今まで読んだ伊坂作品が、裏世界やら、殺人事件などのお話が多かったので、このチルドレンが一番血まなぐさが無くて、読みやすかったです。
問題を起こした少年少女とのやりとりや、家裁で働く人などについて書かれているのも興味深かったし、破天荒?な陣内、冷静でクールな盲目の青年永瀬、この2人が面白くて(この小説の面白さは、この2人の個性によるところが一番大きいかも)私はこの2人、結構好きでした。4つ★。それにしても、伊坂さんって本当に音楽や犬が好きなんですね。
5つの短編から成っていますが、それぞれ時代は違いますが、登場人物が共通しています。
「バンク」 銀行強盗の現場に出くわした3人の出会い
「チルドレン」 その後何年か経って、保護観察調査員になった陣内と部下の武藤
「レトリーバー」 待ち合わせ場所での回りの人達・・。同じ場所で2時間以上もいる人が数人もいる・・。陣内の失恋と時間が停止は関係あるのか?
「チルドレンⅡ」 陣内の「俺たちは奇跡を起こすんだ」というセリフがガツーンと来ました!
夫婦の揉め事を突き詰めて行くと、たいていが同じ原因にぶつかる。「意地」「我慢」だ。10代の男の行動原理(ケンカの理由)の大半は「引っ込みがつかない」「ダサいと思われたくない」だとか・・というのにも納得・・。
「イン」 デパートの屋上で、永瀬はベンチに座って優子を待っている・・・。優子が買ったばかりの高価な鞄を女子高生が取ろうとしたのを、永瀬が気がつく下りが凄い。その後の対応も、とても良い。
(内容・あらすじ)陣内、陣内の大学の同級生鴨居、陣内と銀行強盗の際に知り合った盲目の青年永瀬、永瀬の盲導犬にライバル意識を持つ恋人優子、陣内の職場の後輩武藤の5名が主要な登場人物。陣内の学生時代と、家庭裁判所の調査官として勤務するおよそ10年後のお話が混ざっている。2004年の作品
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出だしの「春が2階から落ちてきた」という文章からしてぐっと引き込まれた。
★以下ネタバレです 白文字で書いています★
でもね・・・育てのお父さんが凄く良い人なのは解る!でも、果たして、春をこの世に生かしたのは、良かったのかなあ・・・と、思ってしまったんです・・・。春は毎日毎日産みの父に復讐することを考えて、辛い気持ちで生きて来た。カッコイイのに、性的な事に拒否感があり・・。春君は、果たして産まれて来て幸せだったんだろうか・・・・?、そして、これから幸せになれるんだろうか・・・。と言うことが一番私が感じたことだったんです。
でも、この小説、すごい評判が良いのにはビックリ・・・そういう事言ってる人がいない・・・。
それと、私は春が自分で放火してるっていうのが想像がついたのと、40過ぎの過去の悪い事を自慢げに話すという男が登場した時に、あ・・これが春の父なんだろうな・・と言うのも推察がついたので、意外な展開というのが無かったのも残念でした。以上
ゴダール、バタイユ、遺伝子や猿人、ガンジー等々の引用や雑学が多い文章ですね。面白かったけれど、どうも上の部分が引っかかったので3つ★
(あらすじ・内容)新潮社より
兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する・・・
ちなみに映画化され、キャストは以下の様子☆ 加瀬君と、岡田将生君(天然コケッコー以外、これ!ってのを見てないけど、これはイケそうな予感♪)
加瀬亮、岡田将生、小日向文世、鈴木京香、渡部篤郎、吉高由里子
優しい父(小日向文世)母(鈴木京香)、兄の泉水(加瀬亮)、2つ年下の弟・春(岡田将生)
写真も貼っちゃった。良い感じだわ☆
全然関係無いけど、コウタロウ繋がりで?、小泉孝太郎と、大泉洋が主役の、日テレ55年記念ドラマ「あの日、僕らはトイレットペーパーよりも軽かった」を見たばっかりなんですが、ボロ泣きでした 良いドラマだったよ~。阿部サダヲも迫真の演技だった。
伊坂幸太郎 「グラスホッパー」「アヒルと鴨のコインロッカ―」「死神の精度」感想
大好きな伊坂ワールドの中でも「チルドレン」は大好きな作品!軽快なタッチでサクサク読めますよね。
語り手が変化したり、話の中心にいる陣内からの視点で描かれないとか時系列もバラバラで、変わった展開ですが読ませますね~
ラストの「イン」が又いいですよね。
latifaさんの好きな陣内の台詞インパクトありましたね。
「重力ピエロ」映画化されるんですよね!
