映画館のチケットをもぎる係の仕事をしていた経験談など、片桐はいりさんが、こんなにまで映画が好きでいたというのが解る、とても面白いエッセイ集でした。
ただ、後半の方は、日本の地方にあるシネコンではない映画館を訪問し紹介する方向に行ってしまって、私的には少々残念でした。前半5つ☆で後半の方3つ☆、トータル4つ☆
私も映画館でバイトをしてみたいなぁ~って思っていたので、そうかー映画館で働くというのは、こんな感じだったんだ(現在と昔では違うんだろうけれど)等・・。そういや以前、グレゴリ青山さんが古本屋でバイトしていた時の体験を綴ったエッセイ本も面白かったな。
と、この本に話題を戻し。
はいりさんが、昔もぎり嬢をしていた銀座文化劇場で、今自分が女優となって出演した映画「かもめ食堂」の舞台挨拶を・・、自分が映画館で何度も見ていた「転校生」の主役でもあった小林聡美さんと、自分が後に共演しているなんて・・・というのが、他人ごとながら、感慨深いだろうなぁ~と、凄い私までが不思議な感覚になりました。
あと、私とはいりさんは同じ年産まれというのもあって、自分が学生の頃の映画館と今の映画館では全然雰囲気も違っていて、その懐かしい映画館の様子が、そうそう!そうだったよね~って、色々蘇って来るのが楽しかったです。昔は映画館といえばタバコも吸えて空気がすごく悪かったこと、入れ替え制じゃなかったので、何回見ても平気だったこと、座席指定じゃないので、ダッシュで席を確保したこと、痴漢がいたこと・・などが思い出されます。
私が東京育ちだったら、銀座文化劇場とか行った経験もあって、もっと更に楽しめただろうにな~。でも全国的に昭和の映画館って似た雰囲気があったと思うので、あの頃の映画館を知っている人なら、色々反応しちゃうと思います。
ちなみに、はいりさんのバイトしてた映画館では、ゲイの人が良い相手を捜すハッテン場になってたっていうのは驚きだった。売店のオバチャンのお話も良かった。そのオバチャンの息子が現在のシネスイッチ銀座の支配人になっているんですね。
銀座の街で働く人たちの繋がりや人情話なども、とても良かったです。銀座という街の印象がこの本で変わりました。
もっと時給が良いアルバイトが見つかったものの、この映画館のもぎり嬢で得られるバイト以外の特典と値段換算すると・・やっぱり、こちらの方が勝るということで、時給の良いバイトに移らなかったエピソードなどもなるほど~~って読みました。
『わたしのマトカ』『グアテマラの弟』につづく、片桐はいり最新エッセイ
『キネマ旬報』での人気エッセイに加筆、番外編も収録した書籍、ついに発売!
2009年第82回キネマ旬報ベスト・テン「読者賞」を受賞。
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数ヶ月前に、こちらも読みました。
私のシネマライフ /高野 悦子
生い立ち~幼少時代の暮らしぶり、ご両親及び家族がどんな風だったか(満州での生活など)に結構重きを置いて書かれていました。パリに住んでいた時代などのことや、ヌーベルバーグのフランスの監督さんとの交流なども書かれているのですが、なんでだろう?読んでいて高揚感を感じない本でした。
内容(「BOOK」データベースより)
岩波ホール総支配人・高野悦子氏が、映画興行を一生の仕事とし、情熱を注ぎこむようになるまでの自分史。満洲での生い立ち、南博氏のもとで映画研究に没頭した学生時代での体験や、映画監督を目指しパリのIDHEC(高等映画学院)に留学し、帰国後岩波ホールの総支配人になり、世界の名画を上映するまでの波瀾万丈の人生が描かれる。
そうそう、この本前半のほうが絶対! 面白いよね~。
特に、人間国宝の方のエピソードが爆笑だったな。。はいりさんってホント、真面目な人なんだな~って思ったよ。
で、一番残念なことは、自分が銀座がわからないこと。。
一回も行ったことないし。。どんな街なんだろう、、きっとすごくお洒落で綺麗な街なんだろうな。。
あと、高野悦子さんの岩波ホールとかもよく聞くけど、これも行ったことがないし。
と言うか、東京自体、ほぼ行ったことがない。。もうちょっと人生が落ち着いたら、ゆっくり旅行してみたいな。
あっ、やっぱり真紅さんも、そう思われてたのね?
前半は、これは凄すぎる!こんな面白い本はそうそう無いぞ、最後までこんなに一杯楽しませて頂けるなんて嘘みたい、って興奮してたんだけど、途中から、あれぇ・・・って感じで、、少々残念でした。
でも、地方の貴重な映画館話の部分が好き!って方も絶対いらっしゃると思うので、単にこれは私の好みってだけで。
そうそう、人間国宝の方のエピソードは、うげっ!そんなことがあったのね?ってビックリしたわ。でも、はいりさんのその公平な?真面目なお人柄が感じられて、微笑ましかったです。
そうっか~真紅さんは銀座は行った事が無いのね? 私もなにしろ関東に越して来たのが、20年前だから、それ以前の銀座の風景や映画館は知らないのよ・・。それが残念だったー。
銀座は東京の中でも、昔~昭和の時代は最も洒落人が集まる場所って感じの処だったと思われるよ。でも最近では別の場所に、あちこち細分化されている感じなのかな・・表参道とか渋谷とか。人によって好みが違うからね。
岩波ホールは、19年ほど前に行った事があるけれど、もうずーーっと行ってない。
関西を舞台にした、こういった昔の映画館の本とか出ると良いのにね~。
はいりさんの文ってホント素敵。
でも、私も銀座知らなくて、とても残念。
私もこの職場で働きたいと思いました。
高野さんの本は未読。
また読んでみますね。
これ、牧場主さんも読んだのね?
