国立成育医療研究センターが子どもと保護者を対象としたアンケート調査の結果を公表しています。子どもたちの約75%にストレス反応・症状がみられるとのことです。「コロナのことを考えるといやな気持ちになる」「集中できない」「なかなか寝つけなかったり、夜中に何度も目が覚める」「だれかと一緒にいても、自分はひとりぼっちだと感じる」「すぐにイライラする」という回答が多いです。
学校が再開されても、感染対策のために会話や行動を規制されたり、ソーシャルディスタンスを要求されたり、マスクなどの着用を続けなければならないことが子どもたちにはストレスの要因になります。「先生の指示には従わなければならない」という意識の強い子どもほど自覚しないうちのストレスをかかえこんでしまうのではと心配になります。部活の成果を発揮、発表する機会が失われたり、楽しみにしていた行事が中止になったことも気持ちを暗くさせたと想像されます。ストレスを感じている状況に置かれて、「コロナに負けずに頑張ろう」と言われても、子どもたちは心理的な負担を感じるかもしれません。
受験を控えている子どもたちは、入学試験の出題範囲の学習を終えられるのか不安を感じていることでしょう。また、入試期間の頃Iにまた流行する可能性があることも不安材料でしょう。
今後、中長期的に子どもたちのメンタルヘルスにネガティブな影響が出てこないか、周囲の大人は気をつける必要があると思います。COVID-19が再流行した場合に、どのような対応をするべきか、子どもたちの立場をもっと考慮して再検討することも必要でしょう。