どうなるのか楽しみ・・
ちょっと重めでしたが、お父さんの存在がとても良かったと思います。
ちょっと詳しい内容は(相変わらず)失念してしまったのだけど、かなり気に入った覚えが。
雑学が多いところが好みだったのか、泉水、春っていう名前の兄弟が好きだったのか・・・。
「チルドレン」は確かに気楽に楽しめた覚えが・・・。
伊坂作品で苦手だったのは「オーデュポンの祈り」で、最後まで読み終えられてないの(汗)
両極端な伊坂作品ということで、そうかぁ~重力ピエロはダークな伊坂作品で、チルドレンは楽しい雰囲気に分類されるのかな・・・?
ゴールデンスランバーは、長らく図書館の順番待ち中なのだけれど、どちらのタイプなのか楽しみです。
この小説の中で、不良少年に囲まれた気弱そうな男の子を見た陣内が、その間に割って入って、なんと気弱な少年を思いきり殴って、窮地を救った?というエピソードが、ものすごい印象に残りました。すごいなー!!って(感想に書くの忘れてましたw)
>「重力ピエロ」映画化されるんですよね!
どこかで聞いた事があったのですが、今、検索してみました!!うお~~~。こういう配役だったのか~~と、しばし興奮!!なかなか合ってる☆というか、見る意欲が湧く配役だな~
どうせなんで、上の記事に追加で付けちゃいました^^
最近フィレンツェの壁に落書きが・・とかって問題になっているのをニュースで聞いている時期に、この本を読んでました(この本でも、壁などに勝手にペイントする・・というのが出て来るでしょう?^^)
壁にペイントしている犯人を見つけて、兄弟が、その犯人の家に行って、ペイントしまくる・・というシーンは、すんごいスカッとしました、やれ、やれ~!って思っちゃった。
で、映画化のキャストを見たら、兄弟役が、加瀬君と岡田君じゃございませんかー 見たいという気持ちが増すわ~。岡田君は、天然コケッコー限定でのカッコ良さだったのかも・・・と思っていたので、もしかして、この映画の役でと持ち直すかも☆
で、チルドレンもwowwowで映像化してるんですね?配役を見たら、陣内が大森南朋さんで、永瀬が加瀬君だったそうで・・・。
「オーデュポンの祈り」は、未読なのです。そうか~、ミチさんがサクサク読めないなら、私もダメかも・・。いいや、読まないでおこうっと。
最近、『アヒルと鴨のコインロッカー』『陽気なギャングが地球を回す』を読み終えました。登場人物のキャラクターがそれぞれ面白くて、しっかりと作りこまれているので、どんどん引き込まれていく感じがします。
チルドレンと、グラスホッパーは読もうと思って買ってある状態で、これから読むところでしたよ♪おかげで読むの楽しみになりました!
