それぞれ、2007年後期と2008年前期の芥川賞作品。
「時が滲む朝」楊逸
すいません・・・・正直、どうしてこれが芥川賞なのか?が、文学について全く勉強不足な私なんかには解りませんでした。
長い間を扱った内容の割には、ページ数が少なすぎた様な気がしました。前半は普通に読んだのですが、後半はダイジェスト版を見ている様な、「何年、こういうことがありました、また数年経ち、こういう風な出来事がありました」的なんですよね・・・。中国人の人が日本に来て、色々な事があって・・という内容を期待していたのですが、日本に来てからのお話が少ないし、梅との経緯や梅のご両親とのこととかもあまり書かれていないし・・・
私の回りには、昔から何故か中国人の人が色々いて(留学生の友達とか、残留孤児の家族、日本に働きに来てる人などなど・・)そういう人達の話を聞く機会も多く、それぞれの方のお話は、興味深かったり、心動かされたりしたのですが、この小説からはこれと言って何も・・・。
自分と合わない本だったんでしょう・・・。「尾崎豊」のことが何度も強力に出て来るんですが、私個人は別に尾崎豊に特別な感情が無いし・・・。
1つ☆半~2つ☆ってところでしょうか・・・。こんなに低い点をつけた読書感想をアップするのは初めてです。これが芥川賞でもなんでもなかったら、こんな辛口な点はつけなかったでしょうけれど・・・、でも芥川賞じゃなかったら手に取る事もなかったかもしれないかな・・・。
(内容)1988年夏、中国の名門大学に進学した2人の学生、梁浩遠(りょう・こうえん)と謝志強(しゃ・しきょう)。様々な地方から入学した学生たちと出会うなかで、2人は「愛国」「民主化」「アメリカ」などについて考え、天安門広場に行き着く
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「乳と卵」川上未映子
読んだのはこちらの方が先。真夏のうだるような暑い日に読みました。
盛んにメディアに取り上げられて、川上さんの姿をやたらTVで見ることが多く、ビジュアル的な面でも若干芥川賞に有利だったのかな?なんて意地悪い事も思ってしまったりしましたが、実際本を読んでみたら、なかなか面白かったし、なるほど芥川賞を取るっぽい感じもあるなぁ~と思いました。⇒(生々しいグロい感じで生理や女性の体を表現する部分とか)
改行なしでずっと続く文体は、始めは少し読みにくかったですが、途中からは慣れました。3つ☆半。平成なのに昭和みたいな匂いがする小説でした。
豊胸手術を受けたいという姉、私も胸が無いのが10代のころから凄く悩みだったので(現在進行形)結構解る処がありました
(内容)
娘の緑子を連れて豊胸手術のために大阪から上京してきた姉の巻子を迎えるわたし。その三日間に痛快に展開される身体と言葉の交錯!
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ちなみに最近の芥川賞受賞作品は以下のとおり。
全部読みましたが、私的に、これは抜群に凄い!!というのはこれと言って無いかな・・・。
第134回(2005年下半期) - 絲山秋子 「沖で待つ」
第135回(2006年上半期) - 伊藤たかみ 「八月の路上に捨てる」
第136回(2006年下半期) - 青山七恵 「ひとり日和」
第137回(2007年上半期) - 諏訪哲史 「アサッテの人」
第138回(2007年下半期) - 川上未映子 「乳と卵」
第139回(2008年上半期) - 楊逸 「時が滲む朝」
芥川賞作品ですが、latifaさんは最近のものを全て読まれてるんですね。僕は文藝春秋に掲載されるのを読んでいたのですが、最近は読まなくなりました。
川上未映子さんは関西の人でしたっけ?受賞当時のインタビューで、ちょっと、どっかいっちゃいそうな印象を受けました。文体が独特なのが一つの魅力のようですね。そういえば、経済的に厳しい外国へ旅行していたのをテレビ局が企画していたような・・・
latifaさんにお聞きしてみたいと思っていたのですが、選考委員に小川洋子・川上弘美の両作家が参加されてから何か変わりましたか?
やっぱり庶民的な頭なのでしょうか・・・?
