リートリンの覚書

日本書紀 巻第十九 天国排開広庭天皇 四十七 ・百済の王子・余昌。新羅に久陀牟羅塞を築く ・百済王・明王。王子を慰労しに行く。 ・百済王・撃ち破られる



日本書紀 巻第十九 天国排開広庭天皇 四十七

・百済の王子・余昌。新羅に久陀牟羅塞を築く
・百済王・明王。王子を慰労しに行く。
・百済王・撃ち破られる



余昌(よしょう)は、
新羅を伐つことを謀りました。

耆老(おきなども)が諫めて、
「天はまだ、
味方していません。
禍が及ぶことを懼れています」
といいました。

余昌は、
「老よ。何を怯えているのだ。
我は大国(やまと)につかえている。
何の懼れがあろうか」
といいました。

遂に、
新羅国に入り、
久陀牟羅塞(くだむらのそこ)を築きました。

その父・明王(めいおう)は、

余昌が長く行陣(いくさ)に苦しみ、

久しく、
眠ることも食べることも廃しているのでは、
と憂慮しました。

父の慈(いつく)しみは欠けることが多く、
子の孝も成るのがまれであると思いました。

すなわち、
自ら往き、
迎え慰労しました。

新羅は、
明王自らが来たと聞いて、

悉く、
国中の兵を発して、
道を断ち、
撃ち破りました。



・耆老(おきなども)
老人たち



(感想)

余昌は、
新羅討伐を謀りました。

老人たちが諫めて、
「天はまだ、百済に味方していません。
禍が及ぶことを恐れています」
といいました。

余昌は、
「老人よ!
何を怯えているのだ。

我は大国(やまと)につかえているだ。
何の恐れがあろうか!」
といいました。

遂に、
新羅国に入り、
久陀牟羅の要塞を築きました。

その父・聖明王は、
余昌が長い戦に苦しみ、

久しく、
眠ることも食べることも出来ないのでは、
と憂慮しました。

また、
父の慈愛は欠けることが多く、
子の孝も成るのがまれであると思いました。

そこで、
自ら行き、
余昌を迎え慰労しました。

新羅は、
聖明王、自らが来たと聞いて、

悉く、国中の兵を興し、

道を断ち、
撃ち破りました。

撃破された
聖明王の運命はいかに…

明日に続きます。

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