誰が正しくって、なにが正解なのか、 それは誰にも判らないんじゃなかろうか。 そもそも善と悪ってなんじゃらほい。 でも、この人の云っていることはもっともだと思うのだ。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 大気と大地と海・・・言うまでもなく人間の母である。
そこからの恵みによって、私たちは命を授かり、 愛する人と出会い、苦楽を共にし、そしてやがて終わりを迎える.
これまで数万年、私たちの祖先は日本列島の大気と大地、そして海を頼りにしてきたが、 それは汚れてしまった。
今、そこに働く人たち、大地と海の恵みを私たちに代わってもたらしてくれる人たち・・・ 農業と漁業・・・は汚れを前にして呆然としている。
でも、それは現実なのだ。 かつて、B29の爆撃を受けて焦土と化したように、大地は焦土になった。
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今、私たちは何をするべきだろう?
そこから何も採ってはいけない。 昨日まで凍えるてで藁を綯え、朝の暗闇に出帆していたとしても、 今日は何もしてはいけない。 明日もしてはいけない。
そこからとれるものは、たとえ「規制値以下」であっても、 もはやそれは「自然の恵み」ではない。
流通はキャンペーンなどやってはいけない、
自治体は地産地消を唱えてはいけない、
知事は規制値を上げてはいけない・・・すでに大気と大地と海は汚れてしまったのだ。
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「俺たちの生活を判っているのか!」と怒鳴られるのは判っている。 でも、大地と海から採れるものは神聖である. でも、汚れたものは神聖ではなく、災厄をもたらすものだ.
振り返ってみれば、これまで日本の農業も漁業も「食べる人に喜ばれるものを」と頑張ってきた。 日本の流通も「消費者を裏切らない」ことを第一にしてきた。
それを、今、数ヶ月のことで無にするのはいかにも残念だ。 放射性物質の量を明示しないで「放射性物質を食べても大丈夫」などと言って売る人がいる。 大地と海に恵みを受ける人の誇りを取り戻して欲しい. (平成23年4月9日 12時 執筆) 武田邦彦
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