リートリンの覚書

日本書紀 巻第二十九 天命開別天皇 八十二 ・桑原村主訶都に直廣肆を授ける ・新羅の献上品 ・多紀皇女、山背姫王、石川夫人を伊勢神宮に派遣する



日本書紀 巻第二十九 
天命開別天皇 八十二

・桑原村主訶都に直廣肆を授ける
・新羅の献上品
・多紀皇女、山背姫王、石川夫人を伊勢神宮に派遣する



夏四月八日、
侍醫(じい)の桑原村主訶都
(くわはらのすぐりかつ)に
直廣肆を授けました。

よってもって、
連という姓を賜りました。

十三日、
新羅の客等を饗(もてな)すために、
川原寺の伎樂(ぎがく)を
筑紫に運びました。

なお、
皇后の宮の私の稻・五千束を、
川原寺に納めました。

十九日、
新羅が進めた調(みつき)を、
筑紫から貢上しました。

細馬(さいば)・一匹、
騾(らば)・一頭、
犬・二狗、
鏤金(るきん)の器、

及び金、銀、霞錦(かすみにしき)、
綾羅(りょうら)、
虎豹皮(とらひょうかわ)、

及び藥物の類、
あわせて百餘種。

また智祥(ちじょう)、
健勳(ごんくん)等が、
別に献(たてまつ)った物は、

金、銀、霞錦、綾羅、金器、屏風、
鞍皮、絹布、藥物の類、各々六十餘種。

それとは別に皇后、
皇太子及び諸々の親王等に
献(たてまつ)った物が
各々數がありました。

二十七日、
多紀皇女(たきのひめみこ)、
山背姫王(やましろのおおきみ)、
石川夫人(いしかわのおおとじ)を
伊勢神宮に遣わしました。



・侍醫(じい)
律令制で、典薬寮に属し、天皇を診察し、医薬を奉った医師
・伎樂(ぎがく)
日本の伝統演劇のひとつ
・細馬(さいば)
よい馬。すぐれた馬。飼いならした馬。良馬。さいめ
・騾(らば)
雄のロバと雌のウマの間の雑種
・鏤金(るきん)
金をちりばめることや、そのちりばめたもの。また、金属に彫刻することや、その彫刻したもの
・霞錦(かすみにしき)
錦織物の一種。模様になる部分に多数の色糸を横段式に織り込み、その中に菱形の模様をつくったもの。横段が霞のように見えるところからこの名がある
・綾羅(りょうら)
あやぎぬとうすぎぬ。また、美しい衣服。羅綾
・虎豹皮(とらひょうかわ)
朝鮮半島や中国東北部で狩られたとみられる虎や豹の皮
・智祥(ちじょう)
金智祥
・健勳(ごんくん)
金健勳



(感想)

(朱鳥元年)

夏4月8日、
医師の桑原村主訶都に
直広肆を授けました。

よって、
連という姓を与えました。

13日、
新羅の客らを饗応するために、
川原寺の伎楽を筑紫に運びました。

なお、
皇后の宮の私の稲・5000束を、
川原寺に納めました。

※伎楽
ここでは、舞人や楽人、楽器、衣装などのこと

19日、
新羅が献上した調(みつき)を、
筑紫から転送して貢上しました。

良馬・一匹、らば・一頭、犬・二匹、
鏤金の器、

および金、銀、霞錦、綾羅、虎豹皮、

および薬物の類、あわせて100余類。

また金智祥、金健勳らが、
別に献上した物は、

金、銀、霞錦、綾羅、金器、屏風、
鞍皮、絹布、薬物の類、各々60余種。

それとは別に、
皇后、皇太子および諸々の親王らに
献上したものが各々数多くありました。

27日、
多紀皇女、山背姫王、石川夫人を
伊勢神宮に派遣しました。

明日に続きます。

読んでいただき
ありがとうございました。





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