はいりさんって、色々な才能があるのね~って思いました。文才があるのは前作2つを読んで解っていたけれど、こんなに映画にも詳しいなんて。
あの職場、良いですよね~。私も映画館とか、古本屋とかで、バイトしたかったなー。
ところで、雁の寺と、越前竹人形、昨日読みました。新潮文庫で、小さい字で書かれていたので、ギャーって思ったのだけれど、すぐにぐいぐい引きこまれて、一気に2つ面白く読みました。牧場主さんが、出て来る女性が無駄に色っぽくて、って以前お話されていたのが頭に蘇って可笑しくてたまらなかったわ~確かにそうですね。それと、この作家さんって、女性はみんな、かなり色ごとが好きだと思っている節があるのね
でも、面白かったわ~。
読み終わった後、水上さんのウィキペディアとかネットサーフィンして色々記事を読んだら、ご本人の過去とか実体験に通じる部分が、あちこちにあったんだ~って、とても興味深かったです。
あと、息子さん(あの無言館を作られた方だったんですね)と大人になってから再会したエピソードとか、実はその息子さんも、水上さんも、結構しょうもない人だったとか、小説も面白かったけれど、実在のそのお二人の人生やお人柄?なども、小説以上になんかドラマチックで、凄く楽しませてもらいました!感想は、息子さんの書いた「父への手紙」を読んでから一緒に書こうかな?
でしょ、みんな女性は布団に誘ってほしがっていると勘違いされてるのよね・・・
みんながみんなそんなにウェルカムかな、って思うんだけど。
そうなの、実生活は少々しょうもない人なんですわ・・・
でも、だめんず好きな女性はぐっとくるのかもね・・・
息子さんのことは知らなかったわ。
ほほう、無言館を作られた、のに、遺伝的にしょうもないと・・・
やっと記事アップしました(^^ゞ相変わらず、しょうもない文章で、お恥ずかしいですが・・・。
そうなのよ~。どうも女性みんながみんな、そんなに色ごと好きなわけじゃ無いんだけどなぁ~。それにお相手が、老人なりかけの坊さんとか、頭が汗臭くて陰気で外貌に難があるらしい小坊主とか、元知り合いのエロオヤジとか、そんなんばっかりっすよ
こりゃ、妄想だろ?と思ったのは、雁の寺に住む様になって、そのエロおやじと暮らす様になって、毎朝のおつとめを・・・って処なんかは、嘘だろ~?とか笑っちゃいましたよ。
まぁ、でもそういう女性もいるのかもしれませんね。人それぞれ違うし、個人差もあるから・・
この本、全く知らなくてこちらで拝見してすぐに買いに行きました(笑)
面白かった~~♪
教えてもらって良かったです。
本のタイトルもだけれど、それぞれの章のタイトルも、映画の題名をもじってて、上手いですよね。
もしや、これはあの映画をもじってる?なんていろいろ想像しながら読んでました。
はいりさんが、こんなに魅力的な文章を書かれるなんて知らなかった!ほかのエッセイも読んでみたいです。
後半の地方の映画館のお話、実はけっこう面白く読みました(えへっ)
読みながら、香川にも昔はたくさんあった小さな映画館たちを思い出して、ちょっぴり切ないような、懐かしい思い出に浸りましたよ~。
おおっ!勇気がおありになる。購入されたんですね
でも、面白く読まれたそうで、良かったー。
後半の地方映画館のエピソードも面白かったなら、買って正解でしたね
本のタイトルもだけれど、それぞれの章のタイトルも、映画の題名をもじってて、上手いですよね。
>もしや、これはあの映画をもじってる?なんていろいろ想像しながら読んでました。
そうそう。映画のタイトルを、ちょっともじってる処もユニークで、文才を感じますよね。
香川にも、瞳さんの思い出のある映画館が一杯あったんですね・・・。日本全国どこの地にも、そうやって特別な映画館があったのに、どんどんシネコンに取って変わってゆくのが、非常に悲しく残念です。
映画館もですが、喫茶店もね・・。
はいりさんの本は、どれもいいですねぇ。素直な目を持って生きてるんだなぁって感じます。
銀座は昔からは大分変っちゃったけど、裏道に入ると懐かしい雰囲気がまだまだ残ってますよ。
そうですよね、作家でもあり役者でもあり、マルチな活躍をされる著名人さんなのに、いつも一般人の感覚を忘れない方ですよね。
Rokoさんは、かつての銀座をご存知なのね~
裏道かぁ~、今度路地に入り込んでぶらぶらしてみようかな。