『時が滲む朝』、私も夏に読みました。
雑誌で読んだので、小説よりも楊逸さんご本人のインタビューのほうが印象的でした。
すっごい大陸的な人だなぁ、って。桁違いな大陸度でした(笑)。
男二人にマドンナ、っていうので『小さな中国のお針子』をちょっと思い出したかな。
川上さんは美貌で、こちらは北京オリンピック開催が受賞に有利だったかな?という感じですね。
中国関係ならね、今年読んだのでは『あの戦争から遠くはなれて』っていう本がよかったですよ。
中国残留孤児2世の方が書かれたノンフィクションです。
講談社ノンフィクション賞と大宅壮一ノンフィクション賞をダブル受賞してて、力作ですよ。
感想、あまりにもずっしり来て書けませんでした。ああ~私ってダメだな~~。
というわけで、反省とともに去ります~。また来るね~~。
3連休は特に何もせず、のんびり暮らしています。体調がやっぱりギリギリ踏みとどまっている状態なのですよ・・・
2008-11-23 06:29:59
存在する音楽さんは、文藝春秋に掲載されるのを読んでいたのですね~。私は最近のは読んでいるだけで、数年前以前は、たまに読むって程度で読んでいませんでした。最近は時間に余裕が出来たのと、図書館がネット化された(リクエストがネットで出来る)のがきっかけで、読む様になったって感じです。
>川上未映子さんは関西の人でしたっけ?受賞当時のインタビューで、ちょっと、どっかいっちゃいそうな印象を受けました。
そうです。関西弁が特徴になっています。どっかいっちゃいそうって表現が凄く合ってる~
>外国へ旅行していたのをテレビ局が企画していたような・・・
やってましたね。つい最近お休みの日の夕方だったかな?見ていませんでしたが、チャンネルをカチャカチャ変えていた時、あ、やってる~と少しだけ見えました。
選考委員に小川洋子・川上弘美の両作家が参加されてから、何か変わったんでしょうか?の件ですが、
ごめんなさい、古くからの芥川賞作品を、ず~っと読んで来ていないこともあって、変化が解りません!!
>芥川賞作品とか、なんとかって言う賞を取った作品って、本当に「いまいち・・・」ってのが
読む側も、凄く期待して読んじゃうしね~。でも、以前の直木賞だったかな・・最終選考まで残った幾つかの作品の中で、これの方が受賞作より上でしょ~~ってのがあったりするのよね。でも、それっていうのは、私はあんまり文学とか解らないからで・・やっぱりその筋に目利きのある人が選ぶとなると、違ったりするのかも~
>名作と言われる本の数々・・その他海外の作品いろいろ。ものすごく良かった!と感じたためしが有りません
ぷふふ。私もそういう傾向があるかな・・・全部を読んだわけじゃないから解らないんだけれど・・。私的には、そういう作品ってだいたい100年位前の作品も多いじゃない?古過ぎるから感覚違うのかも・・・とか思ったりしたわ~
でも、読んでいない作品の中で、凄く良いのが埋もれているかもしれないから、何か誰かがきっかけで、今読んでも楽しめる、っていうのが解れば是非読んでみたいな~。
『時が滲む朝』、真紅さんも読んでいたんですね~。リストの方で捜したんですが、無かったので・・。そうかぁ~雑誌で読まれちゃっていたのですね☆
>小説よりも楊逸さんご本人のインタビューのほうが印象的でした。
あっ、これ、真紅さんから以前お聞きしたんだったかな?それとも同じ様な事を言っていらっしゃる方の記事か何かを読んだんだったかな?そういう印象を持たれた方多いんですね^^
私も、よみうり新聞に、彼女のインタビューの記事とか載っていたのを読んだことがあります。
>男二人にマドンナ、っていうので『小さな中国のお針子』をちょっと思い出したかな。
そうでしたね。でもその辺りもアッサリし過ぎていて(私的に)。。。ちょっと物足りなかったかな・・
>川上さんは美貌で、こちらは北京オリンピック開催が受賞に有利だったかな?という感じですね。
ぷふふ!笑っちゃいけないけど、言えてる・・
『あの戦争から遠くはなれて』
今検索してみました!ノンフィクションってのがソソられますね~。今度図書館にあるかどうか検索してみます
真紅さんは「大地の子」ってお話・ドラマは見たことがありますか?それも残留孤児の長い人生を扱った作品なのです。私は、大地の子、昔、もうもう、めっちゃハマってしまったんです。
そういうのがあっただけに、「時が滲む~」には、最初から期待し過ぎちゃったのかも・・・
「時が滲む朝」は私も以前読みました。
ページ数のことなのですが、私はこのページ数だったから何とか最後まで読めた気がします。
読み始めるとわりと興味深く読めましたが、もう少しボリュームがあったら、諦めていたかも知れません
主人公の名前などが中国語なので覚えるのが大変でした。
ratifaさんは、なかなか辛口評価となっていますね。
この本は、けっこう評価が分かれると思います。
私はまずまず高めの評価にしていますが、芥川賞受賞作だからというのが、多少はあります。
でもまあ、天安門事件のことなどは名前しか知らなかったので、この本のおかげでどんなことが行われたのかがわかりました。
ちょっとした歴史本のような感じがしますね。
>ページ数のことなのですが、私はこのページ数だったから何とか最後まで読めた気がします。もう少しボリュームがあったら、諦めていたかも知れません
私もあまり分厚い本で、ボリュームが凄いとタジタジになって挫折してしまうことがよくあるのですが、この本は最初の部分(高校から大学に行って~~)は、じっくり書かれているのに対して、後半が前半に比べると、すごくアッサリとダイジェスト風にしか描かれてない様に感じて、しかも私が読みたかった部分というのが、まさにその後半の部分だったので、消化不良な感じになっちゃったんです・・・
でも、ラストシーンの日本で育った子供が、親に故郷について質問・返答するシーンの〆なんかは、短いセリフで色々考えさせられる表現で良いな、と思いました
ふー!
