リートリンの覚書

麁服と繒服 12 麁服が奉納されるまで


麁服が奉納されるまで


大嘗祭に奉る
神服「麁服」の素材である大麻は、
忌部の里である
徳島県の三木家の斎麻畑で作られます。

1・地鎮祭と大麻種子蒔き

地鎮祭の後、
斎麻畑を
竹矢来と鉄線で厳重に二重に囲い、
鳥居が建てられた斎麻畑に、
祓い清めた大麻の種が蒔かれます。
種が蒔かれた畑は、
これから大切に手入れがされていきます。

齋服に身を包んだ三木信夫氏は、
播種を終えた斎麻畑で豊作を祈ります。


2・間引き

約10cm程に成長すると、
本数や間隔をそろえるために、
1回目の間引きを行い、
土寄せをします。

大麻は、
地域の人々によって大切に育てられます。

3・抜麻式(抜麻作業)

麻切り鎌で根を切り、
そして茎切し、
麻を30本ほどに束ねると、
押切り鎌を使用して
180cmほどの長さに切り揃えます。

4・初蒸式(茎の湯通し)

刈り取られた大麻と麻釜を祓い清め、
初蒸式に臨みます。

繊維を丈夫にし、
殺菌するために、
麻釜の熱湯に根元から入れ2~3分煮ます。
次にひっくり返し反対側を同様に煮ます。

湯通しをすると、
色鮮やかさがより鮮明になります。

5・天日干し

殺菌した麻の茎を1週間~10日間、
天日に干します。
その後、
カビを防ぐために二度目の麻煮を行います。

6・麻はぎ

寝床いれをして
発酵させた麻から表皮を剥ぎ取ります。

7・精麻乾燥

麻剥ぎした表皮から
雑味をこそぎ落とす麻挽きをし、
長竿に通して陰干しをすると
黄金色の精麻が完成します。

8・初紡式

神前で祓い清められた麻と糸車が
5人の巫女の前に運ばれ、
手際よく撚りをかけ糸車に巻取ります。
この作業は県内の乙女たちの手で行われます。

9・紡糸引渡し

桐箱に入れられ唐櫃に納められた紡糸を
神前に奉安し、
祝詞を奏上し、
木屋平から山川町まで厳重に搬送します。

10・麁服織初式

紡糸受取り式の後、
織り女の巫女4人が機に向かい、
1か月がかりで4反の麁服に織り上げます。

11・忌部神社織り上げ奉告式

阿波忌部の祖神に
麁服の織り上がりを奉告します。

12・三木家で麁服安置

織り上げられた麁服は三木家に運ばれ、
阿波忌部当主のみが入室できる
天狗の間にて一晩安置されます。


13・麁服出発

栽培から糸紡ぎをした木屋平、
機織りをした山川町の両方で出発式を行い、
宮中に献上されました。


感想

さて、
本日から麁服について
調べていきたいと思っています。

麁服が奉納されるまで。
麁服ができるまでの工程が
よくわかり大変参考になりました。

布が織り上がるまでに
様々な工程があるのですね。

戦前は、
これが日常生活で普通に行われていました。

それが、今では、
国の許可を得ないと作ることが出来ない。
許可は中々下りないと聞きます。

日の光を燦々と受け、
大地から栄養をタプリと吸い上げ、
空に向かって手を広げるように伸びる大麻。
美しい斎麻畑の写真を見て
寂しさを感じました。

今日の記事は、

「麁服(あらたえ)と繪服(にぎたえ)
天皇即位の秘儀 践祚大嘗祭と二つの布」
(著)中谷 比佐子・安間 信裕 
監修 門家 茂樹

を参考に書かせていただきました。

本では、
美しい写真とともに
麁服を調進するまでの工程が書かれています。
(他にも大嘗祭、三木氏のインタビューなど必見)

大変参考になる本ですので
皆さんにも是非読んで頂きたい一冊です。

さて、
昨日は、長い愚痴の記事を書いてしまい、
どうもすみませんでした。

おかげさまで心の整理がつき、
スッキリしました。

スッキリしてみますと、
昨日ご紹介した本や作者のこと
ぼろくそに書いたことを
少し反省しております。

彼には彼なりに
日本を思って書いているのかもしれませんし、
多数あげられていた論説も
真実のものがあるかもしれません。

しかし、
あの本を鵜呑みにして欲しくない部分が
多々ありましたので、
昨日のような記事を書かせていただきました。

(否定したい部分はまだまだあるのですが、
異論を唱えるための資料がないので、
気が向いたら調べて異論を唱えたいと思っています)

しかし、
彼のような考え方を持つに至るまでに
いったいどのような本を読んだのか、
知りたいものです。

さて、大麻を知るために
何冊か大麻関連の本を読みたいと
思っていたのですが、
大麻について書かれている本が中々ない。

図書館でやっと探し出した一冊がまさかの…
(つかえね~本、おっとまた言ってしまいました)

今日は

「大麻ヒステリー・思考停止になる日本人」著・武田邦彦

を読み終えました。

武田先生は著書の中で、
大麻に関する書籍が少ないことを
述べていました。
先生が探しても少ないとは…

難しい😓

明日からはご紹介した本二冊を参考に
語っていきたいと思っています。

最後まで読んで頂き
ありがとうございました。


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