日本書紀 巻第三十
高天原廣野姫天皇 四十一
・飛鳥皇女の田莊への行幸
・班田大夫を四畿内へ派遣する
・笥飯神の封を増やす
八月三日、
罪を赦しました。
十七日、
飛鳥皇女の田莊(でんそう)に幸しました。
卽日、宮に還りました。
九月九日、
班田大夫(たたまいのまえつきみ)等を
四畿內に遣わしました。
十四日、
神祇官が奏して、
神寶の書四卷、
鑰(かぎ)・九箇、
木印・一箇を上しました。
二十一日、
伊勢国司が、嘉禾(かか)・二本を
献(たてまつ)りました。
越前国司が、白蛾を献りました。
二十六日、
詔して、
「白蛾を角鹿郡(つぬがのこおり)の
浦上(うらかみ)の濱で獲た。
故に、
笥飯神(けひのかみ)に、
封を二十戸、増やし、前と通する」
といいました。
・田莊(でんそう)
古墳時代に設けられた土地や人民の支配制度の一つで、豪族が支配した私有地のことを指す。田所とも書く
・班田大夫(たたまいのまえつきみ)
班田使。律令制において班田収授を行うために、京及び畿内諸国に派遣された官人
・嘉禾(かか)
穂がたくさんついた優良な穀類
(感想)
(持統天皇6年)
8月3日、
罪を赦しました。
17日、
飛鳥皇女の田荘に行幸しました。
即日、宮に還りました。
飛鳥皇女は、持統天皇の異母妹です。
9月9日、
班田大夫らを四畿内に派遣しました。
14日、
神祇官が奏上して、
神宝の書四巻、
鍵・九箇、
木印・一箇を献上しました。
21日、
伊勢国司が、
瑞稲・二本を献上しました。
越前国司が、白蛾を献上しました。
26日、
詔して、
「白蛾を角鹿郡の浦上の浜でとらえた。
こういうわけで、
笥飯神に、
封を20戸、増やし、
前と通算する」
といいました。
明日に続きます。
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