リートリンの覚書

弥生時代 12 弥生時代の遺跡


弥生時代の遺跡


菜畑遺跡(なばたけ・佐賀県)
・板付遺跡(いたづけ・福岡県)など

西日本各地で
縄文時代晩期の水田が発見され、

この時期に水稲農耕が
始まっていたことが知られています。

このように一部で稲作が開始されていながら、
まだ縄文土器を使用している段階を、
弥生時代の時代ととらえようとする
意見もあります。



・登呂(とろ)遺跡
静岡県静岡市の安倍川東岸にある
弥生時代後期の遺跡。
1947~50年の発掘調査に
より厚い板やくいで囲まれた水田の跡、
高床倉庫の跡などが発掘されました。
また多くの
土器・木製の農具も出土しています。

・吉野ヶ里(よしのがり)遺跡
佐賀県神埼郡吉野ヶ里町と神埼市にまたがる、
弥生時代の大規模な環濠集落跡です。
遺跡全体の面積は50haにもなり、
竪穴住居跡350軒以上、
甕棺墓2000以上が発見されました。
遺跡全体を深さ3mもの濠で囲み、
物見やぐらが作られました。
この地方を支配した
「クニ」の一つと考えられています。 

・唐子(からこ)・鍵(かぎ)遺跡
奈良県磯城郡田原本町にある
弥生時代の大規模な環濠集落跡です。
竪穴・高床式建物跡を始め、
多くの石器・土器・木製農具が
出土しています。


鉄器を作る技術はどこから伝わったのか?


国際交流、
民間レベルでの交流は
実用的なものだったようです。

弥生人たちは、
青銅器や鉄器を作る技術や素材を求めて、
朝鮮半島南部の人々と
交流していた痕跡があります。

紀元前4世紀、
日本最古の鉄器は朝鮮半島を経由して、
中国大陸で作られた鉄製の斧などが
持ち込まれました。

鉄器は大変、貴重品で、
刃こぼれしたくらいでは廃棄せず、
砥石で研いで小型の道具に
再利用していたほどです。

さらに前3世紀前後からは、
朝鮮半島南部で
九州北部の弥生土器が
見つかるようになります。

その時期は、
鉄器が列島で見つかり始める時期と
一致するとも言われています。

弥生時代の前半は、
民間レベルで朝鮮半島南部と交流し、
深い関係を築いていました。


金属器(きんぞくき)


鉄器や青銅器のことです。
日本には稲作とともに
紀元前4世紀頃に大陸から伝えられました。


鉄器(てっき)


鉄でつくられた武器や農具などがあります。

世界的には青銅器時代を経て
鉄器時代となりますが、
日本には紀元前4世紀ごろに
青銅器と鉄器がほぼ同時に伝えられました。


青銅器作り


弥生時代中期の初め頃になると、
国内で青銅製品が作られるようになります。

至る所で作られた、
ということではなく、
国内でも限られた場所に
工房があったようです。

鋳型や炉に風を送り込む送風管、
鋳造した時に出る滓などから
工房跡の存在がわかります。

例えば熊本市の八ノ坪遺跡で
見つかった土器セットから
朝鮮半島南部で青銅器製作に
関わっていた人々が移住し、

弥生人と一緒に工房で
働いていたと考えられます。


青銅器(せいどうき)


銅と錫(すず)の合金でつくられた
・銅鐸(どうたく)
・銅矛(どうほこ)
・銅剣(どうけん)
・銅鏡(どうきょう)など。

銅剣・銅矛は、
初めは武器として使われましたが、
のちに祭器として
使用されるようになりました。


銅鏡(どうきょう)


中国・朝鮮からもたらされ、
その後日本でもつくられた青銅製の鏡です。
支配者の権威を示したり、
祭器に用いられたと考えられています。


銅剣(どうけん)


弥生時代の青銅器の一つです。
実用的な細身のものは
大陸・朝鮮からもたらされたもので、
北九州を中心に分布しています。
幅の広い政治的な権威を示したものは、
国産品で瀬戸内周辺に分布しています。


銅矛(どうほこ)


弥生時代の青銅器の一つです。
武器として輸入されましたが、
国産のものは祭器として利用されました。


銅鐸(どうたく)


弥生時代の青銅器の一つです。
朝鮮半島から伝えられたものが
日本で独自に発達したものです。
もとは楽器として
使用されたと考えられますが、

農耕などの祭儀と関連した、
祭器的性格のものとされています。


感想

武器として入ってきた青銅器。

日本で生産されると、
何故か祭器になってしまった😅

今読んでいる本、
「倭人伝を読みなおす」著・森 浩一
でちょうど銅矛のお話を読みました。

銅矛は、
神が降臨して宿るとされる
磐座(いわくら)に置いてあったり、

また、
集落と山地との境界に穴を掘って埋めたり、

海から異国帰りの船が出入りする場所を
見下ろす丘に埋めたりしていたようです。

結界の役割をしていたのかな?

勉強してみると、
青銅器中々興味深い。

今は先に調べてみたいものがあるので、
いつか、詳しく調べてみたいです。

本日はこの辺で
明日も弥生時代シリーズ続きます。

最後まで読んで頂き
ありがとうございました。

(参考)
・知られざる弥生ライフ 著者 譽田亜紀子
監修 大阪府立弥生文化博物館

・中学生の歴史 帝国書院

・中学 諸説用語&資料集 社会 受験研究者

・日本史B

・日本国紀 百田尚樹 幻冬舎


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