されています。
北海道が舞台ということもあって、馴染みの場所が沢山出て来て、そういう点では愉しめました。
出来たら、タイトル作の「廃墟に乞う」を、じっくりと長編で読みたかったかな・・・。とはいえ、こういう悲惨な生い立ちの少年が後に犯罪者になってしまう・・というお話は、結構今までにもあったかもしれないな・・・。
「オージー好みの村」は、私が北海道に住んでいたころには、誰もこんな将来が来るとは想像だにしてなかったのに、本当に驚く現状ですよ・・。犯人・事件の展開は今ひとつ・・なのだけれど、舞台となったニセコ近辺の状況などは、とても興味深かったです。
「廃墟に乞う」佐々木 譲 2009-07-15 直木賞受賞作品
道警の敏腕刑事だった仙道孝司は、ある事件をきっかけに療養中の身。やっと回復してきた仙道に、次次とやっかいな相談事が舞い込む。
内容(「BOOK」データベースより)
13年前に札幌で起きた娼婦殺害事件と、同じ手口で風俗嬢が殺された。心の痛手を癒すため休職中の仙道は、犯人の故郷である北海道の旧炭鉱町へ向かう。
佐々木譲 笑う警官
そうですね、やっぱり短編だとアッサリしちゃいますよね。
佐々木さんといえば、長編というイメージがあります・・。
ただ、どの短編も主役というか・・仙道さんが必ず登場していたのは良かったですよね。
仙道孝司という人物を描いた作品として、よかったかな。