
「むかしのはなし」三浦しをん
昔話をアレンジし現代風にした7作の短編集
印象に残った作品は、「ロケットの思い出」と「懐かしき川べりの物語せよ」でした。
この作品は、途中から話が繋がってくるのですが、なんと「地球に隕石が衝突し、地球は滅亡する」という前提で書かれており、わずかな選ばれし者だけが、ロケットに乗って、生き残ることが出来るが、それ以外の一般人は、3ヶ月(この期日曖昧です)しか、生きられないって前提で、日々の暮らしが続いてるんです。それでも、淡々と、毎日過ごす人達の日常の出来事を物語にしてるんですが、不思議な感じで、楽しめました。
ラブレス…かぐや姫 (人気ホストが狙われる経緯 いまいちでした)
ロケットの思い出…花咲か爺 (ロケットの思い出は、犬の散歩をしながら、覚えた留守宅察知情報?などで、結局泥棒稼業になる男のお話。ある時偶然泥棒に入った家は、高校の時の八犬伝マニアの知人宅だった)
ディスタンス…天女の羽衣(14歳も歳の離れた叔父に恋する少女の話 ちょっと痛いし辛い話しだ)
入江は緑…浦島太郎(田舎の入江で暮らす男の同級生が、都会で知り合った女性を連れて帰って来る話)
たどりつくまで…鉢かつぎ(タクシー運転手の私が乗せたのは、顔に包帯を巻きつけた女性だった)
花…猿婿入り(元彼の友達のサルと結婚してしまった・・・)
懐かしき川べりの町の物語せよ…桃太郎(凶暴で怖れられているモモちゃんという高校生が、どこか魅力的です。)
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「最後の恋」
何人かの作家さんが、「最後の恋と」いうテーマで書いた短編小説集。何でも、ホームページ「YEBISU BAR」「Yahoo!Books」で連載している「プレミアムストーリーズ」を集めたものだとか?(ちょっと不確かです) 最後の恋なんて一見聞いたら、「どうせ、ありきたりな、恋愛モノでしょ?」って気がしちゃうでしょうけれど、それが違うんですな。やっぱり、みなさん、どこか一ひねりして書いていらっしゃって、なかなか面白かったのです。

含まれているお話は 『春太の毎日』三浦しをん、『ヒトリシズカ』谷村志穂、『海辺食堂の姉妹』阿川佐和子、『スケジュール』沢村凛、『LAST LOVE』柴田よしき、『わたしは鏡』松尾由美、『キープ』乃南アサ、『おかえりなさい』角田光代
この中でも、一番面白く、輝いていた作品が、『春太の毎日』 三浦しをんでした。
凄く面白かったです。最初、この主人公である男は、なんぞや?ヒモか?と読み進めていくうちに・・・。
ニンニクの部分で笑い、とにかく、温かくてユニークで、ちょっと変わった視点から見た、このお話が、とっても大好きです。この「三浦しをん」さんの別の本も一杯読んでみたい!と思うきっかけになった小説。
この後、次に読んだ、三浦しをん作品が、上の「むかしのはなし」です。
『海辺食堂の姉妹』 阿川佐和子
TV番組の司会などで見る機会しか今までなかった、阿川さんの書いた小説というものを初めて読みましたが、なかなか面白かったです。読みながら、この姉妹で言えば、私は姉の方だろうな~なんて(^^;)
『スケジュール』 沢村凛
この沢村凛さんって方の小説は、初めて読んだのですが、私かぃ?これ!?って思うほど、自分にとても似た思考回路、生き方?の人が主人公で、笑いました。とても親近感が沸いちゃって、またこの沢村さんの本を読んでみたいな。
『おかえりなさい』 角田光代
私のお気に入りの作家さんの角田さんですが、このお話は、面白かったものの「最後の恋」というタイトルとは、あまり関連をそんなに感じなかったな(^^;)
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現在は、しをんさんの「三四郎はそれから門を出た」という随筆?エッセイ集みたいのを読んでいる処です。

