リートリンの覚書

弥生時代 13 弥生時代の農耕


弥生時代の農耕


この時代の水田は、
一辺数m程度の小区画のものが多いですが、

灌漑・排水用の水入れを備えた
本格的なものであり、
また田植もすでに始まっていたことが
知られています。

耕作用の農具は刃先まで木製の
鋤(すき)や鍬(くわ)用いられ、

収穫は石包丁による穂首刈りが
行われていました。

穀(こく)を穂からとり、
もみがらを穀粒(こくりゅう)から
取り去る脱穀には木臼と竪杵が用いられ、

収穫物は
高床倉庫や貯蔵穴(ちょぞうけつ)に
おさめられました。

木製農具の製作には
鉄製工具が使用されるようになります。

後期には石器の多くが姿を消し、
変わって鉄器が普及しました。

鉄製の刃先をもつ農具の普及とともに、
前期の湿田(しつでん)だけでなく

中・後期には乾田(かんでん)の開発も
進められました。

地域によっては
陸稲(りくとう)や
さまざまな雑穀の栽培がおこなわれました。


湿田・乾田


湿田は、
地下水位が高く湿潤なため、
排水施設を必要とする水田で、
生産性は低い田んぼです。

これに対して乾田は、
地下水位が低く、
灌漑施設を必要とする水田で、
灌漑・排水を繰り返すことによって
土壌の栄養分がおぎなわれ、
生産性も高くなりした。


弥生時代の道具(農耕編)


弥生時代になると、
生活に関するさまざまな道具が登場します。

木製の鍬(すき)や鍬(くわ)は
形や使い方は今の鍬と変わりません。

弥生時代後期になると
刃先だけ鉄の刃先が
取り付けられるようになりました。



・鋤(すき)
シャベルやスコップのように使います。

・広鍬(ひろぐわ)
土をならす道具です。

・又鍬(またぐわ)

・さまざまな石包丁
実りの具合を見ながら
穂先を刈り取るための道具で
初めは石で作られました。
それが後に、
木製や貝製の包丁も
使われるようになりました。
北九州の遠賀川流域では石包丁を
多く作るムラがありました。

・田下駄
稲刈りなどの際に湿田にはまらないように、
また田植で泥湿地に足が
沈みこまないようにするための履物です。
平たい板に3~4か所の穴を開け、
そこへ縄を通して足に縛って履きました。
地域によっては20世紀に入ってからも
使われていた農具です。

・木臼

・竪杵


弥生時代の道具(織物編)

織物


弥生時代には機織りが行われていました。

大麻やカラムシなどの植物繊維を蒸して、
叩き、水にさらしました。

柔らかくするために
何度もこの作業を繰り返しました。

糸を撚るための紡錘車(ぼうすいしゃ)も
見つかっています。

土、石、金属、木製と時代と
地域によってさまざまな種類がありました。

ほかに糸を巻き取る道具や
機織の部分が見つかっています。



・機織り機
織り機は単純な構造で、
幅の広い布を織ることはできず、
自分の身体の肩幅にあわせて
縦糸と横糸をはり、
糸を左右にくぐらせて織っていました。

・紡錘車(ぼうすいしゃ)
糸を紡ぐ道具です。
紡錘車は適度な強さと
均一的な太さにするために
撚りをかけがなら糸にする道具。
紡輪(つむ)と紡茎(ぼうけい)で
できています。
紡輪の中には模様がついているものも
ありました。

・布の素材は大麻やカラムシ
布地の主な材料は
大麻やカラムシで、
カラムシから繊維をとり、
1着作るまでには
およそ60日かかったと考えられています。
中には絹で作られたものありました。
大陸からもたらされた絹もありますが、
国内産の絹もみつかっています。
ちなみに身分の高い人は、
織り上げた布を茜や貝で染色したものを
着ていたこともあるようです。

 カラムシ
繊維をとるために妻財されるイラクサ科の植物


弥生時代の道具(技能編)


・漁師
縄文時代の遺跡の中にも
骨角器の釣針や銛(もり)などが
見つかっていますが、
弥生時代になるとイイダコ壺が
使われるようになりました。
その他、アワビオコシと思われる道具も
増加します。

・大工
大工道具が見つかっています。
多くが鉄や石でできた工具です。
その斧を使って木を伐採し、板材を作ります。
表面はヤリガンナなどで整えられます。
穴を開けたり、仕上げもしました。
このように、木材を丸太のままではなく、
板材にすることができるようになったことで、
弥生時代の建物は
大きく変化したと思われています。

・石斧
石斧には「大型蛤刃石斧」と呼ばれる
両刃のものと、
「柱状片刃石斧」「扁平片刃石斧」と
呼ばれる片刃の石器が主です。
太型蛤刃の石斧は平均的な重さが
600~800gほどあり、
その重量をうまく利用して
木を切り倒すために使われてきました。
片刃の斧は、
最後の仕上げや加工法に
使われていたと考えられます。


感想

今回、一番気になったのは、

アワビオコシ😅

アワビオコシが開発されるぐらい
アワビを獲りたいと思っていた
弥生時代の人々。

どんだけ、
アワビが好きなんだよ、です。

いや、
歯応えがたまらないし、
美味しいけどね😋

でも、輸出していた可能性もありますね。

また、杵や臼。
鋤や鍬も現代と変わらない形のものが
開発されていたのにも驚きです。

争い事が起きた時代ですが、

人々の役に立つ道具が次々と開発された
凄い時代でもありますね。

弥生時代があったから現在の日本がある。

先人たちに感謝です。

さて本日はこの辺で。
明日も弥生時代シリーズ続きます。

最後まで読んで頂き
ありがとうございました。

(参考)
・知られざる弥生ライフ 著者 譽田亜紀子
監修 大阪府立弥生文化博物館

・中学生の歴史 帝国書院

・中学 諸説用語&資料集 社会 受験研究者

・日本史B

・日本国紀 百田尚樹 幻冬舎

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

最近の「歴史・弥生時代」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事