日本神話に登場する人物
黄泉醜女
(よもつしこめ)
日本神話に登場する
黄泉の国にいる恐ろしい鬼女
別名
泉津日狭女
(よもつひさめ)
泉津醜女
醜女
予母都志許売
(よもつしこめ)
「日本書紀」では
日本書紀 巻第一 神代上
第五段の第六の一書では、
このように登場しています。
伊弉諾尊は大変驚いて、「私は思いに反し、見るも嫌な汚い穢れた国へきてしまった」といい身をひるがえして急いで走り帰ろうとしました。そこで伊弉冉尊は恨んで、「何故、約束した言葉を守らず、私に恥じをかかせたのですか」といい、黄泉醜女八人に追いかけさせて、引き留めるようにしました。
黄泉国で、伊弉諾尊は、妻との約束を破り、伊弉冉尊の変わり果てた姿を見てしまいました。彼は大変驚き逃げ出してしまいました。
そこで、伊奘冉尊は、黄泉醜女に伊弉諾尊を追わせました。
伊弉諾尊は、逃げながら黒い髪飾りを投げました。それが葡萄に変わり、醜女はこれを見ると、採って食べました。食べ終わるとすぐまた追いかけました。
次に伊弉諾尊は、歯の多い爪櫛を投げ、それが筍に変わりました。醜女はまたこれを抜いて食べ、食べ終わるとすぐまた追いかけました。
しまいには伊弉冉尊自ら追いかけてきましたが、すでに伊弉諾尊は、黄泉の平坂に着いていました。
また、別の一書では、
伊弉諾尊が大樹に向かって放尿すると、これがたちまち巨川となり、泉津日女が渡ろうとしているあいだに、伊弉諾尊はすでに黄泉の平坂に着いていたと記されています。
伊弉諾尊はそこで千人で引くほどの巨岩で、その坂路を塞ぎました。
「古事記」では
本文では、このように登場しています。
ここで、伊邪那岐命は、妻・伊邪那美命の変わり果てた姿を見たことを畏れ多いと、逃げ返ります時に、その妻・伊邪那美命が、「私に恥をかかせたな!」といいました。そして、予母都志許売を派遣して、伊邪那岐命を追わせました。
黄泉国で、伊耶那岐神に醜い姿を見られた伊耶那美神は、逃げ出す伊耶那岐神を、予母都志許売に追わせました。
伊邪那岐命は、逃げる際、黒い髪飾りや聖なる櫛を、山葡萄や筍に変え、予母都志許売がそれらを食べている隙に、逃げて行きました。
また、伊耶那美神は、八柱の雷神に、1500人の黄泉の軍勢を従わせ、追わせましたが、伊邪那岐命は、 十拳剣を抜いて、追い払いながら逃げて行きました。
その後、黄泉比良坂の坂の入り口に至った時に、その坂の入り口に在る、桃の実・三個を取り、迎撃したところ、追っ手は、ことごとくひき返りました。
新しい知識を得た場合
随時更新予定です。