読んでからまた、こちらにおじゃましてみますね☆
TB&コメントどうもありがとう。
でね、、、何故かピエロのTBが出来ないみたいなの。
後でまた試してみますね~
『チルドレン』は私も大好きになりました。
今まで読んだ伊坂作品の中で、かなり上位のお気に入り度で~す。
陣内や永瀬のキャラも良かったし、お話が温かかったよねぇ~
それから『重力ピエロ』だけど、、、やっぱりlatifaさんも春の出生の秘密がネックになったのねぇ~
私もねぇ~春が可哀想だなぁ~って思ったの。
両親は立派だけど、「生み育てる」覚悟を決めたなら、子どもに負担のかからない方法を考えるべきだったと思う。
でもね、、、私はピエロが初の伊坂作品だったので、とってもインパクトがあったのです。
これは、、、センスがいい作家さんだぁ~と小踊りしながら読んだのよ(笑)
↑の写真を見ると、映画のキャストはいい感じだね~
観たいなぁ~♪
お母さんが好きです。
あt、表紙が作品と合ってるかんじがしたんです。
ところで、伊坂さん、直木賞か何か辞退されたんですか・・・・知りませんでした。
私は先日直木賞盛り上げるコーナーをしょぼく作りましたが、私は荻原浩さんが取るかと思います。
こないだ見栄えがいい若手にあげたでしょう。
今度は御苦労さんっていう感じで、キャリアを積んだ人にあげるのでは、って思います。
でも、若い人を時代劇に引き込みたいっていう思惑も感じられるんで、「のぼうの城」かもって思います。
どっちにしろ、作品うんぬんより、別の理由によって決められるんでは・・・
私は今、怒濤の勢いで新刊を読みまくってポップを書いてます。
ホント、異常なくらい。
でも、先日、ポップに(ナオコーラさんの新刊)「曖昧なジェンダー」って書いたら、「ジェンダーって何?」って聞かれたんです。
同じ職場の人に。
乙一が書いたって噂の「百瀬、こっちを向いて」で「叙情」って書いたときも、「叙情ってそんな言葉使ったことない・・・何か牧場主さんの書くのってカタイね」って言われたの。
30代の女の人に。
私、どうしていいか分からないです・・・心やさぐれています。
本屋の店員にそう思われるなら、もう私には何も書けないです。
あさっちさんだったら、仙台は、結構近い場所でもあるから、小説の舞台にも反応出来て楽しめたりするのではないかな?
『アヒルと鴨のコインロッカー』なかなか面白かったですよね。映画も一緒に見ると、なお楽しめますですよ~(既にごらんになっていたらスイマセン)
『陽気なギャングが地球を回す』は、評判良いみたいですね。以前映画を途中まで見て、寝ちゃった過去があるので、小説には、まだ手を出してないんです・・。
他の小説も読んだら、是非感想アップして下さい~。楽しみにしています
重力ピエロの方、お手数かけちゃってごめんなさい。そういうこと、たまにありますよね♪
『チルドレン』は由香さんも伊坂作品の中で、かなり上位のお気に入り度なのね?
私は、ゴールデンスランバーが早く回って来ないかな~と待ってるところなの。
で、春のことだけど、「両親は立派だけど、「生み育てる」覚悟を決めたなら、子どもに負担のかからない方法を考えるべきだったと思う。」っていうのに、全く同感。
由香さんが、違う町に引っ越して・・・って事を書いていたでしょう?それに一票だな。同じ場所でっていうのは、ちょっと可哀想過ぎるよ・・・
多分、伊坂さんは、こういう事にもめげずに堂々と生きる立派な父と母ってことを優先して書いたのだけれど、私は母親目線でつい読んじゃう傾向があるせいか、春は可哀想だどー!と思っちゃったの。
うん、うん、写真を見た感じ、春の岡田君は、かな~~~り私のイメージしていたのとピッタリで、嬉しくなっちゃった
重力ピエロ、お好きでしたか。私は、チルドレンの方が個人的に好きかも。ただ、引き込まれ度は、重力ピエロの方が凄かったです。
伊坂さん、直木賞辞退は、こちらに記事がありますhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080708-00000002-ykf-ent
>荻原浩さんが取るかと思います。こないだ見栄えがいい若手にあげたでしょう。今度は御苦労さんっていう感じで、キャリアを積んだ人にあげるのでは、って思います。
す、す、するどいっ!!
>でも、若い人を時代劇に引き込みたいっていう思惑も感じられるんで、「のぼうの城」かも
うん、うん、この予測も有りですね!!
発表が楽しみです~
ところで、「ジェンダー」「叙情」のことですが、、
う~ん、そうかあ・・・。でも、確かに誰でも知ってる言葉ではないかもしれませんね・・。だからって、書店の同僚から「カタイ言葉使うんだね」って言われるのは、なんかなあ・・・って気持ちになっちゃうの、解ります・・・
でも、私自身もあることなのだけれど、他の人にとっては、絶対知っていて当然な言葉や名詞を自分が知らなくて、ギャッ!って思う事があったり、逆に「なんでこんな事知らないの?信じられない!」って事を、他人が知らなかったり・・って事ありますよね。
だから、あんまり気にしないで、お互いがんばりましょう~