この本も可笑しいし、面白い!結構自虐ネタ?みたいのが多いけれど、笑っちゃう部分が多数。彼女の書く小説が好きだな~って思っていたけれど、これを読んで、彼女の人柄も好きになりました。お友達になれそうな人というか。共感出来る部分や、爆笑してしまう部分があちこちにありました。
それにしても、三浦しをんさんって、活字中毒というか、本・漫画依存症?的なほどに、本が大好きなんですね^^

期待できそうですね。
読むのが楽しみです♪
えっ!juneさんも、最後の恋を、借りて来られたんですか?
それは、レビューが楽しみです~。
juneさん、沢村さん目当ての処もあったなんて!。
私、これでしか読んだことがないのですが、とてもなんだか親近感を覚えてしまう作家さんだったのです。
是非他も読んでみようと思います^^
沢村さん、chiekoaさんも、お薦めなのですね!!
実は、現在、「カタブツ」図書館で、リクエスト待ち中なのです☆
読んだら、またchiekoaさんちのレビュー(もし、あったら)拝見させて頂くのを楽しみにしています。
冬になりましたねー
どうも「むかしのはなし」と「最後の恋」は読んだことがあると思うのですが、ハッキリと内容を思い出せません。
いつ読んだんだろう?
学生時代だったような、何年か前だったような。
発売時期が最近なら、最近なのだろうけれど、
あー曖昧すぎて気持ち悪いですー
なんか、最近、やたら読書にはまってしまっているんです・・・。多分一過性のもののような気がするんですが・・・(^^;)
ところで、存在する音楽さんは、この2冊読んだことがあるんですか?
2冊とも、比較的最近発売された本なんですよ^^
私も、以前読んだ本は、何かに留めておかないと、すっかり忘れてしまうので、最近ブログに、自分の記憶帳がわりに、記事を書く様にしてます
この短編集は、最後の恋と一口に言っても、作家さんによって全然切り口が違って、それも新鮮で楽しかったです!
>最後の恋の後の恋は読書で・・
そうそう!解ります!私もソコ、同じでした!!
それと、私が、自分とそっくり・・と思ったところは、計画的に人生を・・って部分ではなくて、例えば、回りは夏休みの最後、宿題が残っていて、焦ってるのに、何故か自分は終わらせられちゃっている・・とか、そういう、ちょこちょこした部分なんです^^
(このドラマ臭い題名は、教えてくれなきゃ絶対手に取らないとこだったので感謝してます)
他の作家の方のも楽しみです。
「三四郎は・・・」は、この子(作家にこの子はないが、しをんさんにはそう言わせる無茶な親近感を感じる)には細胞組織レベルで自分とつい似てるなあ、と思わされました。
確か、読書を通して励まし、癒し、自己肯定は求めてない、という件があったんです。
その立ち位置、そうです!私もです!と思いながら今日も読書に励んでいます。
「むかしの・・・」は確かに発展途上のかんじはありますが、どうも親近感が湧きすぎて、まあ、次に期待します、と評価が甘くなってしまいます。
同じ地球滅亡連作物では伊坂幸太郎の「終末のフール」は面白かったです。
ありがとうございますー!
最後の恋、タイトルが、タイトルなんで・・・(^^;)ちょっと手に取るのが、はばかられますよね。
でも、この中の短編が、私の初しをんさんであり、一目惚れした作品だったんです。
でも!今もう、しをんさんの作品を一杯読んだことがある方なら、春太を読んでも、もしかしたら、そんなに感動はしないかもしれません・・・。
是非、牧場主さんが読まれたら、率直な感想を聞かせて頂きたいです☆
牧場主さんの読書スタイルと、しをんさんのソレと、共通するものがあったのですね☆
しをんさんの読書への情熱は、いつも、アッパレと思っています♪
伊坂幸太郎の「終末のフール」
読んだことがないのです。今度機会があったら、読んでみようかな!
PS 牧場主さんのアドレス?が、エラーになってしまっています・・・。