やっと少し元気になってここに来ました。
私は川上さんのは、まあ急がんでもいいかなって思ってまだ未読ですが、(私の中では、本谷有希子さんとある部分が少しかぶってて、印象が薄れてから別々に読みたいんで)楊さんのだけコメントしますが、
私、これ、ホント全然分かりませんでした・・・
日本語、ヘタじゃないですか・・・別に(第二外国語に対する)御苦労さん賞じゃないし。
それに、何故日本人にこのことが言いたいのかがぼんやりとしか伝わってこない・・・
きびしいかな・・・
正月明けそうそうに芥川賞直木賞の準備にとりかかりますが、別にこんなレベルなら次は読まなくてもいいわい、って思います。
ところで、オノナツメさんのコミック読まれたとか。
そうか、私も老眼鏡加齢臭オヤジ、分からないんですよ・・・自分が年を取って更に分からなくなってきました・・・
若い方が素敵に見える・・・
ただ、そうですね、俳優さんとかの背中とか見ると、たまに分からなくもない、しかし、現実にはいないから分からないな・・・って思います。
結構クダ巻く人とか説教する人とかしか見たことなくて。
でも、私が貧乳にコンプレックス持ってるように、薄毛とかメタボとか気にしたところでどうもならんことを、くよくよしてるとことか、共感する時もあるかな・・・
そうかあ・・・体調良くなかったんですね・・・
>仕事今日は行けるかな~、って思いながらだましだまし頑張って一週間乗り切りました~
↑私もここんところというか、今年後半、ずっとそんな調子です
とにかく、牧場主さんが少し元気になったとのことで、良かったです。仕事も役員の方も、全部何もかもお休みになり開放されたら、すっかり元気になれちゃうと思うんですけど、色々重なるので大変ですよね・・・
楊さんの方、牧場主さんの感想を聞いて、ほっとしたというか、やっぱり?!そうだよねぇ~!!という気持ちです。
>別に(第二外国語に対する)御苦労さん賞じゃないし
まずはコレ。別に日本人じゃない人が日本語でコレを書いたから評価されたって言うのは、なんか違うんじゃないのかな?って思ったんですよ(って、芥川賞が、どんな主旨で選ぶ賞なのかは、詳しく知らないのですが)
他にも普通に日本人の一生懸命がんばっている無名の作家さんは、山の様にいるわけで・・・
どんな言語を使っていようとも、良い作品を書くって事で選んで欲しいっていうかね・・なんて、すごい偉そうな事を言ってスイマセン!
>それに、何故日本人にこのことが言いたいのかがぼんやりとしか伝わってこない・・・
私もそう思いました。
>別にこんなレベルなら次は読まなくてもいいわい、って思います。
ほんとにね・・・。こういう作品を選ぶんだ・・?って事で、世の中の芥川賞受賞する作品への評価が下がってしまうようになっちゃったら・・・と思いますよ・・・。
で、オノナツメさんのコミックの老眼鏡加齢臭オヤジ(ぷふふ・・加齢臭があるかどうかはわからんですがw)について、牧場主さんもそういうオジサマに萌えない性分で嬉しいです
>結構クダ巻く人とか説教する人とかしか見たことなくて
ぶははは。私ももう自分がこういう年なんで、説教されたくは無いっすね。自分が若い頃だったら、色々教えてもらいたいな~ってのがあったと思うんですが、もう今更ね~。気のきいた事なんて何も言わない(言えない)でいいから、ニコニコ可愛く隣りで微笑んでくれる男の子の方がむしろ良いですわ。
同様に世のオジサンもそうなんでしょうね。なまじ色々世の中を知ったおばさまより、ニコニコカワイイ女の子が横にいる方が良いですわな、そりゃ~
まあ、そうは言いつつ、そういう相手と暫くいると、つまんないなぁ~、やっぱりもっと色々と話し合える相手が欲しいな~とか言い出すんだろうな・・