旧石器時代人の生活
石器時代は、主に更新世に当たります。
基本的には打ち欠いただけの
打製石器のみを用いた旧石器時代から、
完新世になり、
石器を磨いて仕上げた磨製石器が出現する
新石器時代へと移っていきました。
かつて、
日本列島には旧石器時代の遺跡は
存在しないと考えられていました。
しかし1949(昭和24)年、
群馬県の岩宿遺跡の調査により、
更新世のたい積した関東ローム層から
打製石器が確認されました。
以後、
日本列島の各地で更新世の地層から
石器の発見が相次ぎ、
旧石器時代の文化の存在が
明らかになりました。
この時代の人々は、
狩猟と植物性食料の採取の生活を
送っていました。
狩猟には
ナイフ形石器や尖頭器(せんとうき)などの
石器を棒の先端に付けた石槍を用い、
ナウマンゾウ・オオツノジカ・ヘラジカなど
の大型動物を捕らえました。
人々は獲物や植物性の食料を求めて、
絶えず小河川の流域など
一定の範囲内を移動していました。
このため、
住まいも簡易なテント式の小屋で、
一時的に洞穴(どうけつ)を
利用することもありました。
生活を共にする集団は、
10人前後の小規模なものであったと
考えられます。
こうした小集団がいくつか集まり、
遠隔地から石器の原材料を
手に入れて分配する部族的な集団も
形成されていたと考えられます。
また旧石器時代の終り頃には、
細石器(さいせっき)と呼ばれる
小型の石器も出現しています。
この細石器文化は、
中国東北部からシベリアにかけて
著しく発達したもので、
北方から日本列島におよんだものです。
参考:詳説 日本史B 改訂版 山川出版社
旧石器時代文化のまとめ
打製石器の発見
1949年相沢忠洋(あいざわただひろ)が
関東ローム(赤土層)から
発見(群馬県・岩宿遺跡)
打製石器のまとめ
種類 言語 用途
石斧(せきふ) ハンドアックス 打撃用
別名
握槌
楕円形石器
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石刃(せきじん) ブレイド 切断用
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尖頭器(せんとうき) ピイント 刺突用
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細石器(さいせきき) マクロリス 木にはめ込む
以上、旧石器時代の生活についてでした。
読んで頂き
ありがとうございました。
明日は、
日本列島の旧石器時代の遺跡についてです。